かなり困るトイレのつまり!自分でできる直し方と予防法まとめ

2018.9.28 住まいづくり

突然トイレの水が流れなくなり、ヒヤッとした経験がある人も多いでしょう。「おかしいな?」と思って水を流し続けると、かえって水があふれ出してしまいます。さらに「このまま水が便器からあふれ出してきたらどうしよう」という危機感も加わります。もし、自宅のトイレが1つしかない場合、自然に直るのを待つなんて悠長なことをいっていられません。この記事では、そんなトイレのつまりで困っている人に向けて、トイレのつまりを直す方法を紹介します。

目次

  1. トイレの仕組みと構造
  2. トイレのつまりが疑われる症状
  3. トイレがつまる原因
  4. トイレのつまりを解消するラバーカップとは
  5. 洋式トイレのつまりを取る流れ
  6. トイレのつまりを解消するのにやってはいけない方法
  7. トイレのつまりで業者への依頼が必要なケース
  8. トイレのつまりを放置するリスク
  9. トイレのつまりを放置しても大丈夫なケースとは?
  10. トイレのつまりを予防する方法

1.トイレの仕組みと構造

トイレのつまりに関する具体的な対処法を紹介する前に、どのような仕組みで処理を行っているのかを理解しておく必要があります。その仕組みを知ることで、つまってしまう原因や予防方法などもわかるようになるのです。ここでは、トイレの仕組みや構造に加えて、名称なども合わせて解説していきます。

1-1.洋式トイレの構造

ほとんどの家庭では洋式トイレが利用されることが多いため、今回は洋式トイレにスポットをあて、その名称と構造について説明していきます。私たちは、便器で用を足したあと洗浄ハンドルを動かし水を流します。その後、手洗吐水口と呼ばれる水が流れる手洗い口で手を洗うという流れです。その一連の動作を行うときに、タンクのなかではさまざまな処理が行われています。タンクは流すための水を溜めるタンクです。そのなかには、フロートゴム玉とボールタップ、オーバーフロー管が設置されています。

フロートゴム玉とは、タンク内の水を便器に流したり止めたりするもので、洗浄ハンドルと連動しています。洗浄ハンドルを動かすとフロートゴム玉が上下するのです。ボールタップとは、給止水を行う浮き玉のことをいいます。オーバーフロー管は、便器に水を流すための管で、ボールタップが故障したときにタンク外に水があふれないようにするのです。このように、タンクのなかにはそれぞれの部品が役割を担っています。そして、壁や床についている止水栓がトイレの元栓です。洋式トイレの構造と各名称がわかったところで、どのように動作するのか、その仕組みについてみていきましょう。

1-2.洋式トイレの仕組み

洋式トイレの仕組みはシンプルな作りであるにも関わらず、衛生的かつ機能的です。洋式トイレは、用を足してないときは便器とタンクに水が溜まっています。便器に水が溜まっているのは、単に汚れをつきにくくするためだけではありません。トイレは下水道とつながっているので、そのままでは嫌な匂いが充満してしまいます。そのような事態を防ぐために、便器と排水管の間に水でフタをしているのです。また、水を溜めることで、下水道から上がってくる害虫などの侵入も防いでいます。

用を足し、洗浄ハンドルを回すとフロートゴム玉が上がり、便器内にタンクの水が流れます。そして、汚物を水で下水に押し出すことができるのです。しかし、ここでタンク内に十分な水が溜まっていないと、水が流れにくくなります。1人が用を足したあとは少し時間を置いて、タンクに水が溜まるまで待つほうがいいでしょう。また、一度流して流れが悪いときも、少し待ってから流さないとタンクの水が溜まらず、流すことができません。一度の洗浄に必要な水が溜まってから、流すようにしましょう。

2.トイレのつまりが疑われる症状

トイレがつまってしまうと、日常生活に支障をきたしてしまいます。つまってしまうのには原因があるものの、突然起きてしまうケースも多いのです。「もしかして、つまった?」と、そんなつまりが疑われる症状について紹介します。つまったといっても、症状にはいろいろな種類があります。もしそのような疑いがみられる場合、すぐに対処することで悪化を防ぐこともできるのです。

2-1.水が流れない

トイレのつまりが疑われる代表的な症状は、水が流れないことです。水が流れていかない様子をみて、はじめてトイレのつまりに気付く人も多いでしょう。レバーを回すとタンクの中の水が便器内に流れます。しかし、つまってしまうと、この便器内に流れた水が排水口に流れていきません。そのため、便器内に水があふれてしまうことになるのです。また、タンク内に何らかの原因がある場合もあります。

