「インテリアとペット用品の雰囲気がマッチしない」「猫用ベッドを買ったけれど使ってくれなかった」。ペットとの暮らしは、インテリアへの悩みが付きものです。「どうせ汚れてしまうのだから」と好みのテイストの部屋づくりを諦めている人も多いのではないでしょうか。
しかし、ポイントさえ押さえておけば、自分好みの部屋に近づけることも可能。今回は、人気家具店「CRASH GATE(クラッシュゲート)」の立川亜沙美さんに、猫も人も快適に過ごせるコーディネート例と、おしゃれなインテリア選びのコツを教えてもらいました。
▼使用したアイテム
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□キャットウォーク…「猫壁」壁パネル(プレシャスホワイト)パーツ(ライトグレー&ライトグレー)および(ライトグレー&グレイッシュグリーン[パンチング仕様])
□室内ドア…ラシッサD パレット(グレーアッシュ)
・ドア把手…サークルJ(アイアンブラック)
□床材…床「ラシッサ Dフロア 耐水・ペット」(メープルF)
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※この空間に登場するアイテムリストは、ページ下部「アイテム一覧を表示」からご確認いただけます
使いやすさと見た目を両立した、おしゃれな空間コーディネート
キャットウォーク「猫壁」壁パネル(プレシャスホワイト)、パーツ(ライトグレー&グレイッシュグリーン)
今回のインテリアはおしゃれさを追求しつつ、猫も快適に過ごせる空間をコーディネートしてみました。壁面に設置されたキャットウォーク「猫壁(にゃんぺき)」で楽しむ猫の姿が見えるよう、全体的に高さを押さえたアイテムでまとめています。
ソファは飼い主がごろんと寝転がったときに、ペット用ベッドでくつろぐ猫と目線が近く、なでやすい姿勢でいられるよう、アームレストがないものを選びました。
このソファの特徴は、ドライクリーニング可能なフルカバーリング仕様で、リネン素材のナチュラルな風合い。白やグレーの建具ともマッチする汎用性の高いアイテムです。
ソファ「SOFA COLLATE」、リビングテーブル「CENTER&SIDE TABLE RICT」(ともにNWLH)
リビングのローテーブルは、引っ掻き傷が目立たないよう、脚がスチール製のものを選びました。今回のコーディネートでは、スタンドライトや猫用アイテムにも、黒いスチールのラインを意識して選び、空間全体の統一感を高めています。
ナチュラルなトーンの床材とドアに合わせて、インテリアも落ち着いたものをチョイス。
スタンドライトなどの高さのあるアイテムは、台座に重みがあるものを選ぶと、猫がぶつかっても倒れにくいので安心です。シェードの位置が低いライトは、猫がジャンプしたときに電球に当たってしまう可能性があるので避けた方が良いでしょう。
ラグマットは毛足が長いものをセレクト。メンテナンスの面から見ると、毛足の短いラグの方がお手入れは簡単ですが、人も猫も足元がふかふかだと心地よいだろうと考え、あえて触り心地の良いものに。リーズナブルなラグなら、「数年使って買い替える」という選択もしやすいと思うので、価格とデザインのバランスを考えて選ぶのもおすすめです。
ダイニングテーブル「DINING TABLE GYPSY」(CRASH GATE)
ヘリンボーン模様の天板に一目惚れして選んだダイニングテーブル。魚の骨のような模様で、「猫も気に入ってくれるかな?」とイメージしながらセレクトしました。このテーブルの脚もスチール製なので、猫が引っ掻いてしまっても傷が目立ちにくく、安心して使うことができます。
「猫アイテム」もインテリアに馴染むデザインをセレクト
キャットウォーク「猫壁」壁パネル(プレシャスホワイト)、パーツ(ライトグレー&ライトグレー)および(ライトグレー&グレイッシュグリーン[パンチング仕様])
好みのテイストで部屋をコーディネートできたなら、猫アイテムも雰囲気に馴染むおしゃれなデザインでそろえたいもの。
リクシルで取り扱うキャットウォーク「猫壁(にゃんぺき)」は、ペット保険会社・アニコム損保との共同開発によって生まれたアイテム。マグネット脱着式で自由に取り付けられるので、猫の年齢や性格に合わせてアレンジできる上、スタイリッシュなデザインと、豊富なカラーバリエーションでどんなテイストの部屋にも合わせやすいのが魅力です。
床に直置きしないので掃除がしやすく、配置や高さを自由に変えられるから、猫も飽きずに楽しめるのが特徴です。
猫壁とインテリアのコーディネートは、こちらの動画でもご紹介しています。
【猫もくつろぐ ブラウンコーデのリビングダイニング】
また、猫が毎日使うアイテムも部屋のインテリアに馴染むものを選びましょう。
黒のアイアンフレームが印象的なペット用ベッドは、撥水性のある素材を使ったクッションが敷かれていて、汚れても拭き取りやすくて安心です。中のクッションが取り替え可能なので、猫のお気に入りのクッションと入れ替えて使用することもできます。
フードボウル「GIANNA」、ペット用ベッド「CURRY」(ともにPETTO)
フードボウルは、猫の気に入った場所に設置できるよう、軽くて持ち運びしやすいものを選びましょう。今回セレクトしたフードボウルは、ボウル部分がステンレス製で、取り外して洗うことができるのでお手入れも楽ちん。ペット用ベッドとマッチしたデザインで、おしゃれな雰囲気を高めてくれます。
飼い主も「妥協しない」インテリア選びで、心地よい毎日を
猫との暮らしの上で、インテリア選びのポイントは「素材選び」や「掃除のしやすさ」。好みのデザインと機能面を掛け合わせて、素敵なアイテムを選んでくださいね。
また、すべてのアイテムを一度に選ぶよりも、「主役アイテム」を起点にしてそろえていく方法もおすすめです。今回の部屋の場合は、最初にソファを選び、次に「猫壁」のカラーを考えました。中心となるアイテムの色やテイストを軸にして検討していくと、全体の統一感を高めることができますよ。
好みのテイストやおしゃれさも諦めず、一つ一つの機能性と耐久性を考えながら好みのものをそろえていってほしいです。猫との暮らしをイメージしながら、アイテム選びを楽しんでくださいね。
前編の【猫も人も大満足!おしゃれで快適なインテリア選びのポイント】も合わせてご覧ください。
【プロフィール】
立川 亜沙美(CRASH GATE)
株式会社関家具「CRASH GATE」所属。店舗マネージャーとして芝公園店と幕張新都心店を担当し、お客様に向けて空間づくりのアドバイスを行う。3Dシミュレーターを使ったコーディネートサービスも行い、空間コーディネートをサポート。「ナチュラルテイスト」や「北欧テイスト」などのスタイルを得意としている。
撮影:鈴木寿教
取材執筆:佐藤有香