リビングで存在感のある家具といえば、真っ先に挙がるのはソファでしょう。空間に占める体積が大きいため、ソファひとつで空間の印象が決まる一方、どんなにおしゃれなソファを置いても、部屋に馴染まずに“浮いて”しまうことも。以下のようなお悩みをよく聞きます。
「買ったときはいい感じだと思ったのに、なんだか野暮ったい…」
「ソファの存在感が強すぎて、部屋のバランスが崩れた気がする」
「写真で見たときはオシャレだったのに、自分の家だと何か違う」
ソファ周りのコーディネートはコツが必要で、誰でも一度はつまずくポイント。でも大丈夫です。ちょっとした“ひと工夫”で、ソファ周りは一気に垢抜けます。
ソファをおしゃれに見せる4つのコツ
コツ1 クッションやマルチカバー、ラグのトーンを合わせる。
ソファをおしゃれに見せるために注目したいのは、ソファ周りのクッションやマルチカバー、ラグなどのアイテム。
ベースとなるソファの色と相性が良いものを選ぶことで、統一感のあるコーディネートに仕上げます。今回の場合、相性が良いのは以下の3パターン。
・ソファと同じトーンの色
・同系色や類似色
・色味をおさえた白・黒・灰色の「無彩色」
この中から選ぶと、失敗しづらくなります。上からひとつずつ例を見ていきましょう。
(1)ソファと同じトーンの色で揃える

色のトーンとは、色の明るさ(明度)と鮮やかさ(彩度)を掛け合わせた考え方のことで、色調とも言います。

「赤」の色をひとつとっても、明るい、暗い、濃い、淡いなど調子の違いがあり、例えば、ビビッドな赤に白色を足すと、明るさが増して淡い赤色に。反対に黒色を足していくと、暗さが増して落ち着いた赤色になります。
同じ空間に色味が異なるものを置く場合は、同じトーンで揃えると馴染みやすく、まとまった印象に。
(2)ソファと同系色・類似色で揃える

トーンを合わせるのが難しい場合は、ファブリックアイテムをソファと似た色で揃えるのも◎。比較的簡単にまとまり感を演出できるので、インテリア初心者の方にもおすすめです。
(3)無彩色を合わせる

どんなソファの色にもマッチするのが、色味を抑えた無彩色(=モノトーン)系のカラー。白や黒だと引き締まりすぎてしまう場合は、優しいグレーも選択肢のひとつです。
コツ2 素材で“季節感”と“こなれ感”を演出する
コツ1のように、ソファ周りのアイテムの色味を統一するだけでなく、季節にあった素材を選ぶこともおしゃれに見えるポイント。
特に、クッションやマルチカバー、ブランケットなどのファブリックアイテムは、肌に触れることが多いため、過ごしやすさという視点でも素材選びは大切です。
ファブリックアイテムを季節に合った素材に変えるだけで、手軽にお部屋の衣替えができるのも大きなメリット。
春夏のイメージ
さらっとした肌触りのリネン・コットン・ヘンプ
秋冬のイメージ
見た目も肌触りもあたたかなウール・ムートン
コツ3 立体感と余白を意識して、好バランスを演出

例えば、背の高いスタンドライトや観葉植物をソファの隣に置くだけで、ソファ周りの空間が立体的で動きのある印象に。ソファの背を壁に付けて置く場合には、壁面にアートやミラーを配置すると奥行を感じられ、手前への立体感が生まれます。
また、ソファの周りに余白を持たせることで全体を軽く見せることも可能。特に、コンパクトなお部屋は圧迫感を感じやすいので、ガラス天板や線が細いタイプのローテーブルを選ぶのがベスト。空間に余白が生まれて、軽さと開放感のある好バランスな空間に。ソファを選ぶときに、脚が長く床が見えるものを選ぶのも、ひとつの手です。
コツ4 ソファにリズムとリラックス感を演出する上級テクニックも
おしゃれな空間の共通点は、空間にリズムとリラックス感があること。この2つを生み出すために、ソファに置くクッションは奇数個、さらに言えば複数個がおすすめ。
すべて同じ大きさのクッションでも良いのですが、ひとつだけ形を変えたり、サイズを小さくすることで、心地よいリズムと“ハズし”が生まれ、お部屋のリラックス感につながります。下の図のようにベースカラーに少しハズしたトーンやアクセントカラーを合せるのもワザあり。

また、色・素材・形状などの要素をお部屋の中で繰り返すことでも、統一感とリズムのある空間づくりが可能。このテクニックを「レピテーション」と言います。
アクセントクロスの配色を繰り返ししている例
レピテーションを特に取り入れやすいのがファブリックアイテム。クッションと同色や同素材のラグを敷くのも、レピテーションの技術です。
壁面のアートとラグの配色と幾何学模様を繰り返している例
ソファ周りのコーディネート例3選
重たくみえがちなネイビーソファ。上質な雰囲気は残しつつ、軽やかに

上質でクールな雰囲気のネイビーは、ソファのような大きな家具で取り入れると重くなりがち。ライトグレートーンのクッションで重さを中和すれば、上質感は残しつつも軽やかさがプラスされます。ラグとアート、クッションのカラーと質感を繰り返す「レピテーション」のお手本コーディネート。
グリーンが主役。余白を生かしつつ、ブラックでシャープな印象をプラス

深みのあるカーキのソファに無彩色のファブリックアイテムをチョイス。高さのあるアームランプでソファ上部の余白を強調しつつ、各所に取り入れた黒で全体を引き締めています。リズム感と余白をうまく取り入れて大人な雰囲気に。
リラックス感あふれるコーディネートに、マスタードイエローを一点投入

ナチュラルなベージュのソファにマスタードイエローでアクセントを。
その他のファブリックも素材感のあるアイテムを選ぶことで、“何気ないのにちゃんとしている”を意識したコーディネートが完成。
少しのコツがインテリアの魅力を引き出す

インテリアコーディネートで重要なことは、おしゃれなアイテムを揃えることではなく、その良さをどう活かすか。間や抜け感を楽しむことで、手持ちのインテリアを生き生きと魅力的に魅せることができます。
この記事が、ご自宅のソファやお部屋をもっと好きになるためのヒントになればうれしいです。
見た目も肌触りもあたたかなウール・ムートン
アクセントクロスの配色を繰り返ししている例
壁面のアートとラグの配色と幾何学模様を繰り返している例