タンク内に問題があると、流れる水の量が少なくなる恐れがあり、それもまたつまりの原因になります。節水になるからといって、水を入れたペットボトルをタンクに入れ、水位を上げている人もいるかもしれません。しかし、この方法では汚物を流すために必要な水が確保できず、結果的につまりを引き起こしてしまうのです。まずは、レバーを回して何回か水を流してみましょう。水量が少なかったり、便器から排水溝までの流れが悪かったりする場合はつまりが疑われます。

2-2.便器の水位がいつもと違う

便器の中の水が、いつもより少ない様子をみかけたことがある人もいるかもしれません。便器の水の量がいつもと違う場合もトイレのつまりが疑われます。奥がつまっていることで便器の水位が下がったり、水が溜まりすぎたりすることもあるのです。試しにレバーを回して、水が勢いよく流れるかどうか確認してみましょう。水位がさらに上がってしまった場合、つまりを疑ったほうがいいといえます。

しかし、つまりを取ろうとしてそのまま水を何回も流し続けるのは危険です。奥がつまっているので、流し続けると水があふれ出してしまう恐れがあります。もし、レバーを回して水位が上がってしまったら、水を流す以外の方法でつまりを取るようにしましょう。

2-3.便器の奥から異音がする

水の流れや水位の変化だけではなく、便器の音からもつまりの症状が疑われます。便器の奥から、いつもしないような異音がする場合は注意が必要です。その異音がつまりのサインかもしれないからです。つまっている物が流れようとしているのに流れていかない場合、異音がするケースがあります。固形物がつまっているとなかなか流れません。そこで、無理に流そうとすると逆流したり、故障したりする可能性があるのです。

この場合に大切なのは、何がつまっているのかを特定することです。トイレに何かを落とした覚えがなくても、気付かないうちにポケットに入っていた物が落ちてしまったり、家族や子どもが何かを落としたりしているかもしれません。つまっている物によって対応方法も変わってくるので、何を落としたのか、つまっている物の正体突き止めましょう。

3.トイレがつまる原因

トイレがつまってしまうのには、さまざまな原因が考えられます。その原因がわかれば、つまりのリスクも格段に下げられるのです。小洗浄で大便を流すとつまりの原因になります。また、小便でもトイレットペーパーを使った場合は大洗浄を使いましょう。節水のために、ロータンク内にビンやペットボトルを入れるものよくありません。ここでは、日常生活でついやってしまいがちな、つまりの原因について紹介していきます。トイレを使用するとき、間違った使用方法をしていないかチェックしてみましょう。

3-1.水に溶けにくいものを流した

トイレは、汚物やトイレットペーパーを水に溶かすことで下水道へ押し出し、洗浄ができます。そのため、水に溶けにくいものや固形物を流してしまうとつまりの原因になるのです。つまりを起こしやすい物として、大量のトイレットペーパーやトイレクリーナーがあります。水に溶けやすい性質のものでも、量が多いとつまってしまうのです。他に、おむつやナプキン、ペットシーツなども水に溶けないので流してはいけません。

また、ポケットにハンカチやスマートフォンを入れ、滑り落ちてしまう状態も大変危険です。用を足すのに不要なものや落ちやすいものは、極力トイレ内に持ち込まないようにしましょう。気がつかないうちに、子どもがおもちゃを便器の中に落としてしまう場合もあります。そして、食べ残しをトイレに流すのも、つまりを引き起こす原因です。水に溶けにくいものを流さないように注意すれば、それだけつまるリスクも減らせます。トイレには小便、大便、トイレットペーパー以外のものは流さないようにしましょう。

3-2.水流の圧力が不足している

つまってしまう原因として、水流の圧力が不足していることもあります。洗浄するときには、レバーを回すことで一定の圧力の水が流れます。それによって、便器から汚物などを押し流すことができるのです。したがって、水流の圧力が不足していると汚物が配管に溜まり、つまりを引き起こしてしまいます。水流が弱くなる原因としてあげられるのが、タンク内の部品の故障です。部品の故障により正常な量の水をタンク内に溜めることができず、水流が弱くなるケースがあります。

