長野県 Mさま邸
長野県北部の町にお住まいのMさまご一家。大きなリビングの窓からは北アルプスを望むことができる、自然豊かなロケーションです。冬の寒さが厳しい豪雪地帯ですが、最高クラスの省エネ住宅にすることで、冬は暖かく夏は涼しい、とても暮らしやすい家となりました。「住むための環境をよくしようと思って」との想いで建てられたMさま邸では、どんなトイレをお使いなのでしょうか。
東京勤務の経験を持つMさま。中目黒を拠点とするアーティストたちと親交があり、デザインやものづくりに対する刺激を受けました。
アートやデザインの発信地・ニューヨークのブルックリンも頭の中で重なって、「設計コンセプトを『アーティストが住むブルックリンの家』に決め、それに沿ってアイデアを出してデザインを進めていきました」
モノトーンやコンクリート打ちっぱなしの壁、ウッディなフローリング(写真1)。随所にビビッドな色がアクセントとなっていますが、これは奥さまの意見によるもの。「特に、寝室や子ども部屋のある2階には元気になる色を使いたいという要望を出したんです」子供部屋の壁紙は黄色と青に(写真2)、娘さんのポートレートや愛犬のドローイングなどもオブジェとして飾られ、随所に遊び心をのぞかせています(写真3)。
実は、Mさまは建築事務所を経営する一級建築士。この家はご自身で設計し自らの会社で施工した、いわば「モデルルーム」でもあります。そのため、1階と2階のトイレではそれぞれデザインコンセプトが異なります。
1階は、「パブリック」を意識したデザイン。便器は、多機能でハイグレードなサティスGタイプを選びました。落ち着いたトーンと間接照明と相まって、シックな空間に仕上がっています(写真4)。
一方、「プライベート」空間の2階のトイレは、プレアスLSタイプを選びました。
壁紙には、奥さまが提案された元気の出る色づかいを採用。明るい気持ちでトイレから出ることができますね(写真5)。
2つのトイレ共に、壁にはエコカラットを張り、湿気の調節や消臭にも気をつかっています。
お掃除を担当する奥さまは、それぞれのトイレに盛り込まれた機能がお気に入りです。
「便座が上に動いて、手が奥まで入るのが便利。1階のトイレは泡を出してくれるので、男性が入ってもまわりが汚れにくくて嬉しいですね(写真6)」便器の汚れを防いでくれたり、フチや便座の蓋が掃除しやすかったり、細やかな気づかいにとても助かっているとのこと。
そして「遊び心も取り入れたい」と、2階のトイレの壁には赤と青のガラスブロックを埋め込み、カラフルな壁とコーディネートしています。シックな空間の1階のトイレにも、さりげなく愛犬・フレンチブルドッグのフィギュアが置かれています。
さらに家の中を見回せば、スリット入りのキャットウォークがあったり、サイケデリックな壁紙を一面に張ったりと、楽しいアイデアが随所に。生活を楽しむ家だから、楽しみながらつくった──そんな想いが伝わってきます。
「トイレはくつろぎ空間として、住まいの環境を決める大切なパーツ。だから使いやすく高グレードのものを」と語るMさま。
暮らしやすい家を実現するためには、トイレの使い勝手やお掃除の便利さなども大きな意味を持つことでしょう。