東北未来創造イニシアティブへの出向を終えて

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「東北未来創造イニシアティブ」は、「東北の東北の手による東北再生、それを支える全国の民間有志」という形で、力を合わせALL JAPANで日本の未来づくりに挑戦しています。人づくり、街づくり、産業づくりを通じて、日本の再生を目指す活動にLIXILは共感し、4年間に渡って人材を派遣し、活動を支援しました。
このイニシアティブでは、「人材育成道場」「復興計画の具現化」「東北未来創造会議」に取り組んでいますが、LIXILの高橋、村田の2名は、復興と地域の未来創造を担う人材育成事業「人材育成道場」の伴走者として大船渡の地で活動してきました。

高橋 学 出向期間【2013年4月~2015年3月出向満了】
LWTJ営業統括部 東北営業部 主査

高橋 学

大船渡市の復興のため、まずは何が課題となるか、何を復興のテーマとするか等、市や民間のリーダーの仲介役となり議論を重ねてきましたが、イベントを開催しても思うような成果につながらず、試行錯誤の繰り返しでした。ただ、何をするにも地元の人が考え、行動することが非常に重要となることから、人材育成を最も重視して取り組んできました。「人材育成道場」の塾生のメンタリングを行い伴奏してきましたが、非常に難しい立場でした。
塾生たちは経営者として、また地域のリーダーとして、自らの生き方を自問しながら、未来に向けたビジョンを事業構想に落とし込み、最後に地域住民の前で挑戦に向けた決意を表明します。私は塾生の意識改革につなげるため、本気で彼ら、彼女らに向き合い続けました。卒塾生たちは地域のリーダーとなり、復興計画のさまざまな取り組みを推進しています。

成果のひとつは、震災から5年が経過して6年目に入った2017年3月、三陸における人の強さや優しさ、および復興の様子を見に来て欲しいという想いを込めた感謝祭「さんりくるっと」を、釜石地区、大船渡地区、気仙沼地区の卒塾生たちが実行委員となって開催したことです。
私が担当した塾生とは最終的には家族のような間柄になり、かけがえのないものを得ることができました。

企業や各団体の復興支援の取組を紹介するパネル展示

企業や各団体の復興支援の取組を紹介するパネル展示

地元の高校生の太鼓演奏

地元の高校生の太鼓演奏

現在の大船渡市

現在の大船渡市

現在、被災地は建造物などのハード的なものの復興は進んでいるように見えますが、ソフト的なものはまだまだこれからです。志のある若い方もいますが、外からもしっかりつながって、サポートしていきたいと思っています。

個人的には地方の衰退や空き家の増加など、コミュニティの弱体化への関心が高いですが、企業人としても、豊かな住生活を提供する企業として地域社会に目を向け、協働し、意義のある活動ができるのではと考えています。少しずつつながりを増やし、継続していくことで社会に貢献していきます。

村田 茂則 出向期間【2015年4月~2017年3月出向満了】
東北支社 岩手支店 盛岡営業所 住宅市場課 主任

村田 茂則

高橋が復興計画の準備段階として活動基盤を作りつつ、2015年4月からその後を引き継ぎました。
人材育成に関わりながら、大船渡市の地域復興のテーマとして決まった「さかなグルメのまち大船渡による地域復興」に取り組むにあたって、官民連携に注力しました。

具体的には本州最大の水揚げを誇る「さんま」を通して、一部の地域の有志と行政を結びつけ、一緒になって活動できる仕組みづくりを進めました。私たちが、その場に立ち会い、間に入ってお手伝いをさせていただきましたが、当然ながら街の主役は市民です。今後、継続していくためにも一人ひとりが「自分たちでもこんなことができる」と意識を持ってもらうためにワークショップをはじめ、さまざまな活動を地元と方々と一緒に実行してきたことが一つの成果です。

南阿蘇で開催したさんま焼きの様子

南阿蘇で開催したさんま焼きの様子

例えば、地元の方の経験・意見に基づき、子どもたちに「さんまのまち」と認識してもらうため、さんまの大漁旗のデザインをコンテストで募集し、たくさんの絵を描いてもらったり、さんまの直送便を各地に配送する際に添える手紙を、子どもたちに書いてもらったりしました。さまざまなことを感じて、考え、自分たちで解決できるものに取り組めると、大変おもしろいと思いますし、力も発揮できるものだと感じています。

子どもたちのワークショップの様子

子どもたちのワークショップの様子

三陸大船渡さんままつりギネス達成、記念撮影

三陸大船渡さんままつりギネス達成、記念撮影

街を盛り上げるために頑張る地元の方々の背中を、微力ながら押させていただきましたが、活動を通して自分自身も成長できたと思います。特に、コーチングやメンタリングの部分で、ただ教えるのではなく、その人がやりたいことを引き出せるようなお手伝いを経験してきました。今後は社内でも自分の経験を役立て、人脈を活かして社内外をつなげたり、対話の場づくりに関わっていきたいと考えています。

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