キッチンの動線、冬場のお風呂の寒さ、増えていく荷物で足りなくなった収納。
こだわって建てたり購入した住まいでも、暮らしの変化とともに「もっと便利にしたい」「いたみや汚れが目立ってきた」などと感じ始めた時期が、リフォームのタイミングかもしれません。
一方で、リフォームを考え始めると「何から始めればよいのだろう」と迷う方もいらっしゃるでしょう。一生のうちに何度も経験することではないため、進め方が分からないのは無理もありません。
本記事ではそれらの疑問を解消するため、LIXILでお客さまのリフォームに伴走してきた「リフォームコンシェルジュ」の視点から6つのステップに整理して解説します。
コンシェルジュ歴3年。お客さまのお悩みやライフステージにあわせて、小さな工事から大規模なリノベーション、リフォーム店探しまで、幅広いご相談に対応してきました。2025年度にはマスターリフォームコンシェルジュ※に選出。お客さまの理想の暮らしやお困りごとを丁寧に伺い、ご希望を一緒に形にするお手伝いをします。
※マスターリフォームコンシェルジュとは、リフォームに関する知識や相談対応の実績など、優れたリフォームコンシェルジュに付与される社内認定のことです。
期間の目安は、「どう暮らしたいか」を言葉にする準備段階から予算を考えるまでが、およそ1〜3か月。リフォーム店選びとプラン確定でさらに1〜2か月。工事そのものは内容によりますが、キッチンや浴室単体なら数日から2週間ほど、間取りにかかわる大規模な工事だと1〜2か月ほどが一般的です。
思い立ってから実際に工事が始まるまでは、スムーズに進んだ場合でも3か月ほどみておくと安心です。「リフォームを決めたら、すぐに工事が始まる」と思われる方も少なくありません。しかし、実際には現地調査からはじまりプランの検討、見積もり、契約などを経て工事に進むため、想定より時間がかかることもあります。そのため、冬の寒さや来客予定に合わせてリフォームを完了させたい場合は希望時期から逆算し、早めに準備を始めることをおすすめします。
リフォームのご相談を受けていると「順番を飛ばして進めてしまい、後から検討し直しになった」という声を聞くこともあります。そのため、まずは全体の流れを押さえておくことが大切です。全体の流れが分かれば、ご自身が今どの段階にいるのか、次に何をすればよいのかを確認しながら進められます。
リフォームをしたいと思ったら、最初に考えたいのは「どの商品を選ぶか」ではなく「これからどのように暮らしたいか」です。かなえたい暮らしを言葉にしておくと、必要な設備やプランが選びやすくなります。
同じ対面キッチンでも、料理を楽しみたい方と、ご家族との会話を大切にしたい方では、選ぶべき設備やプランは異なります。計画の初期段階でかなえたい暮らしを言葉にすると、商品を選ぶときの「物差し」ができあがります。まずは、次の3つから始めてみましょう。
まずは、日々の小さな「困りごと」を10個ほど書き出してみましょう。
たとえば下記のようなものです。
「毎朝少し不便に感じる」といった些細なことこそ、書き出す価値があります。
コツは、解決策ではなく「今困っていること」を書き出すことです。
「食洗機が欲しい」ではなく「食器洗いに時間がかかり、夜の自由時間がなくなってしまう」と書くことで、本当に解決したいことが明確になり、後から解決策の幅も広がります。
10個はあくまで目安ですので、なかなか思い浮かばない場合は、朝起きてから夜寝るまでの1日の流れを思い返してみてください。時間帯ごとに暮らしを振り返ることで、普段は気づきにくくなっている困りごとが見つかるかもしれません。
次に、これからの暮らしの変化 を想像してみましょう。リフォームは頻繁に行うものではないため、現在の困りごとを解消するだけでなく、今後のライフスタイルの変化も見据えて考えることが大切です。
たとえば、将来の安心を考えて、あらかじめ床の段差をなくしたり、廊下やトイレの壁に手すりを取り付けるための「下地(補強材)」を設けたりすることもできます。工事の際にあらかじめ下地だけを設けておけば、将来手すりが必要になった際も、大がかりな工事をせずに取り付けることができます。
これからの暮らしについて話し合う際は、正解を出すことを目的にせず、ご家族で「これからどのように暮らしていきたいか」を話し合い、大きな方向性を共有しておくことが大切です。
書き出した困りごとや、これからの暮らし方を見ながら、「今回のリフォームで最も大切にしたいこと」を1つ決めましょう。
たとえば「冬でも寒さを感じにくい浴室にしたい」「家族が自然に集まるキッチンにしたい」など、商品名ではなく、実現したい暮らしの形で考えることがポイントです。
