「防火設備住宅防火戸」の必要な開口部

建築基準法では、防火地域、準防火地域に建設される建物の外壁に設置される開口部のうち、延焼のおそれのある部分には防火戸、その他の政令で定める防火設備を使用するよう定めています。
※また同法では、耐火建築物や準耐火建築物の場合には、防火地域、準防火地域以外に建設する場合でも、建物の外壁に設置される開口部のうち、延焼のおそれのある部分には、防火戸を使用するように定めています。

道路中心線から隣地境界線から同一敷地内に2つ以上の建物がある場合、建物相互の中心線から(但し、延床面積の合計が500m2いないの場合は、1つの建物と見なされます。)2階以上5m以内の部分1階3m以内の部分

LIXILが販売する防火戸(防火設備)には以下の種類がありますが、防火戸FG-H/Lは住宅用の個別認定品になります。
※一般社団法人 カーテンウォール・防火開口部協会(以下、『カ・防協』という。)認定品とは異なります

LIXIL大臣認定品 ビル用製品 住宅用製品 通則的認定品(力・防協認定) 個別認定品 通則的認定品(力・防協認定)個別品邸品

防火設備に関する法規定と運用

1.防火設備に求められる性能

一般的に防火戸と呼ばれるものは建築基準法令で、特定防火設備、防火設備と定義されています。

名 称 特定防火設備 防火設備
法 令 法第112条第1項 法第2条第九号の二口令第109条の2 法第64条令第136条の2の3
設置場所 防火区画 耐火建築物または準耐火建築物の外壁の開口部で延焼のおそれのある部分 防火地域または準防火地域内の建築物の外壁で延焼のおそれのある部分
性 能 遮炎性能 準遮炎性能
火災の種類 建築物の屋内または周囲で発生する通常火災 建築物周囲で発生する通常火災
遮炎時間 1時間 20分
要 件 加熱面以外の面に火災を出さない
建築基準法改正前の対応する防火戸 甲種防火戸に相当 乙種防火戸に相当

2.建築基準法に関する法規定

1. 地域に関する法規定

都市計画法第9条で、市街地における火災の危険を防除するため、防火地域と準防火地域が定められています。

地域に関する法規定
A 防火地域 町の中心部、主として商業地域に指定されることが多い。
B 準防火地域 防火地域をとりまき、比較的防火上重要な地域が指定されます。
C 法22条指定区域 都市計画区域内外にわたり指定されている準防火地域を囲むように指定されています。

2. 地域別に建てることができる建物の種類・規模

地域別に建てることができる建物の種類と規模が定められています。

防火地域
(法第61条)
防火地域内においては、階数が3以上であり、又は延べ面積が100m2を超える建築物は耐火建築物とし、その他の建築物は原則として耐火建築物又は準耐火建築物としなければなりません。
準防火地域
(法第62条)
準防火地域においては、地階を除く階数が4以上である建築物又は延べ面積が1,500m2を超える建築物は耐火建築物とし、延べ面積が500m2を超え1,500m2以下の建築物は耐火建築物又は準耐火建築物としなければなりません。また、地階を除く階数が3である建築物は耐火建築物、準耐火建築物又は外壁の開口部の構造及び面積、主要構造部の防火の措置その他の事項について防火上必要な政令で定める技術的基準に適合する建築物としなければなりません。
法22条指定区域
(法第22・23条)
防火地域又は準防火地域以外の市街地で、特定行政庁が指定する区域において、屋根を準不燃性能※、外壁で延焼のおそれのある部分を準防火性能のある構造とするなどの規制があります。
その他の区域
《大規模木造建築物等》
(法第25・26条)
延べ面積が1,000m2を超える木造建築物等については、外壁や軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、屋根を準不燃性能※のある構造とするほか、防火壁によって床面積1,000m2ごとに区画するなどの規制があります。
建築物が異なる地域にまたがる場合
(法第67条)
建築物が防火地域又は準防火地域とこれらの地域として指定されていない区域をまたがる場合は、その全部についてそれぞれ防火地域又は準防火地域の規定が適用されます。また、防火地域と準防火地域をまたがる場合は、防火地域の規定が適用されます。原則として、厳しい方の地域の規制を受けます。

