技術継承 ✕ ロボットで、ものづくり革新
生産技術
桐生工場 技術課
Y.T / 1997年入社機械科
私は桐生工場でステンレス加工のエキスパートとして、25年以上この仕事を続けてきました。入社2年目という若さでステンレス製オーダーメイドキッチンと業務用厨房を内製化する新規事業の立ち上げメンバーに抜擢された時は、正直驚きました。というのも、入社当時は板金加工の経験はほとんどゼロだったからです。
先輩の技術を必死に目で盗み、来る日も来る日も試行錯誤を繰り返しながら、技術を身につけていきました。新規事業ということもあり、既存の設備や技術では対応できないことも多く、手打ちでプログラムを作成するなど、創意工夫で乗り越えてきた日々は、今でも鮮明に覚えています。
ステンレス加工は職人技が求められる世界です。長年の経験で培ってきた金属加工特性や溶接技術に関する深い知識を活かし、開発部門と連携しながら、生産性と品質を両立した部品設計を実現しました。その成果は特許取得にもつながり、とても誇りに思っています。また、従来は複数工程を必要としたプレス加工部品の製造においても、金型設計を工夫することで工程を削減し、コストダウンと生産性向上に大きく貢献できたと思っています。
現在は、次世代への技術継承に情熱を注いでいます。若手社員と共に、TIG溶接に代わるファイバーレーザー溶接と協働ロボットの導入に挑戦中です。TIG溶接*は熟練の職人技が必要ですが、ファイバーレーザー溶接はロボットと組み合わせる事で、品質の安定化、作業効率の向上、作業者の負担軽減といったメリットがあります。この取り組みはまだ始まったばかりですが、大きな可能性を感じています。特に、若い世代の柔軟な発想と、私の経験を融合させることで、これまでにない技術革新を起こせるのではないかと期待しています。
私たちが取り組んでいるロボット導入プロジェクトでは、汎用性の高い協働ロボットを採用しています。高額な専用設備に比べ導入コストを抑えられるだけでなく、様々な工程への応用展開が容易になるというメリットがあります。若手社員にとって、ロボットプログラミングや操作を学ぶことは、技術力向上だけでなく、新たな発想を生み出すきっかけにもなると考えています。将来的には、彼らが中心となって、工場全体の自動化・効率化を推進してくれることを期待しています。
桐生工場は、風通しの良い職場環境も魅力の一つです。現場の作業者と技術者が気軽に意見交換できる雰囲気があり、それが新たな技術開発の原動力になっています。部署や年齢の垣根を越えて、皆で協力しながら仕事を進めていく風土が根付いています。工場の枠を超えた地域活動への参加も盛んで、部署間の交流を深める機会も多いです。
LIXILは、一人ひとりの個性を尊重し、チャレンジ精神を応援してくれる会社です。失敗を恐れず、自分のアイデアを形にできる環境があります。ものづくりに興味がある学生さんは、ぜひLIXILで一緒に未来を創造していきましょう!
※TIG溶接はタングステン電極アーク熱で金属を溶かし、溶接棒を使って接合する。精密な溶接が可能だが、速度が遅く、熟練技術が必要。一方、ファイバーレーザー溶接は、レーザー光を光ファイバーで伝送し、金属を溶かして接合する。従来の溶接方法に比べて、高精度、高速、低歪みなどのメリットがあり、高品質な溶接が可能。国内外の販売が広がり需要が拡大している。
*所属・内容等は取材当時のものです。