大切にしたいことが明確になると、数多くの商品やプランを前にしても、ご自身に合うものを判断しやすくなります。また、リフォーム店との打ち合わせでも、希望の背景まで伝えやすくなります。
1つに絞りきれない場合は、3つ程度まで書き出しておきましょう。この段階では細かな順位や予算まで決める必要はありません。「わが家のリフォームで大切にしたいこと」を、ご家族で共有できていれば十分です。
ここまで整理した内容は、商品選びやリフォーム店との打ち合わせを進めるための基礎になります。すべてを具体的に決めていなくても、困りごとと実現したい暮らしが伝われば、リフォーム店からもご自身に合った提案を受けやすくなります。

ここまでの内容をご家族だけで整理するのは、少し大変に感じるかもしれません。すべてをこの段階で決める必要はありません。迷ったり、何から始めればよいか分からなくなったりしたときは、LIXILのリフォームコンシェルジュにショールームやオンラインで相談できます。お客さまの思いや理想の暮らしを丁寧に伺いながら、イメージを言葉にするお手伝いをいたします。
かなえたい暮らしが見えてきたら、次は写真や施工事例を集めて、理想のイメージを具体化します。
雑誌やSNS、メーカーのカタログ、施工事例集など、世の中には多くの情報があふれています。情報が多いからこそ、3〜5枚だけ選ぶというルールを決めると、好みが見えやすくなります。
直感的に「いいな」と思う空間の写真を3〜5枚ほど選んでみましょう。
枚数を絞って並べることで、写真に共通する特徴が見えやすくなり、ご自身の好みがより明確になります。
共通点がわかると、ショールームで実際に確認するときや、リフォーム店との打ち合わせで「このような雰囲気にしたい」と具体的に伝えることができます。
写真を選ぶときは、リフォームの(ビフォーアフター)が掲載されている事例集がおすすめです。LIXILのWebサイトに掲載されているリフォーム事例集は、キッチンや浴室など、部位別に豊富な事例が検索できます。
「まだ具体的なプランが決まっていないのに、ショールームに行くのは早いのでは?」と思われるかもしれません。 しかし、リフォームを考え始めた今だからこそ、ショールームを訪れる意味があります。実際に見て、触れることで、写真やカタログだけでは分からない質感や使い心地を確かめられ「こんな暮らしがしたい」というイメージも少しずつ固まっていきます。
またリフォームを進めるうえでは、「商品選び」だけでなく「信頼できるリフォーム店選び」も大切になります。LIXILのショールームでは、実物を見ながら商品を選び、進め方をご相談いただけるほか、ご希望に応じてリフォーム店のご紹介まで一貫してサポートしています。

「まだ商品を決めていないのに、ショールームに行ってもいいの?」というご質問をいただく機会があります。実は、理想の暮らしのイメージを膨らませる早い段階で来ていただくことこそ、リフォームをスムーズに進めるポイントのひとつとなります。ショールームでは、専門知識を持つリフォームコンシェルジュがお悩みの解決に向けて丁寧にお答えします。商品を見て、触れるだけでなく、進め方までセットで相談できることが、早い段階でご相談いただく最大のメリットになります。
理想のイメージが見えてきたら、次はリフォームにかけられる予算を整理します。
予算を考えるときは、総額だけを決めるのではなく、ステップ1で整理した「大切にしたいこと」に、どの程度の予算を配分するかを考えることがポイントです。予算の使い道にメリハリをつけることで、本当に実現したいことを残しながら、全体の費用を調整しやすくなります。

リフォームにどれくらいの費用がかかるのか、最初から具体的にイメージするのは難しいものです。この段階ですべてをご自身だけで決める必要はありません。
商品や工事内容によって費用は大きく変わるため、まずはショールームで実物を見ながら、希望する暮らしやリフォームしたい場所について相談してみるのもひとつの方法です。どのような選択肢があり、どこに費用がかかるのかを知ることで、予算の考え方を整理しやすくなります。
まずは、ステップ1で整理した「リフォームで大切にしたいこと」を実現するために、どの程度の費用が必要かを確認します。そのうえで、残りの予算をほかの設備や工事へどのように配分するかを考えましょう。
たとえば、浴室の寒さを解消することを重視する場合は、断熱性や暖房設備に予算を配分し、デザインや一部の仕様を調整する方法があります。すべてを同じように充実させるのではなく、暮らしへの影響が大きい部分から予算をかけることで、納得感のあるリフォーム計画を立てやすくなります。