そして、止水栓がしっかり開いていない場合も水流が弱くなります。普段トイレを使用しているなかで、止水栓の開け閉めをすることはあまりないかもしれません。しかし、水流の圧力不足が気になる場合は、きちんと開いているか確認するようにしましょう。

3-3.大便を小洗浄で流した

節水になるのではないかと思い、大便を小洗浄で流してしまう人もいるでしょう。しかし、この行為がつまりの原因となる場合があるので注意が必要です。小洗浄や大洗浄は流す汚物の種類によって水流などを設計しています。そのため、小洗浄で大便や大量のトイレットペーパーを流してしまうとつまってしまうのです。洗浄ハンドルが1つしかない場合は、大便の場合も小便の場合も同じように使用できます。しかし、洗浄ハンドルの奥と手前で小洗浄と大洗浄が別れている場合は、それぞれをしっかり使い分けるようにしましょう。

3-4.食品を流した

食べ残したものをトイレに流すのも、つまりの原因になります。人間は食べ物を胃で消化し、不必要なものを大便や小便として外に出します。「大便が流れるくらいなら、その元となる小さくカットした肉や野菜なら流れるのではないか」と考えて流してしまう人もいるかもしれません。しかし、細かいからといって食品を流し続けると、流れなかったものが少しずつ蓄積していきます。もともとつまり気味だったところに、水に溶けないものを流すとつまりの原因になってしまうのです。

また、体調不良や二日酔いなどで嘔吐した場合、吐いたものによってはつまってしまうケースもあります。食品が原型を留めているような嘔吐をした場合には、早めに取り除くことが大切です。トイレは、大便と小便を流すために設計されています。小さいものだからといって食品を流すのは、つまりの原因になるのでやめるようにしましょう。

3-5.尿石が溜まっている

「水に溶けないものは流していないはずなのに流れが悪い、悪臭がする」というような場合は、尿石が溜まっている可能性があります。尿石が溜まることも、つまりの原因になるのです。尿石とは、尿に含まれるカルシウムイオンが固まったもので、便器の黄ばみの原因にもなります。これが、便器や配管に溜まってしまうことで、つまりや臭いの元になるのです。尿石は1回溜まってしまうと取り除くのが大変です。それは、時間の経過とともに、尿石は固く頑固なものになってしまうからです。

尿石を溜めないためには、こまめに清掃を行うことが必要です。こまめな清掃は、トイレ特有の悪臭を防ぐこともできます。もうすでに尿石が溜まっている場合、頑固な尿石は通常の洗剤やこすり洗いでは取りきれません。尿石を取り除くことが困難な場合は専門業者に依頼して取ってもらうようにしましょう。

3-6.トイレタンクのなかに異物がある

タンクのなかに異物を入れることもつまりの原因となります。節水のために、タンク内に水の入ったペットボトルやビン、レンガなどを入れる人がいます。こうすることで、タンク内の水位が上がり、洗浄ハンドルを回したときに流れる水の量が少なくなるのです。しかし、水の量が少なると水流や水圧も弱くなり、汚物が流せなくなってしまう可能性があります。見た目ではきちんと流れていても、水の量が少ないために奥のほうでは汚物が残った状態になります。この状態をずっと続けていくことで汚物が排水管を徐々に塞いでいき、結果的につまりにつながってしまうのです。

また、タンク内に異物を入れるとタンクの故障を引き起こします。ペットボトルなどを固定できるスペースはないので、時間の経過とともに移動していき、中の部品に引っかかってしまうのです。タンクが故障すると、汚物は流せなくなるのでつまってしまいます。そして、タンク内の故障は自分で直すことができません。そのため、専門業者に依頼することになるのです。節水のつもりで入れたのに、高額な修理費用を払うことになってしまうケースも少なくありません。修理には手間とお金がかかるので、タンク内には何も入れないようにしましょう。

3-7.手洗い管からの水漏れ

手洗い管から水がちょろちょろと出続けている状態を見たことがある人もいるでしょう。大量に出ているのでなければ、あまり気に止めない人もいるかもしれませんが、これも放置したままにするとトイレのつまりの原因になります。手洗い管から水が出ている場合は、水漏れが起きている可能性があります。水漏れとつまりは一見関係がないように思うかもしれませんが、適切な水の量が保たれないことがつまりに影響をおよぼすのです。水漏れによってタンクの水が少なくなると、汚物を流すための十分な水が流れなくなります。そして、水流や水圧が弱くなることで、汚物を下水に押し出す力が足りず、つまりを起こしてしまうのです。

