日本の住宅の9割は断熱不足!知っておきたい住まいから始める「脱炭素化」

日本の住宅の9割は断熱不足!知っておきたい住まいから始める「脱炭素化」

SDGsの目標13は「気候変動に具体的な対策を」。世界の平均気温が上がるのを抑えるため、二酸化炭素(CO₂)の排出を実質ゼロにする「脱炭素化」が求められています。ですが、「私にできることなんてあるの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
実は、CO₂の排出を大きく削減できるものが、私たちの身近にあります。それは“住宅”です。今回は、LIXILが発表したリサーチペーパーの一部をご紹介します。

夏に暑く、冬に寒い!断熱性能が低い、日本の住宅

住宅のCO₂を削減する上で注目したいのは、暖冷房のエネルギーです。
夏に高温多湿になる日本では、古くから住宅の通気性が重視されてきました。しかし、“通気性が良い”とは、窓や床、壁、天井、屋根などから“熱が逃げる”ということ。現代でも日本の既存住宅の断熱性能はおしなべて低く、暖冷房が効きにくい、エネルギー効率の悪い状態となっています。今、日本にある住宅のうちおよそ9割は、現行の省エネ基準を満たしていないとのデータも。住宅の断熱性能を高めていくことは、CO₂削減に直結します。

日本の既存住宅のうち現在の省エネ基準を満たしていない住宅は、約90%に上る

さらに、私たちの暮らしの中でCO₂を削減するのにもっとも効果的な方法は、住宅を変えていくことだとわかっています。国立環境研究所によると、既存の住宅を「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH※)」にした場合、マイカーをガソリン車から電気自動車に乗り換えるよりも高いCO₂削減効果が見込まれるそうです。私たちのライフスタイルを「脱炭素化」する上で、大きな役割を果たすのが、住宅なのです。
※ZEH:創エネ・省エネ・断熱で家のエネルギー収支をゼロ以下にする住宅

脱炭素型ライフスタイル選択肢による1人1年あたり温室効果ガス排出量の最大削減効果
脱炭素型ライフスタイル選択肢による1人1年あたり温室効果ガス排出量の最大削減効果

うちの断熱性能は大丈夫? 約7割が断熱に関心

ただ、住宅とCO₂の関係は、まだあまり知られていません。LIXILが行った調査では、住宅の断熱への関心は約7割と高い一方で、断熱がもたらす影響として「CO₂排出量の削減に貢献できる」と回答した人は約3割にとどまりました。

住宅の断熱への関心は約7割という調査結果
住宅の断熱性への関心についての調査

住まいに関わる企業としてLIXILは、住宅とCO₂の関係や断熱の大切さをお伝えしていきたいと考えています。住まいから始める「脱炭素化」の取り組み。皆さんも一緒に考えませんか?
次回は住まいの「脱炭素化」の中でも注目の、「窓」についてご紹介します。

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