Concept

環境負荷を軽減し、脱炭素化に貢献する
「PremiAL」シリーズ誕生までの経緯をご紹介します。

Chapter 1

アルミリサイクルの現状

世界で需要が高まるアルミ

アルミは私たちの暮らしや社会に欠かせない重要な金属の一つです。
軽量で耐久性に優れ、加工しやすいため、自動車、鉄道、建設、缶、食品包装、電子機器など、さまざまな分野で使われています。
今後世界各地の幅広い分野での需要が増え、2050年までに世界全体の生産量は今の1.5倍以上になると予想されています。

脱炭素社会へのカギとなる
リサイクルアルミの推進

リサイクルアルミの活用

一方で、「アルミ新地金」は製錬の際に多くの電気を必要とするため、大量のCO2排出につながるという問題があります。
そこで、製錬時における環境負荷を減らすためにポイントとなるのが、新地金を使用しないリサイクルアルミの活用推進です。

アルミは他の金属と比べると融点が低いため、少ないエネルギーで溶解して再資源化できる素材です。
地下資源から新地金を製造する場合と比べてリサイクルに必要なエネルギーはわずか3%ほど。つまり、新地金からリサイクル材に置き換えることで、アルミ地金製造時のCO2排出量を97%削減することができます。
アルミの需要が伸びている側面からも、脱炭素化へ向けた大きなポテンシャルがあります。

アルミの需要が伸びている側面からも、脱炭素化へ向けた大きなポテンシャルがあります。

高い技術が求められる「アルミ展伸材※1」のアルミリサイクル

展伸材における循環使用率の目標

引用:一般社団法人日本アルミニウム協会 アルミニウムVISION
https://www.aluminum.or.jp/vision2050/

日本国内において、リサイクルスキームが確立されている飲料用アルミ缶のリサイクル率は99.8%※2である一方、建材業界を含めたその他のアルミでは、その数字に遠く及ばないのが現状です。

アルミのリサイクル率を上げるには、建築や車両などに使われる「展伸材」の循環利用を促進する必要があります。
展伸とは、地金に圧力をかけて変形させる加工を指します。この加工でできたものの総称を展伸材と呼んでいますが、展伸材から展伸材へのリサイクル率はわずか10%に留まると言われています。

展伸材のリサイクルが進まない大きな理由に、リサイクルに必要なアルミスクラップだけを取り出す難しさがあげられます。
回収されたスクラップからねじなど不純物の除去が必要であること、さらに、多種多様な合金種が含まれているため、選別に高度な技術が必要となるため、リサイクルを進めるうえでの課題となっています。

※1 建材などに使用されるアルミ形材

※2 引用:アルミ缶リサイクル協会(https://www.alumi-can.or.jp/pages/98/

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Chapter 2

建築物における
エンボディドカーボンの削減へ

建物のCO2排出量開示の必要性

建設部門のCO2排出量37%の内訳

※出典:IEA World Energy Statistics and Balances

エンボディドカーボン50%,オペレーショナルカーボン50%

出典:Net-zero buildings:
Where do we stand ?(2021)/WBCSD

全世界のCO2排出量における建設部門の割合は約37%を占めています。そのうちの約50%がオペレーショナルカーボンと呼ばれる居住時や建物利用時のエネルギー使用によるCO2排出量で、これは高性能窓やZEH・ZEBの普及によって削減を進めています。
残りの50%がエンボディドカーボンと呼ばれる建設にかかる原材料調達から、加工、輸送、建設、改修、廃棄時のCO2排出量で、これを削減するために、工程別や部位別にCO2排出量を見える化し、設計や建材選択時の指標の一つにすることが必要となります。

エンボディドカーボン

建設にかかる原材料調達から
加工、輸送、建設、改修、廃棄時のCO2排出量

建設にかかる原材料調達から加工、輸送、建設、改修、廃棄時のCO?排出量

工程別や部位別にCO2排出量を見える化し、
設計や建材選択の指標の一つにすることが必要

オペレーショナルカーボン

居住時や建物利用時のエネルギー使用による
CO2排出量

居住時や建物利用時のエネルギー使用によるCO?排出量

高性能窓・ZEH・ZEBが普及していくことで、
CO2削減が進むことが予想される

Concept

Chapter 3

アルミクローズドループリサイクル※1への挑戦

30年近くにわたる
アルミのリサイクル技術研究

LIXILは、「環境ビジョン2050」を掲げ、2050年までに事業プロセスと製品・サービスによるCO2排出量を実質ゼロにすることと循環型の暮らしの実現を目指し、2031年3月期までにリサイクルアルミ使用比率を100%にする目標を設定しています。

LIXILのアルミ製品におけるリサイクルアルミ使用比率は、業界トップクラスの80%※2を達成しています(2025年3月期実績、6063合金)。

この背景には、30年近くにわたり築き上げたアルミのリサイクルにおける世界屈指の技術や知見があります。溶解技術に留まらず、鋳造・押出・表面処理の各工程に渡り、リサイクルアルミに適応した技術を積み上げてきました。
また、リサイクルアルミ使用比率を高めるためには、良質なアルミスクラップの確保が重要です。回収、解体、選別の各段階において、ビジネスパートナーともにノウハウを蓄積し、強固なサプライチェーンを築いています。

※1 使用済みの自社製品から回収した素材を、自社製品に再使用・再利用することを指す
※2 日本サッシ協会 ( https://www.jsma.or.jp/ ) の定義に基づく

調達から製造プロセス・
回収まで、
多岐にわたる
LIXILの取り組み

LIXILが目指す
アルミのクローズドループリサイクル

現在、LIXILにおけるアルミのリサイクルに関する取り組みは多岐にわたります。

「PremiAL」シリーズでは、高度なリサイクル技術に加え、サプライヤー様との強固なパートナーシップにより、市中スクラップの安定調達を可能とし、リサイクルアルミ使用比率100%の6063材ビレットの量産を実現しました。また、やむを得ず新地金を使用する場合もCO2排出量の低いグリーンアルミ※3の調達を推進しています。

アルミ製造プロセスにおいては、発生する廃棄物も資源と捉え、従来産業廃棄物として処理していたものの再利用や有価物化を進めています。リサイクルアルミの使用量増加に伴い、溶解する際に発生する副生物も増加するためその課題解決にもつながっています。
さらに、将来的には改修物件などから回収したアルミをリサイクルしてアルミ形材をつくり、新たな物件に水平リサイクルをするエコシステムを検討しています。

これらを進めることで、LIXIL独自の技術を通じたアルミの「クローズドループリサイクル」を目指しています。

※3 一般的に、再生可能エネルギー (太陽光、水力発電由来 4kg-CO2/kg以下)で生産した アルミ材料(アルミ展伸成型に使われる新地金やアルミ ビレット等)を指す

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