手洗い管からの水漏れの原因は、タンク内の部品の故障の可能性があります。また、部品の位置が何らかの理由で変わってしまったことも水漏れの原因となります。ただ、タンク内を自分で直そうと思ってむやみにいじると危険です。専門的な知識もなく部品の場所を変えてしまうと、かえって故障がひどくなる可能性があります。そのため、手洗い管からの水漏れを見つけたときは自己判断で修理をせず、専門業者に連絡をして依頼をしたほうがいいでしょう。

4.トイレのつまりを解消するラバーカップとは

「奥のほうで、何かが詰まっている」「手を奥に入れて取りたくない」というときに大活躍するのがラバーカップです。ラバーカップとは、いわゆる「スッポン」と呼ばれるものです。誤っておもちゃや固形物を落としてしまったときには、このラバーカップが非常に便利でしょう。大きな吸引力でつまりの原因を取り除きます。ここでは、トイレのつまりを解消するための、ラバーカップの種類や注意点について説明します。

4-1.和式用と洋式用の違い

ラバーカップは必要になってから初めて購入する場合も多く、和式用と洋式用があることを知らない人もいるでしょう。和式用と洋式用には形状に大きな違いがあるのです。和式用のラバーカップにはプラスチックの柄の先にゴムのカップがついています。対して、洋式用ではゴムカップ内にさらにゴムの筒がついています。これは、洋式便器の細い排水口にラバーカップが入るようにするためです。そうすることで、つまりを取りやすくしています。

4-2.ラバーカップの使用上の注意

ラバーカップを使用するときには、和式トイレには和式用、洋式トイレには洋式用をきちんと使い分けることが大切です。洋式トイレに和式用のラバーカップを使用するとカップの中に筒がないので、洋式便器内の小さな排水口にラバーカップが入りません。ラバーカップはしっかり押し込んでカップ内を真空にし、強く引っ張ることが重要です。そのため、洋式便器に和式用ラバーカップを使うのは効果的ではないのです。

5.洋式トイレのつまりを取る流れ

つまっている状態に気づくと焦ってしまいますが、つまりを急いで取ろうとして慌ててラバーカップを便器に入れると、二次被害を引き起こすことにもなりかねません。ラバーカップを用意したら、つまりを取る前にきちんと準備をする必要があります。前もって準備をしておくことで、周りを汚さずに対処することが可能です。そして、ラバーカップを正しく使用しましょう。ここでは、ラバーカップを使って洋式トイレのつまりを取る方法を紹介します。

5-1.止水栓を止める

つまっている状態を解消する前に、まずはトイレの元栓といわれる止水栓を止める必要があります。壁や床についているもので、止水栓を開けたままにしてつまりを取ろうとすると、水漏れしてしまう可能性があるのです。2階以上の場所にトイレがある場合、水漏れが多いと下の階まで漏れてしまう可能性があります。集合住宅であれば下の階に住んでいる人にも被害がおよび、自分の部屋だけの問題では済まなくなってしまうのです。

水漏れによる他の階への被害を防ぐためにも、つまりを取る前には必ず止水栓を止めるようにすることが重要です。そして、水が流れないことを確認してから作業を行うようにしましょう。

5-2.床をビニールシートで覆う

洋式トイレのつまりを取る前にもう1つ準備しておくことがあります。それは、床をビニールシートで覆うことです。ラバーカップを使用すると吸引時などに水はねをする場合があります。また、作業中に水漏れを起こすこともありえます。そうなった場合のことを考えてビニールシートで覆っておくと、床に汚水などの汚れがつくのを防ぐことができるのです。ビニールシートであれば、汚水が付いたとしてもそのまま捨てることができます。ビニールシートがない場合は、新聞紙で代用することも可能です。新聞紙には、ビニールシートのような防水性はありませんが、水分や汚れを吸い取ってくれるので、設置しておくと良いでしょう。

5-3.ラバーカップを使用する

下準備ができたら、ラバーカップでつまりを取ります。まず、便器に水が溜まっているかを確認しましょう。ラバーカップは水の中で押すことで真空状態になり、引っ張る力でつまりを取り除きます。そのため、水が溜まっていないとカップ内が真空状態にならず、ラバーカップの効果を十分に発揮できないのです。水が抜けているときは、バケツで便器の中に水を流すようにしましょう。ラバーカップが隠れるくらいの水を溜めたら、便器内にラバーカップをしっかり押し込み引っ張ります。この作業を数回繰り返しましょう。

