沖縄県那覇市の中心街から車で約30分。住宅街ながら眺めのいい場所にあり、南国らしい日ざしに映える平屋がUさん一家の住まいです。それでは、おうちをのぞいてみましょう。
漆喰とアーチが外国のような眺め
中に入るとまず目に飛び込んでくるのは、高い天井とアーチ状の壁。壁面には漆喰が塗られ、窓から入る光をやさしく受け止めています。アーチとの相乗効果で異国情緒が漂い、どこか南ヨーロッパを思わせる趣です。
Uさん:「モデルハウスで漆喰の壁を見て、独特の質感に魅了されました。表面にこまかい凹凸があり、光が当たるとなんとも味わい深い表情になるんです」
左/トイレの引戸はLIXIL「パレット」のホワイトオーク。角がなくやわらかな印象を生み出すアーチ状の壁がまるで外国の家のよう。右/壁はスペイン漆喰。表面にごくこまかい凹凸があるため、ほかの素材にはない光のニュアンスが楽しめます。使い続けるうちに生じる経年変化にも味わいが。
アーチ状の壁は、角がない分やわらかな雰囲気をかもし出しますが、甘くなりすぎないようにひと工夫も。左/リビングの格子窓はLIXIL。施工会社からは白をすすめられたものの、黒にしたいとお願いしました。結果、大満足の仕上がりに。右/ラグやクッションなどでアジアンテイストをピリリときかせて。
Uさん:「窓枠は黒の格子を選び、アジアンテイストのラグやベンチ、グリーンなどを置いてアクセントに。家自体がかわいい雰囲気なので、適度に引き締めるよう意識しています」
床は、ナチュラルで明るい色合いのカバザクラ材。引戸は、リビングの2カ所に色をとり入れたほかは、壁としっくりなじむホワイト系をチョイス。この家がもともともつ魅力を大切にしながら、色使いで個性をプラスしています。リビングからの眺め。玄関への引戸(奥)はLIXIL「パレット」のスモークオーク。寝室への引戸(右手前)は同ホワイトオーク。
左/リビングからW.I.C.への引戸はLIXIL「パレット」のスモークオーク。落ち着いた色がアクセントに。W.I.C.は洗濯室からそのままつながっているので、家事動線もばっちり。右/玄関横に息子さんの部屋が。引戸はLIXIL「パレット」のホワイトオーク。
Uさん:「家を建てたいと思った理由は、モデルハウスの漆喰とアーチにひと目惚れしたこと。だから、この壁をどう生かすかということがインテリアの大きな柱になっています」
楽しみながらつくって、探して
家じゅうで最初にインテリアを考えた場所はキッチン。「イケア」の収納は千葉まで足を運んでプランニングした労作です。グレーがドアとマッチ。
部屋に彩りを添えているのは、DIYでつくった家具や雑貨。ほぼ奥さまの手によるもので、既製品と見まがうほどクオリティが高いものばかりです。
Uさん:「キッチンのオープンシェルフは『イケア』の収納に合わせてDIY。娘の部屋の吊り戸棚は、以前つくったものを白くペイントしました」
娘さんの部屋。机は学校で使われていたものを利用しています。吊り戸棚は奥さまがDIYでつくったもの。右/ダイニングには奥さまが編んだラタンかごがズラリ!
玄関への引戸は引手をつけかえてカスタマイズ。
実は、奥さまの大好きなダイニングがハンドメイド工房になっています。キッチンのすぐ横にありながら半個室状のつくりで、こもり感があるダイニング。リラックスできて、創作意欲が刺激されます。右/大好きなダイニング。黒が印象的な窓はLIXIL。左/ダイニングの一角にはハンギングプランツを。高低差をつけて動きを出しています。
突然決まった家づくり。これから先はじっくりと育てる時間
沖縄に多いコンクリート建築は、台風が多い土地柄ゆえ。玄関ドアはLIXIL「ジエスタ2」D32型のエクリュアイボリー。
Uさん:「ダイニングのテーブルと椅子、キャビネットはリサイクルショップで発見。まめに通ってチェックしています」
学生の頃からインテリアが好きで、掘り出し物を見つけるのも得意だとか。楽しみながら、つくって、探して、活用して。Uさんのハッピーなエネルギーが家のすみずみまで満ちていますね。
※掲載商品は実施工例のため、販売終了商品も掲載されている場合がございます