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まどからはじまる5つの物語 Episode01「おはようまど」 まどからはじまる5つの物語 Episode01「おはようまど」

LIFESTYLEまどからはじまる5つの物語
Episode01「おはようまど」

日々の暮らしに合わせて窓を選びたい。そんな思いを込めて「まど」と「住む人」の心地よい関係を模索するプロジェクトを立ち上げました。
新たな“まどのカタチ”を提案してくれるのは、暮らしまわりの快適さ、豊かさを追求する「心地よい暮らし研究会」(略して、ココ研)のみなさん。住む人の目線で考え、日常から生まれた窓についての暮らし提案を5回シリーズでお届けします。
1回目は「おはようまど」。朝にまつわるまどの物語からはじまります――――

朝、気持ちよく目覚めるために
ベストな“まどのカタチ”

早朝、目覚まし時計が耳障りな音を立てて鳴りひびく。心地よい眠りをふいに邪魔されて、不快に感じるのは毎朝のこと。

もう朝かぁ。眠たい目をこすりつつ、「さあ、朝ごはんの支度をしなきゃ。子どもたちを起こさなくちゃいけないし」とつぶやく。
だって、あの子たちは目覚ましの音じゃ起きないに決まっている。でも今日も、無理に起こすと不機嫌になるんだろうなぁ、どうすればスッキリ気分よく目を覚ましてくれるんだろう。

考えてみれば、朝は目覚まし時計の音とともに、いきなりやって来るわけじゃない。家の外は、おひさまが少しずつ顔を出して、ゆっくりと朝の明るさになっていく。だったら寝室もおなじように、おひさまの光が夜明けとともにさし込んでくれればいいのに。そうすれば、子どもたちだって、私だって、自然のリズムの中で気持ちよく目を覚ますことができると思うのだけど――――

朝、スッキリ目覚めたい、子どもにも自分自身で(できれば機嫌よく…)起きてほしいと願うのは、いつも家事に育児に忙しいお母さんなら当然のこと。そこで、朝の目覚めをよくする方法を、「まど」という観点から何とかできないか?と模索してみました。

あれこれ話し合った末に誕生したのが「おはようまど」という、朝が来るのが待ち遠しくなりそうなネーミングの窓です。

「おはようまど」とはいったいどんな窓なのか、ライフオーガナイザーであり、ココ研メンバーの宇高有香さんにうかがいました。

理想は、外からの視線を遮れて、
おひさまの光をとり込める窓

「わが家は窓がたくさんある家なんです。寝室も、南側は全面、窓。カーテンもありません。だから、夜はベッドに寝そべって星空を眺められるし、毎朝おひさまの光とともに自然と目が覚める。さりげなく心地よさを運んでくれるこの窓は、わが家の窓のなかでも、一番のお気に入りです」

理想は、外からの視線を遮れて、おひさまの光をとり込める窓

と話す宇高さん。笑顔ではつらつと話す様子は、朝の目覚めの快適さを物語っているようです。確かに、おひさまが目覚まし時計代わりなんてステキ! でも、ひとつ気になるのは外からの視線です。カーテンもなくて、室内が丸見えなんてことにならないのでしょうか?

「うちの場合は、家が高台にあるのでその心配はありません。でも一般的には、日本の住宅事情でカーテンなしの窓で暮らすのはなかなか難しいですよね。第一、寝室は最もプライベートな空間。子どもなんかは気にせず着替えをしちゃったり、寝っ転がったりするから、本来なら外からの視線を遮ることができたほうがいいのだと思います」
となると、理想は「おひさまの光をいっぱいとり込めるけど、外からの視線は遮ることができる窓」。ずいぶんと都合のいい窓のような気がしますが…

「私たちが提案する『おはようまど』なら、それが叶うんです。“おひさまをとり込む”という目的だけなら、大きな窓は必要ありません。『おはようまど』は横に細長いスリット窓。これが天井に近い位置にあれば、おひさまは十分入ってくるし、外からの視線も遮ることができます」

なるほど。これなら、たとえ1階が寝室でも安心して眠りにつけます。それに、カーテンいらずというのもうれしい。カーテンのメンテナンスもしなくてすむので、家事のひと手間も省けてしまいます。

おひさまが昇る方角を
あらかじめ知っておく

そして、もうひとつのポイントは窓をつける位置だと言います。つまり、朝、おひさまが昇ってくる東側~南側に「おはようまど」を設置すると良いと思います。

「おひさまが昇る方角は、地域によっても季節によっても変わってくるので、きちんと調べて、安定して朝日が入ってくる位置を選ぶようにするといいと思います。こうしておけば、毎朝やさしくおひさまが起こしてくれるようになりますよ」

