私たちがカタログ用の空間を作る時の家具選びについてご紹介しているこの連載、前回に引き続きラシッサD ノースフォレストのコーディネートに使用した朝日木材加工株式会社(以降、朝日木材加工)の家具について、その決定に至るまでの経緯をお届けします。
デザインも素敵な上、後々のメンテナンスまでお任せできるからこそ、愛着をもって永く付き合える、そんな家具をご紹介致します。
HYGGEな時間を過ごす為の家具
ノースフォレストのコーディネート例。あたたかくやわらかな光の中で過ごすHYGGEな時間
今回家具選びを行ったスタイルは「丁寧に使い込まれた北欧のヴィンテージ家具からインスピレーションを得たコーディネート」というコンセプトの空間。
新色カームチークの少し赤みがかった色合いとチークの木目に合わせる為、家具についてもまずは「チーク」「赤茶色」をキーワードに探しました。
「チーク材で赤茶色」となると輸入ヴィンテージ家具で一点ものが多く、なかなか定番的に作っているところがなく、たどり着いたのが朝日木材加工。ホームページには「リペア」を扱っていると記載があり、『家具と永く付き合う』という北欧文化、ひいては今回のコンセプトに合致すると感じてお話しを伺おうとすぐに連絡をしました。
朝日木材加工のEDDAシリーズ。北欧ヴィンテージを彷彿とさせるカラーと仕上げ。クロスの象嵌がアクセントに。
EDDA 1P Sofa 木目が印象的。壁や床と少し表情を変えることで存在感がぐっと引き立ちます。
国内メーカーの家具なのに北欧ヴィンテージにしっくりくるのはなぜ?ご担当の方に話を伺っていくうちにそんな疑問が解決していきました。
北欧ヴィンテージ家具のリペアから得られたノウハウ
様々な家具のリペアを行う中には北欧のものが多い
朝日木材加工さんは家具のリペアも行っており、一般的には木部と張地でそれぞれ別の業者が受け持つところを一貫して修理しています。
某家具屋さんのデンマークなど北欧から仕入れてきた家具をリペアしていたという経験もあり、修復の過程で北欧ヴィンテージ家具独特の色をどうやって作り出すか、北欧家具の堅牢な構造がどうやって得られているのか等のノウハウを蓄積していったそうです。
木部のリペアだけでなく張地まで一貫で修復。一つの家具の全ての行程を行うことができるからこその技術ノウハウがあります。
現在も自社ブランド、他社ブランドにこだわらず一貫してリペアを行っているとのこと。ですので、家具を長く使い続けたいとお考えの方も安心です。 また、お持ちのお気に入りの家具を蘇らせたい、そんな時にもぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。
EDDAの特徴的なフォルム
EDDA Dining Tableの天板と脚の接合部。独特。でも一度見たら気になってしまいます。
EDDAシリーズのダイニングテーブルとサイドテーブルで採用されている特徴的な天板と脚の接合部。
この形状の主な目的は 『浮遊感』だそう。
一見して複雑そうな印象を受けますが、今回のコーディネートにはなくてはならないデザイン。無いとあっさりとしてしまうところを手の込んだ造形で程よいヴィンテージ感を演出しています。また、全体のコーディネートの色のトーンから重くなりがちなところを軽く仕上げてくれています。
EDDAシリーズは天板にはチーク材の突板、テーブルやチェアなどの脚やフレームにはアカシア材を用いているのですが、これらの異素材の組み合わせをうまく繋ぐ役割もこのフォルムには込められているようです。
EDDA Side Table と EDDA 1P Sofa ひとつひとつの形状が古さではない、でも昔から家にあったような雰囲気があります。
また、このEDDAシリーズの家具には北欧の国旗を彷彿とさせるクロスの象嵌がローズウッドという別の素材を用いて施されています。
ローズウッドのクロスの象嵌が北欧気分を満たしてくれます。
EDDA Dining Chair101 背もたれにかけてのラインが美しいダイニングチェア。ファブリックは取り外しができて衛生的に使えます。
カバーはマジックテープで付け外しできるタイプ。簡単に交換できます。
EDDA以外のシリーズも
今回、撮影を行うにあたりEDDAシリーズを使わせて頂いたのですが、実は撮影当日までa朝日木材加工の他のシリーズと迷っていました。
いわゆる北欧家具の赤みの強い色がドンピシャで、デザインも滑らかで非常に美しいシリーズの家具なんです。
弊社関連部門のメンバー全員が迷った挙句とった行動が、「撮影スタジオにEDDAともう一つのシリーズを持ち込んで比べる」という方法。
最終的にノースフォレストのコンセプト、色、材質などを含めてEDDAに決まりしたが、そんな無理な依頼にも全力で協力いただいたのが朝日木材加工なのです。
東京都千代田区九段南にある朝日木材加工の東京ショールーム。様々なタイプの家具を見ることができます。ご見学にはご予約を。
迷うほど魅力的な商品が揃っている朝日木材加工、みなさんも是非覗いてみてください。
本記事が皆様の家具選びの一助になれば幸甚です。
朝日木材加工株式会社の公式HPはこちら
https://www.asahiwood.co.jp/