リフォームで
防犯
専門家に聞く
防犯のヒント②
安心な住まいは外構から。
窓・ドアに加える”エクステリア”での
防犯対策
防犯対策専門家・京師美佳さん
安心で快適な住まいを実現する上で、住居への侵入を防ぐために「窓・ドア」の防犯対策を検討される方は多く見られます。しかし、窓・ドアの対策だけで全ての侵入を防ぐのは難しいのが現実。プロが推奨するのは、エクステリアも含めたトータル防犯です。今回も、防犯対策専門家の京師美佳さんにエクステリアによる外構の防犯の重要性や対策についてお聞きしました。
不審者を敷地に入らせない 外構の防犯3つのポイント
——最近は闇バイトによる侵入犯罪なども増えていますが、自宅での盗難や侵入を未然に防ぐために重要な外構づくりのポイントは何でしょうか?
京師 警察庁のデータによると、侵入に5分以上かかると約7割、10分以上かかると約9割の不審者が犯行を諦めるといわれています(※)。つまり、「5分間持ちこたえる」ことが、防犯対策の大きなポイントになります。出典:警察庁「住まいる防犯110番」
—— 5分間持ちこたえるためにはどのような対策が必要なのでしょう?
京師 不審者は侵入に時間がかかる家や、周囲の人に見られる場所を避けます。ですので、防犯で大切なのは不審者の侵入を防ぎ、入りにくい環境をつくること。その具体的な手段として、エクステリアアイテムの活用が欠かせません。
——そんなエクステリアアイテムを使った防犯配慮で重要なポイントを教えてください。
京師 「クローズ」「あかり」「非接触」の3つが重要です。外構における防犯対策では、ぜひこれらを意識してほしいですね。
LIXILが考える
外まわりの防犯の
ポイント3か条
あかり
隠れさせない
外まわりが暗いと泥棒が身を隠しやすいため、照明を設置して明るくしましょう。
エクステリアライト
クローズ
侵入しにくく
敷地に侵入できない設計にすることも重要です。フェンスや門扉・ゲートは泥棒の接近を物理的に防止します。
門扉・フェンス
非接触
対面しない
子どもの留守番時や、モニターで相手を確認しづらい時でも、宅配ボックスがあれば非対面で受け取れて安心です。
宅配ボックス
物理的なガードで侵入を防ぐ「クローズ」外構
——「クローズ」とは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか?
京師 防犯の基本は、まず「入らせない」ことです。そのために、門扉や塀、車庫前門扉などを設けて敷地を囲い、クローズな空間をつくることが有効です。物理的に侵入しにくい環境を整えることで、防犯性を高めることにつながります。
——できるだけクローズな空間をつくれば、安全性が高まるということですね。
京師 はい。門扉や塀を乗り越えると目立ちやすく、通報されるリスクも高いため、不審者が侵入を諦める効果が期待できます。ただし、最近ではインターホンを押して留守を確認したうえで、「ごめんください」と訪問者を装い、自ら門を開けて侵入するというケースも増えているんです。
——最近はそんな侵入手口もあるんですね・・・!そういった侵入手口を防ぐ、おすすめの対策方法はありますか?
京師 有効な対策のひとつが、電子錠付きの門扉を設置することです。鍵の位置が分かりにくく、解錠にも時間がかかるため、侵入を試みる段階で諦めさせる効果が期待できます。さらに門扉を壊そうとすると音が出るため、不審者にとって入りづらい家となり、侵入するかどうかの下見の段階で避けられる傾向があります。
「開き門扉AB+FamiLock」
カギを出さずに、ボタンを押すだけで素早く解錠。門扉が閉まると自動で施錠されるため、カギの閉め忘れの心配もなく安心です。
対面を減らしてリスクを低減する「非接触」
——ほかにも、訪問者を装った不審者に対して有効な対策はあるのでしょうか?
京師 あります。最近は住人が在宅中でも、犯罪者が宅配業者や点検業者などを装って強盗に入る事例も増えています。ですから、知らない人と対面する機会をできるだけ減らす“非対面”を意識することもポイントです。
——“非対面”を意識した防犯には、具体的にどのような対策が効果的ですか?
京師 「カメラ付きインターホン」の設置がおすすめですね。ドアを開ける前にモニターで相手の顔を確認できるので、「少し怪しいかも?」と感じた場合は、対面せずに対応しない判断ができます。
——対面する前に相手を見て判断できるのは確かに安心ですね。
京師 そうですね。ほかにも、最近は再配達削減の流れで「置き配」が増えていますが、その一方で荷物の盗難やいたずらも多く報告されています。「宅配ボックス」があれば在宅・不在宅に関わらず非対面で荷物を受け取れるため、暮らしの安全性が高まります。
——「カメラ付きインターホン」と「宅配ボックス」。この2つの対策が非接触において効果的なんですね。
京師 その通りです。さらに機能門柱であれば、カメラ付きインターホンと宅配ボックスを一体化して設置できるため、外まわりをすっきりまとめながら、防犯性と利便性を同時に高めることができるのでおすすめです。
機能門柱FF
宅配ボックス付きは、子どもが留守番をしているときでも配達員と対面せずに荷物を受け取れるため安心。道路側に機能門柱を設置すると道路と敷地の境界が明確になり、不審者の侵入を防ぐ効果も期待できます。
商品ページはこちら“狙いたくない”と思わせる 「あかり」
——では、最後のポイント「あかり」について教えてください。住まいの防犯対策として、なぜ「あかり」が重要なのでしょうか?
京師 光で照らすことで、侵入者は「ここは目立つ」と感じ、近づくことをためらいます。実際に警察庁の統計(※)では、不審者が侵入を諦める理由の第1位は「近所の人の目」。あかりは人の目を引き寄せる強力な手段で、“見られるかもしれない”と不審者の接近を遠ざける効果が期待できるんです。出典:警察庁「住まいる防犯110番」
——外構用の照明もいろいろありますが、商品選びで特にこだわるべきポイントはありますか?
京師 玄関まわりや車庫前など侵入口になりそうな場所には、300ルーメン以上の明るさを持つスポットライトを設置するのがおすすめです。不審者が侵入しようとした際、瞬間的に強い光で照らすことで驚かせて撤退を促すことができます。
——京師さんおすすめのエクステリアライトを教えてください!
京師 LIXILのエクステリアライト「美彩」は、植栽やアプローチをやわらかく照らしながら、防犯性を高めることができるのでおすすめです。スポットライトやローポールライトなど様々な場所に対応するタイプがそろっているので、玄関やアプローチ、カーポートなど空間に合わせた美しい演出ができるので、設計の際もよく使用しています。
まずは、自宅に合った対策を知ることからはじめよう
——ここまで様々な防犯対策について伺ってきましたが、最後に工務店などに相談に行く際に意識しておくべきことはありますか?
京師 担当される方によって、防犯知識に差があることもあります。まずはカタログや設置例を確認して、自宅に合った対策を調べてみましょう。犯罪手口は日々変化しており、闇バイトのような新しい手法も出てくるので、情報は常にチェックするのもポイントです。
プロフィール
京師 美佳さん
防犯対策専門家
防犯ガラスメーカーで、セキュリティ事業部長、防犯アドバイザーなどを経て独立。2005年京師美佳セキュア・アーキテクトを設立し、09年に一般社団法人全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事に就任。講演、テレビ、新聞、雑誌などで防犯の啓発活動を展開する。