横長の窓は、東側と南側の両側にひとつずつあればベスト。おひさまが季節の移り変わりとともに移動しても、一年中やさしく朝日がさし込むようになります。

「光がさし込みやすいよう、なるべく高い位置につけることも重要です。垂れ壁なしで天井際に設置するのが、見た目もスッキリして一番オススメ。これなら、窓もインテリアの一部として、おしゃれに部屋に溶け込むと思います」

おひさまが昇る方角をあらかじめ知っておく

「おはようまど」は子ども部屋に
ぴったりの窓

「おはようまど」が子ども部屋にあれば、もちろん、子どもの寝起き問題も解決できます。でも、それだけではなく、他にも子ども部屋にとっていろいろなメリットがあるのだとか。

「子ども部屋って、大抵はそんなに広くとれません。みなさん、子どものおもちゃや勉強道具の収納場所に困ることが多いのでは? 壁際は棚などが置ける収納スペースでもあります。そこに定番サイズの腰窓なんかを作ってしまったら、貴重な収納スペースをうばってしまうことになるんです。でも『おはようまど』なら、窓の下に棚でもハンガーラックでも置くことができるでしょ?」

確かに、高い位置にある横長の窓だから、窓から下のスペースはフリーに。通常の高さの棚なら十分収まりそうです。

「もうひとつは、ほどよく“こもる”感を確保できること。子ども部屋は勉強部屋でもあるので、集中できる環境であってほしい。あんまり大きな窓がいくつもあると、子どもって気が散ってしまいますよね」

子どもの学習環境を整えるためには、大きめの窓はせいぜい1つ、あとは明るさだけ取り込める「おはようまど」をプラスして“こもれる空間”を作ってあげるほうが、子どもの日常生活もよりスムーズに快適になると言います。
おひさまが降り注ぐ明るく健康的な空間であるとともに、子どものプライバシーを守れて勉強に集中できる部屋。「おはようまど」がひとつあることで、そんな理想的な子ども部屋も簡単に実現してしまうのです。

窓が変わると行動も変わる。
家族みんなの暮らしが快適に

おひさまと一緒に自然のリズムの中で目覚めるようになって、宇高家では家族みんなの行動が思いがけず変化したと言います。

「わが家の子ども部屋にも、2段ベッドのすぐ上に小さめの窓があって、ちょうど朝日がさし込んで寝ている子どもの顔に当たるんです。まさに『おはようまど』のような感じ。だから家を新築して以来、子どもたちはとっても早起き! 驚いたことに、朝、登校前に勉強するようになったんです」

窓が変わると行動も変わる。家族みんなの暮らしが快適に

宇高さんが「勉強しなさい」と言わなくても、ふと気づいたら机に向かっていたそう。朝、フレッシュな頭で勉強すれば、集中力もアップするはず。時間ギリギリに飛び起きて急いで出かけるより、その日1日を余裕をもって有意義に過ごせそうです。そんな余裕は、積もり積もって、子どもの成長にポジティブな影響をもたらすのではないでしょうか。

「子どもだけじゃなくて夫も(笑)。日曜日なのに6時半には起きるようになりました。それまでは休日は遅くまで寝ていたのに…。私自身もそう。仕事がない日でも、無理せず自然に早起きできるから、朝の時間を有効利用できるようになりました。ちょっと得した気分です」

たとえば、早起きすることでできた時間の余裕は、のんびり楽しむコーヒータイムにあてることも。朝のほんのひとときだけど、家事や育児から少しだけ離れて、コーヒーを飲みながら雑誌に目を通したり、のんびりと自分だけの時間を過ごす―――「おはようまど」は朝の心地よい目覚めとともに、日々の暮らしにそんな余裕をもたらしてくれる窓なのです。

宇高有香さん

『ラクで楽しい』をモットーに、 主に個人宅の収納コンサルや新築収納プランニングを行う。収納計画の提案に定評があり、住む方に合わせたリバウンドしない収納術が強み。近年では、設計事務所やハウスビルダーに向けて、エンドユーザーに片づけの知識を伝えられる社員を育成するための資格講座を開催している。 ブログ「丘の上の家」
https://uddy105.exblog.jp

宇高有香さん

心地よい暮らし研究会

整理収納のプロ、雑誌やテレビで生活提案をする暮らしのエキスパートが集まり、掃除、洗濯、片づけ、料理など、暮らしにまつわるすべてのことを、いかに自分にとってラクで心地よくするかを追求。メンバーは、宇高有香さん、マキさん、中山あいこさん、大木聖美さん、近藤こうこさん。