今回は、一人暮らしのマンションをモダンな旅館ライクにリノベーションすることを想定した事例紹介です。インテリア好きの人が暮らす部屋をイメージし、土間風のダイニングや、小上がりのくつろぎスペース、格子などを取り入れて、和の雰囲気を味わえる落ち着いたスタイルに。
LDKはもちろん、クローゼットやトイレ、浴室にもこだわりを詰め込んでいます。レイアウトやインテリアなど、細部にまで自分の好みを追求できるのが、一人暮らしにおける家づくりの魅力。マンションリノベを検討している人は、家時間が楽しみになるような空間を目指してみてはいかがでしょうか。
- 目次
- 「くつろぎ」と「非日常」を味わえる旅館テイストの部屋
- 見せる収納でスタイリッシュに。ショップのようなウォークインクローゼット
- 水回りにも自分らしさを。こだわりのアイテムで暮らしを彩って
- 「抜け感」がポイント!コンパクトなマンションでも広く見せるための工夫
- 一人暮らしだからこそ、細部まで「こだわり」を詰め込んで
「くつろぎ」と「非日常」を味わえる和モダンスタイルの部屋
床「ラシッサ Dフロア 耐水UDわん」サンドブラック調、リビングドア「ラシッサS」クリエチェリー
LDKは、土間をイメージしてプランニング。ドアや格子に使用している「ラシッサS」のクリエチェリーは、ダークな色合いとも相性が良いカラー。今回選んだ石目タイル調の床材にも馴染みよく、モダンな雰囲気の中に穏やかさを感じさせてくれます。
床「ラシッサ Sフロア」クリエチェリーF、格子「インテリア格子」クリエチェリー、置き畳「アクセント畳」グレージュ、デスク「シートカウンター」クリエチェリー
LDKの奥には、格子に仕切られた小上がりスペース。置くだけで簡単に畳スペースが作れる「アクセント畳」を並べ、和の雰囲気を高めました。布団を敷いて寝る場所としてはもちろん、カウンターも設置してワークスペースとしての活用もできるように。
アクセント壁「インテリアパネル」コージーライトグレー、飾り棚「ヴィータス 一枚棚」クリエチェリー
小上がりスペースの壁面には、グレーのインテリアパネルを設置してモダンさと上質感を演出。縦のラインが印象的なインテリアパネルは、板を並べる仕様のため溝の印影があり、立体感による豊かな表情を感じることができます。
リビングドア「ラシッサS」クリエチェリー、左の引戸「ラシッサS」コージーライトグレー
リビングドアに選んだのは「格子あり」のガラスドア。木目のカラーはインテリア格子とリンクさせました。ドアの握り玉はクラシカルなブラスゴールドをセレクト。他のドアや引戸の取手部分も、すべてブラスゴールドで統一し、空間のアクセントとしています。
見せる収納でスタイリッシュに。ショップのようなウォークインクローゼット
引戸「ラシッサS」クリエチェリー、シューズラック「すっきり棚」プレシャスホワイト
ウォークインクローゼットは、パイプや棚板を取り付けてショップのようにおしゃれな雰囲気を目指しました。シューズラックの棚板は樹脂製をセレクトしているので、汚れた際もお手入れが簡単。
クローゼットとリビングとのつながり部分には、アウトセットタイプの引戸を設置しています。一般的な引戸の場合、戸を引き込む袖壁を設けるための壁厚が必要ですが、アウトセットタイプなら、マンションの間仕切り壁のような薄壁でも取り付けが可能。