※ここでいう『準不燃性能』とは、「通常の火災を想定した火の粉による建築物の火災の発生を防止するために屋根に必要とされる性能(法第22条)」のことで、その技術的基準は、令第109条の5に定められています。

3. 防火設備の種類と設置できる建物の種類

防火設備には遮炎性能を有するものと、準遮炎性能を有するものがあり、以下のように規定されています。ただし、準遮炎性能を有するものが指定される建築物は、遮炎性能を有する防火設備で代用することができます。
防火設備で遮炎性能を有するものの大臣認定番号は、EB-○○○○となり、準遮炎性能を有するものの大臣認定番号は、EC-○○○○となります。(○○○○には、認定順に番号が振られます)

対象建築物 対象部位 防火設備の種類 法令
耐火建築物 外壁の開口部で延焼のおそれのある部分 遮炎性能を有する防火設備 法第2条九号の二口令第109条の2
準耐火建築物 法第2条九号の三令第109条の2
防火地域内又は準防火地域内の建築物 外壁の開口部で延焼のおそれのある部分※ 準遮炎性能を有する防火設備 法第64条令第136条の2の3

※耐火建築物、準耐火建築物以外となる。

4. 防火設備(防火戸)を設置しなければならない場所

防火設備(防火戸・遮炎性能)を設置しなければならない場所は、耐火建築物、準耐火建築物および、技術基準に適合した建築物の外壁で、延焼のおそれのある部分となります。

防火地域内の建築物(法第61条)

防火地域内の建築物(法第61条)

準防火地域内の建築物(法第62条第1項)

準防火地域内の建築物(法第62条第1項)

※技術基準のうち、隣地境界線等から水平距離が1m以下の部分の開口部に設ける防火設備については、以下のいずれかの構造とする必要があります。(令第136条の2第一号)

  • 常時閉鎖式であるもの
  • 随時閉鎖でき、かつ火災を感知して自動的に閉鎖するもの
  • はめころし戸である防火設備

但し、換気孔または居室以外の室に設ける換気窓で、開口面積が各々0.2m2以内のものを除く。

その他、防火戸を設置しなければならない場合

建築基準法で制限を受けない場合でも、建築確認申請で耐火建築物、または準耐火建築物として申請を行なった建築物は、外壁の延焼のおそれのある部分を防火設備とする必要があります。
その他、法令以外でも、防火設備を設置する場合もあります。

5. 延焼のおそれのある部分

(1) 隣地境界線、道路中心線から1階で3m以下、2階以上では5m以下の距離にある建築物の部分
(2) 同一敷地内に2以上の建築物(延べ面積の合計が500m2以内の建築物では、1棟とみなされる)があるときは相互の外壁間の中心から、1階で3m以下、2階以上では5m以下の距離にある建築物の部分

延焼のおそれのある部分

6. 非常用進入口・代替進入口

(1) ●非常用進入口および、代替進入口の拾い出し
(2) 建築図に、非常用進入口および、代替進入口の指定がある場合は、それぞれ対応できる大きさの開口を持つサッシを拾い出します。ただし、非常用進入口だからといって、防火設備が必要とは限りません。それぞれ設置条件が異なるからです。延焼のおそれのある部分のみ防火設備が必要となります。

防火設備判断の流れ:住宅の場合
非常用進入口・代替進入口

注意

  • 集合住宅、店舗併用など用途が住居以外の場合は、それぞれの用途に使われる部分で異なります。
  • 建築確認で、耐火または準耐火建築物と指定した場合は、延焼のおそれのある部分の外壁開口部は遮炎性能を持つ防火設備が必要です。

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