東京都 Iさま邸
東京の歴史ある住宅街。Iさまご家族は、その一角に建つマンションにお住まいです。お子さんも増え次の住まいを視野に入れたとき、最初は注文住宅を望んでいたIさまですが、利便性などを考慮した結果、「マンションを気の済むようにリフォームする」という選択肢を選びました。共働きなのでお互いくつろげる家にしたいとの想いもあり、ゆったりできるリビング、効率のよい家事動線、お子さんたちに目が行き届く間取りに。そして、トイレへの強いこだわりもお聞きしました。
Iさまが相談したのは、LIXILショールームから紹介された設計・施工会社でした。
徹底したヒアリングとIさまの意見を加え、約1ヵ月でプランは決定。
「イメージを担当者さんと話し合い、理想のプランができました。
コンセプトはモダン&シックで、大人の落ち着きを感じるトーンに。
夫婦のこだわりを全体に行きわたらせ、『ずっといられる』家にしました(写真1)。
トイレやキッチンなどの設備は、同じ機能ならイメージに合う方を選びました」とIさま。
パーソナルなスペースを確保しつつ、家族の「気配」を感じられる工夫も。
料理しながらお子さんたちに目を配れるアイランド型キッチンもそのひとつ(写真2、写真3)。
危険から守れるようベビーゲートも設置したり、パソコンを広げられる奥さま専用スペースを設けたりと、行き届いた心づかいに、とても温かみを感じます。
3人のお子さんたちの成長に備え、個室の確保も重要なポイント。それを実現するため、あえて寝室面積を減らすことになりました。
「『寝るだけの部屋』と割り切れば広い必要はありません。それよりも、1部屋増やすことができる可能性を持っておくことが大切だと思いました」
ここにはずっと住んでいくことになるので、その時々の家族状況に応じて現在の3LDKを4LDKに間取り変更できるよう、フレキシブルな間取りを採用しました。それに伴い、トイレのスペースにも影響が出ました。排水管の位置は変えられないため、水道管の取り回しを工夫。便器の向きも今までと反対にして対応しました。
Iさまご夫妻のこだわりは、トイレにも貫かれています。モダン&シックはそのままに、使い勝手や機能を吟味しました。
「箱根にお気に入りのホテルがあり、シンプルな中に黒っぽい石造りのパーツが加わってとても落ち着くんです。トイレにもそのイメージを持ち込みました(写真4)」
そこで、入って正面の壁一面に選んだのがダークトーンのエコカラットです。
「においがほとんど残らず、居心地のいい空気にしてくれます」
廊下やドアには奥さまのセンスで飾り付けた小物が。同じテイストのオブジェが個室の中でも出迎えてくれます。収納棚があるので、本や雑誌もたっぷり入ります(写真5、写真6)。
そして肝心のトイレは、サティスSタイプを選択。タンクレスでスペースを効率的に利用できます。
「見た目がよく多機能なところが気に入りました。一日に何度も行く場所ですから」
この多機能さが、ご主人が満足されているポイントです。もともとトイレ掃除が好きとおっしゃるご主人は、「便座の『お掃除リフトアップ機能』は、手が奥まで届き素晴らしいですね」と絶賛(写真7)。
ノズルの洗いやすさや、つぎ目のない「キレイ便座」も心を掴んでいます。また便器の素材は汚れが落としやすく水アカも防ぐので、今まで「こういうものか」と諦めていた便器汚れがすっかり解消されました。
「機能性とデザイン性を両立できました」
とIさまが語るように、機能性とデザイン性の「両立」は住まいづくりで大切にしたい部分。
考え抜かれたデザインプランと設備選びには、スタイリッシュさだけではない一本の芯が見えてきます。
それは心づかいと審美眼で織りなされた、しなやかで強いものでした。