金賞
2019年 大規模施設部門
金賞
近鉄天王寺公園再整備事業2期
受賞企業
- 設計事務所
- 株式会社竹中工務店 様
- 加工店
- 岡山ビルサッシ工業株式会社 様
講評
都市公園法の改正で規制が緩和されて、官民連携(PPP/PFI)の開発手法が全国に展開しはじめた。大阪市との官民連携によるパークマネジメントの先駆けとして、近鉄天王寺公園再整備事は高い評価を受けているが、審査の過程ではそのデザインに着目した。天王寺公園エントランスエリアいわゆる「てんしば」は、高密度のあべのの再開発に対峙して低密度の芝生広場と、それに見合う建築群による社会資本整備のモデルとして高く評価された。
ピクニックなど公園活動は、ニューヨークのブライアントパークが有名だが、ここではそれ以上の集客と使い方がここにはある。建築は芝生広場に向けてその開口を最大化、フロントは都市公園ならではのデザインだ。飲食・物販 施設の設置・運営とイベント開催など民間事業者によるオペレーションモデルは都市公園のありかたに影響を及ぼした。今回特に評価したのは天王寺動物園ゲートエリアにおける動線と架構である。屋根や軒など雨天対策だけでなく、都市活動を快適なものにする点で優れている。かつて日本の商店街はアーケードの設置、撤去、オープンモールの変遷を経て商店街における架構はどうあるべきか議論が繰り返されて来た。その問いに対しては一つの解決を提示したものとして評価できる。動物園動線はビフォー・アフター・ショーとして設定されている。これは米国アナハイムのダウンタウンディズニーにも見られる伝統的な計画手法であるが、ここが優れている点はパーゴラと建築群を巧みに組み合わせてハイブリッド空間を作り上げた点だ。しかも動線に沿って見え隠れするボルダリングやアスレチックなどアウトドア系のテナントミックスが絶妙でストア・フロントを介して施設内外の空間を巧妙に繋いでいる空間デザインが見事である。
フロント材を駆使して魅力向上を計る施設計画ノウハウを、行政が保有する社会資本と融合する官民連携事業は、今後都市におけるアセットマネージメント手法として非常に有為であり金賞贈賞と判断した。
銀賞
2019年 大規模施設部門
銀賞
伊野小学校
受賞企業
- 設計事務所
- 上田、細木設計共同企業体 様
- 建設会社
- 新進・勝賀瀬特定建設工事共同企業体 様
- 販売店
- 株式会社建商 様
- 加工店
- 株式会社ファイン 様
銅賞
2019年 大規模施設部門
銅賞
知多自動車学校新校舎
受賞企業
- 設計事務所
- 株式会社青島設計 様
- 建設会社
- 株式会社七番組 様
- 加工店
- トヨハシフロント株式会社 様
株式会社甲賀 様
2019年 大規模施設部門
銅賞
城谷保育所
受賞企業
- 設計事務所
- 株式会社中林建築設計事務所 様
- 建設会社
- 株式会社鴻池組 様
- 販売店
- 福間商事株式会社 様
- 加工店
- 岡山ビルサッシ工業株式会社 様