「ドアを開閉するスペースも、壁の厚みも十分にない」というお悩みには、アウトセットの引戸がおすすめです。
ハンガーコーナー「枕棚」プレシャスホワイト、引出し収納「ヴィータス」プレシャスホワイト、壁面「エコカラットプラス」つちのは/にびいろ
クローゼットの奥には洗濯機の置き場を。その上にも棚を設置すれば、空間を有効活用でき、洗剤などを置くのにも便利です。
パイプ側の壁は、焼き物のような表情を再現したエコカラット。エコカラットは、見た目のおしゃれさを高めてくれるだけでなく、吸湿・吸臭効果もある機能性の高い素材なので、クローゼットやランドリールームにもぴったりです。
中折れドア「ラシッサS」プレシャスホワイト
クローゼットから洗面スペースに続くドアは、中折れドアをセレクトしています。通常のドアと比べて、開閉スペースが小さいので、「ドアも引戸も難しい」というせまい場所に最適です。
水回りにも自分らしさを。こだわりのアイテムで暮らしを彩って
(左)洗面化粧台「カスタム バニティ」プレーンネオホワイト/コージーライトグレー/クリエチェリー、マグネットボード「アクセントボード」ネイビーブルー、床材「ラシッサ Dフロア 耐水UDわん」クリエチェリーF(右)トイレ「Jフィット」ショコラオーク、ペーパーホルダー「紙巻器」ゴールド、タオル掛け「タオルリング」ゴールド、マグネットボード「アクセントボード」セージグリーン、床「リノバ うわばReフロア」フロストクレイ
洗面スペースやトイレ、浴室などの水回りも、厳選したアイテムでプランニングしました。
洗面スペースには、ホテルライクなデザインの洗面化粧台と、レザーフレームのミラーを設置して洗練された印象に。壁面には空間の引き締め効果もある、ネイビーブルーのアクセントボードを選びました。アクセントボードはマグネット対応なので、タオルフックや小物入れなどの壁面収納としても有効に活用できます。
クレイ調のトイレの床は、耐水・耐アンモニア性能のあるリフォーム用床材。既存の床材の上に薄い床を貼って施工するため、雰囲気を変えたい場合などにもおすすめ。
壁面には、セージグリーンのカラーが印象的なアクセントボードを取り付けて、絵やポストカードなどを飾れるスペースに。タオルリングやペーパーホルダーも、上質さを感じられるゴールドカラーのアイテムを選んでいます。
浴槽「バストープ」ウィートベージュ
浴室には、シャワーと浴槽の使い分けがしやすい「バストープ」を取り入れました。布製の浴槽が特徴のバストープは、「普段はシャワーで済ませてしまうけれど、たまには浴槽でゆっくり過ごしたい」という人におすすめです。
普段は浴槽を外して収納しておき、使いたいときには広げてフックにセットすればOK。乾かすときは浴室内の壁面フックに吊るします。浴室乾燥も備わっているので、バストープや洗濯物を乾かすのもスムーズ。
「抜け感」がポイント!コンパクトなマンションでも広く見せるための工夫
引戸(写真右:洗面脱衣室)「ラシッサS」コージーライトグレー、ドア(写真左:トイレ)「ラシッサS」プレシャスホワイト、格子「インテリア格子」クリエチェリー
デザイン性の高いバスルームがインテリアの一部としてちらりと見える様子は、一人暮らしならではの間取り。
今回の事例では、「コンパクトな空間を広く見せるための工夫」をふんだんに取り入れています。
例えば、上記の写真。これは、玄関から入った廊下部分ですが、浴室の延長に設置したインテリア格子やリビングに続くガラスドアが、空間に広がりを感じさせてくれます。このような光や風を通してくれるアイテムは、明るさや抜け感がほしいときにおすすめです。

小上がりスペースにもインテリア格子を取り入れたことで、LDKとの「空間のつながり」を意識できるように。光や風を通しつつ、空間をゾーニングしてくれるインテリア格子は、「締め切りたくはないけど、ゆるく区切りたい」というときにもピッタリ。壁のような圧迫感がないことで、開放的な印象に仕上がります。
キッチン「システムキッチンUL」ソリッドホワイト、飾り棚「耐水メラミンカウンター」クリエチェリー
キッチンもほかの場所と同様に、抜け感を意識。余計な凹凸のない、シンプルなデザインが魅力の「システムキッチンUL」は、ウォールキャビネット周りやキッチンの足元にも余白があるため、軽やかな雰囲気。また、カラーをホワイトで統一したことで、壁の一部のように空間に溶け込みます。
ウォークインクローゼットも壁の一部を格子に。ショップ風の内装をチラリと見せて。
一人暮らしだからこそ、細部まで「こだわり」を詰め込んで

限られたスペースでも、インテリアの選び方によって上質感漂う旅館ライクな空間を作ることは可能です。
さらに、アイテムの余白や抜け感を意識して選ぶことで、広がりや開放感を得られるほか、全体的に低めの家具でそろえることも、「広さ」を演出するための工夫のひとつ。インテリアの重心を下げ、低い位置で統一することで、せまさや圧迫感を感じにくくなるでしょう。
また、「空間に制限があってドア選びに悩んでいる」という場合も、今回ご紹介した「中折れドア」や「アウトセット引戸」ならマッチする可能性大。ぜひドア選びの選択肢に入れてみてください。
一人暮らしの部屋こそ、細部にまで自分好みのアイテムを取り入れたいもの。好きなものだけに囲まれた空間は、暮らしの満足度を高めてくれるはずです。レイアウトやアイテム選びを楽しみながら、自分らしい空間を描いてみませんか?
取材執筆:佐藤有香
撮影:白石卓也