見積もりの目安が予算を上回る場合は、「今回は必ず行いたい工事」「仕様を変更できる部分」「将来あらためて検討する部分」に分けて整理します。
ステップ1で決めた大切にしたいことへ立ち返ることで、単に全体のグレードを下げるのではなく、暮らしへの影響が少ない部分から調整できます。本当に実現したいことを残しながら、予算内に収める方法を考えやすくなります。
国や地方自治体の補助金制度や、所得税などの減税措置を利用できる場合があります。
こうした制度は、公募期間や予算の上限が設けられているほか、年度や地域によって対象となる工事や条件が変わることもあります。そのため「今回のリフォームが対象になるか」を早めに確認しておくと安心です。
利用できる制度があるか気になる場合は、ご自身で国や自治体のWebサイトを確認するほか、依頼を検討しているリフォーム店に相談してみるのもひとつの方法です。
検討する商品と予算の優先順位が整理できたら、実際に施工を依頼するリフォーム店を選びます。
リフォーム店の探し方には、主に次のような方法があります。
多くの選択肢があるため、どこに依頼すべきか迷ってしまうこともよくあります。そこで、リフォーム店を見極めるための大切なチェックポイントを3つに絞ってご紹介します。
お客さまの意図を遮って一方的に特定の商品を勧めてくるリフォーム店よりも、お客さまの「なぜそのようにリフォームしたいのか」という背景や目的まで親身に掘り下げて聞いてくれるリフォーム店のほうが、安心して任せられます。
「工事一式」という大雑把な表記ではなく、どの作業や部材にいくらかかるのかが項目ごとに明確に示されているかを確認しましょう。内訳が細かく開示されていることで、契約後の追加費用などの不要なトラブルを防ぐことにつながります。
引き渡し後の定期点検や、不具合が生じた際の対応について、どのようなサポートを受けられるか確認します。対応内容や連絡先、保証の範囲などを契約前に確認しておくと、リフォーム後も相談しやすくなります。
要望への向き合い方や見積もりの分かりやすさ、アフターフォローの体制などを確認しながら、ご自身に合うリフォーム店を選ぶことが大切です。
「どのリフォーム店に依頼すればよいか分からない」と迷ったときは、LIXILショールームのリフォームコンシェルジュへご相談ください。ご希望やお住まいの地域を伺いながら、お客さまに合うリフォーム店をご紹介します。
商品の比較・検討からリフォーム店選びまで、ひとつの窓口で相談できることもLIXILショールームの特長です。リフォーム店選びに迷ったときの選択肢としてご活用ください。
信頼できるリフォーム店が決まったら、最終的なプランや見積書の内容をしっかり確認し、契約へと進みます。
このタイミングで意識したいのは、打ち合わせで決まった 内容の確認を口頭だけで済ませないことです。
「ここに新しく棚を設置する」「コンセントはこの位置に設ける」といった細かな要望や仕様は、図面や仕様書、打ち合わせ時のメモなどにしっかりと残しておきましょう。記録を残しておくことで、引き渡し時の「言った、言わない」といった行き違いを防ぐことができます。
少しでも不明な点や気になる個所があれば、契約前に納得がいくまで質問することが大切です。信頼のおける優良なリフォーム店ほど、お客さまの疑問に誠実かつ丁寧に回答してくれます。
ご契約が完了すると、いよいよ工事が始まります。
工事の前には、近隣の方へのあいさつを済ませておくと安心です。リフォーム中は工事車両の出入りや騒音、振動などによりご迷惑をかけることがあります。多くの場合はリフォーム店があいさつに同行、あるいは代行してくれますので、事前に担当者と日程やあいさつの範囲を確認しておきましょう。
工事が完了したら、引き渡しの前に「完了検査(立ち会い確認)」を行います。扉や引き出しがスムーズに開閉するか、水栓から正常に水が出るかなどを確認しましょう。また、床や壁に傷や汚れがないか、依頼した内容どおりに仕上がっているかも忘れずにチェックしましょう。気になる点があればその場で担当者にしっかりと伝えておくと、そのあとの対応もスムーズです。
ここまで、リフォームの進め方を6つのステップに分けてご紹介しました。大切なのは、ひとつずつ順番に整理しながら進めることです。
「何から始めればよいか分からない」「進め方に迷った」と感じたら、一人で悩まず相談してみることもひとつの方法です。LIXILショールームでは、商品の比較・検討からリフォーム店選びまで、リフォームコンシェルジュが進め方に合わせてサポートしています。
自分ひとりでは大変なリフォーム店選びも、LIXILがサポートします。
ショールーム・検索・電話・メールから、
ご希望に合う方法で次の一歩を進められます。