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ものづくりLAB
みんなのタイルアートプロジェクト

~みんなのタイルアートプロジェクト・レポート~第1回「みんなのタイルの思い出」

「みんなのタイルアートプロジェクト」は、みなさんに、おうちで眠っているタイルや役目を終えたタイルを送ってもらい、集まったタイルを素材にして素敵なタイルアートを制作しようというプロジェクトです。制作するのは、芸術大学の学生たち。完成した作品は、INAXライブミュージアムや常滑駅周辺での展示を予定しています。このサイトでは、2022年夏のタイルアート完成(予定)まで、制作過程をレポートしていきます。

世界のタイル博物館外観_正面
窯のある広場資料館_外観

「みんなのタイルアートプロジェクト」会場となるのは、INAXライブミュージアムや常滑駅周辺です。

さて、タイルの募集は4月28日をもって締め切らせていただきました。おかげさまで、たくさんのタイルが集まりました。本当にありがとうございました!
LIXILでは、今回のプロジェクトに先駆けてアンケート調査を実施。幅広い年代の方から「タイルにまつわるエピソード」を送っていただきました。そこで、第1回レポートでは、集まったタイルの一部をお見せするとともに、「みんなのタイルの思い出」をご紹介し、タイルの魅力、そしてタイルアートの魅力について、改めて考えていきたいと思います。(※タイルの写真とエピソードは、直接関係ありませんのでご了承ください)

応募いただいたタイル
応募いただいたタイル
応募いただいたタイル

今回のアンケートでは、たいへん多くの方が、タイルを使ってデザインしたり、何かを作ったりした経験をお持ちでした。タイルは、みんなが持っているクリエイティブな気持ちを刺激する。そんなことを、改めて強く感じました。
家の新築やリフォーム、DIY、小物や雑貨の制作・・・タイルを張るだけで、その空間が華やかに、楽しくなるのは、タイルの大きな特長のひとつでしょう。

「キッチンの家電収納背面に、自分で選んだタイルを貼った。家の中で1番のお気に入りになり、キッチンに立つ度に嬉しくなる」(30代女性)

「屋外用のテーブルが痛んできたので、タイルを貼って色を塗り変えたら見違えるようになり、DIYにハマるきっかけになった」(50代男性)

「自分の小物をDIYする時に、可愛い物にしたいと考え、一番に思い浮かんだのがタイルでのデコレーション。いろいろな色のタイルを買いにお店へ行った時すごくウキウキした。」(20代女性)

「昔住んでいた家の庭を手軽に装飾したいと思い、タイルを購入した。タイルを貼るだけで雰囲気がだいぶ変わって驚いた。タイルのポテンシャルに感動した。」(30代男性)

応募いただいたタイル
応募いただいたタイル
応募いただいたタイル

タイルは、みんなの“デザイン魂”を刺激する素材でもあります。「タイルを使ってどうデザインするか」という場面では、ときに、意見が対立することも。

「実家を建てる時に、キッチンにタイルを使うとなった際、母は全面同じ色・同じ柄のタイルがよく、私は無地のタイルと所々に柄のタイルがよく、意見が対立しました。結局私の希望が通り、母がちょっといじけていたのですが、家が完成した時にキッチンを見て、母が一番喜んでいたのがいい思い出です。」(30代女性)

「新婚時、主人の実家に入る際、台所をリフォームしてタイルを選ぶ時、色の好みが主人と合わず、険悪なムードになっていたら、ちょうど来た姑と意見が合い、今までよそよそしい感じの関係だったのが、距離が一気に縮まりました。」(40代女性)

応募いただいたタイル
応募いただいたタイル
応募いただいたタイル

学校などで、まさにタイルアートを作った経験をお持ちの方もいらっしゃいました。

「中学生の卒業記念で、全校生徒が一人一枚タイルに色を塗ったりメッセージを書いたりして、それを全体で一つの風景画としてタイルアートを制作した。」(50代男性)

「小学校の卒業記念に、卒業生全員でタイル壁画を作った。今でも母校の裏玄関の壁に大切に飾られており、よい思い出である。」(50代男性)

応募いただいたタイル
応募いただいたタイル
応募いただいたタイル

タイルは、大切な思い出と強く結びついています。タイルを見るたびに、作った方の思い出がよみがえる、という方も多くいらっしゃいました。

「父と手作業でタイルを使った花壇を作りました。父は亡くなった後も思い出として花たちと一緒に残っています」(60代女性)

「家を建て直す前は、祖父が壁をタイルで浴室を作っていたので、タイルを見る度に祖父と昭和を思い出します」(40代男性)

「友人が結婚式の時にハンドメイドでタイル作りのウェルカムボードを作ってくれました。組み合わせがとても綺麗で今も大切に保管しています」(30代女性)

「シンプルなキッチンが好きでしたが、子供達が独立して寂しさもあり、娘が海外旅先で購入してプレゼントしてくれた素敵なタイルを自分でキッチンやトイレの壁に貼り付けて楽しんでいます。」(60代女性)

「遠い昔、父親が玄関の上がり框にコンクリートを入れ、少しだけ白いタイルを張り付けた。子供心にきれいだなと思い、そんなことを自分でしてしまう父親を誇らしく思ったことがある」(60代女性)

応募いただいたタイル
応募いただいたタイル
応募いただいたタイル

タイルが持っている楽しさ、華やかさ、遊び心、デザイン性、そして、そこに思い出が凝縮されていること。こうしたタイルの特長がひときわ輝くのが、「タイルアート」なのだと思います。
作られた時代も形状も違う、みなさんの思い出の詰まったタイルが一同に集まり、タイルアートとして美しくよみがえります。「みんなのタイルアートプロジェクト」次回レポートでは、タイルアートの構想や創作風景、制作者である芸術家の卵たちをご紹介します。どうぞお楽しみに!

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