INAX
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ものづくりLAB

―タイル名称統一100周年企画―
ツバメアーキテクツ×LIXILやきもの工房
ツバメとつくるタイル 第一回

建築家が自由に発想したタイルを、小ロットからつくれるのが愛知県常滑にある「LIXILやきもの工房」だ。建築家ユニット、ツバメアーキテクツがいま計画中の建築物にオリジナルタイルを使いたいと、「やきもの工房」にやってきた。
DESIGNER’s TILE LABではそのプロジェクトを追っていきたい。

そうだ、常滑行こう!

INAXライブミュージアム「世界のタイル博物館」を訪れたツバメアーキテクツの4人。左から西川日満里さん、千葉元生さん、ミュージアムの主任学芸員・後藤泰男さん、山道拓人さん、鈴木志乃舞さん。

タイルについてもっと知りたい

「タイルがもっている魅力は機能だけでなく手触り感とかテクスチャー、雰囲気だと思います」と話すのはツバメアーキテクツの西川日満里さん。千葉元生さんは「普段、カタログからタイルを選んでいるけど、どうやってタイルがつくられているのか、その過程が可視化されるタイルをつくるのもおもしろそう」。「タイルの可能性を追いかけるのに、ぴったりの建築計画が現在進行中です」と言うのは山道拓人さん。実はツバメアーキテクツの設計で2020年、東京・下北沢にオープンした商店街「BONUS TRACK」の隣地に、3階建てビルが2022年春竣工予定だ。ツバメアーキテクツが設計、オフィスとして入居し、1階になんとドーナツ屋を開業するという。「デザインに自由度のある環境で、タイルをつくること、使うこと、両面からアプローチしてみたい。それには、もっとタイルについて知りたいですね」と山道さん。LIXILの文化施設であるINAXライブミュージアム「世界のタイル博物館」と、建築家・デザイナーとオリジナルタイルを共同製作する「LIXILやきもの工房」へ。ここならタイルのことがいろいろ聞けそうだ! 2021年12月初旬、ツバメの一行は愛知県常滑へ向けて旅立った。

BONUS TRACK隣地の新プロジェクト

下北沢のBONUS TRACK周辺に新しい建物を建設中

BONUS TRACKは2020年、下北沢駅から世田谷代田駅間の線路敷地だったエリアにオープンした商店街。ツバメアーキテクツはこのプロジェクトに企画段階から取り組んだ。木造2階建ての5棟が中庭を挟んで配置され、現在13ほどのテナントが飲食店や物販店などを開き、コワーキングスペース、シェアキッチンを備えている区画も。テナント同士や近隣の人たちも交流しながら、このエリアを育てている。現在隣地で3階建のビルの計画が進んでおり、ツバメアーキテクツは設計事務所の移転とともに、ドーナツ屋をオープンする予定である。

BONUS TRACK

BONUS TRACKは木造2階建て、5棟の建物からなる。写真は下北沢駅側の様子。写真/森中康彰

BONUS TRACK

テナントは個性的な飲食、物販店など。1階の発酵デパートメントでは、発酵食をカジュアルに楽しめる。写真/山岸 剛

BONUS TRACK

2階の本屋B&B。棚揃えの豊かさがお客を引き付ける。各棟の内部はシンプルなワンルーム。写真/山岸 剛

BONUS TRACK

世田谷代田駅側から見る。店舗と住居などが日常的なスケール感で、中庭を囲む集落のように計画されている。写真/山岸 剛

BONUS TRACKから20mほどの隣地に計画中の新ビルの模型。ツバメアーキテクツが入居し、1階にドーナツ屋を開店する。写真/ツバメアーキテクツ

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