コポコポという音がして水が流れていったら、つまりが取れてきたサインです。洗浄ハンドルを回して、勢いよくしっかり水を流しても水位が正常であれば、つまりが取れたと思って良いでしょう。しかし、水位が上がってくるようなら、まだつまっている状態です。再度ラバーカップを押し込んで引くという作業を繰り返します。ラバーカップの使用後は、きちんと水洗いをして天日干しをしましょう。使ったままの状態でしまうと、悪臭がしたり虫がわいたりする可能性があります。いざというときにすぐ使えるように、使用後の適切な保管も重要です。

6.トイレのつまりを解消するのにやってはいけない方法

ラバーカップを使ってもつまっている状態が直らないときに、別の方法を試そうとする人も多いでしょう。しかし、間違った方法で解消しようとすると、便器を壊してしまう可能性もあるのです。そうなると、便器を交換することになり修理費用で済むはずだったものが、便器そのものを購入することになり費用もかさんでしまいます。ここでは、トイレのつまりを解消するためにやってはいけない方法を紹介します。

6-1.熱湯を流す

「便器に熱湯を流すとつまりが取れる」と、インターネットやメディアなどで紹介されているのを見たことがある人もいるでしょう。この方法は、トイレットペーパーが高い温度のお湯で溶けるという性質から考えられたものです。強力な薬剤の匂いや害が気になる人にとっては、熱湯を用意するだけでつまっている状態が解消されるなら試してみたくなるかもしれません。しかし、便器に熱湯を流すのは危険です。

便器は陶器でできているので高熱に弱く、熱湯を流すと便器にヒビが入る恐れがあります。ヒビが入るとそこから水漏れが起こるので、そのまま便器を使い続けることはできません。ヒビ割れた場合、便器ごと交換することになるので費用もかなりかかります。専門業者に修理を依頼したほうが安く済むケースがあるので、つまりを取るために熱湯を流すのはやめましょう。

6-2.便器を外してつまりを取る

なかなかつまった状態が解消されないと、便器を外してつまっているものを取り除こうと考えてしまう人もいるかもしれません。しかし、トイレづまりを解消するために自分で便器を外すと、取り返しのつかないことになる可能性があります。トイレの取り外しは手間と時間がかかるうえに、必ずしも自分で解消できるとは限りません。反対に、外したことで元に戻せなくなったり、壊してしまったりする場合もあるのです。

また、便器を外すと、便器内の汚れが床や体につくこともあります。トイレ中に汚れや悪臭が広がってしまうと掃除も大変です。なにより、衛生的にもよくないので、便器を外してつまりを取る方法はおすすめしません。便器を外さないと解消できないような場合には、専門業者に相談するようにしましょう。

6-3.強い薬剤を流す

トイレづまりを解消するために、強い薬剤を便器に流す方法もよくありません。強い薬剤は効き目が強い分、取り扱いに注意が必要です。万が一、皮膚についたりや目に入ってしまったりしたら非常に危険なのです。そして、強い薬剤は万能ではありません。つまりの原因となる異物の種類によっては効かない場合もあるのです。仮に、落としたものが小さなおもちゃだとしたら、薬剤ではつまりを取ることができません。尿石が原因である場合も、尿石除去剤でなければ除去できないのです。

薬剤を使用するのは、何が原因でつまっているかがわかっているときになります。つまったものがわからないのに強い薬剤を使うと、効果がないばかりか、便器を傷めてしまうこともあるのです。つまっている原因に合わせて、適切な処理を行うようにしましょう。

6-4.つまりを流水で流そうとする

「水圧や水流が弱くてつまっているなら、流し続けるとつまりが取れるのでは?」と考えて、流水で流そうとするのもいけません。つまっているということは水の出口が塞がっているということです。そんな状態で新たに洗浄ハンドルを回して流水を流すと、逆流して便器から水があふれてしまいます。トイレ中が汚水で水浸しになる可能性もあるのです。

そうならないためにも、ラバーカップでつまりを取ってから水を流すことが大切です。便器内の水位が下がっていても、いきなり水を流すのは危険です。つまっている状態が改善された気がしたら、バケツで少しずつ水を入れながら水位の様子を観察します。勢いよく水が流れる様子が確認できたら、洗浄ハンドルを回しても大丈夫でしょう。

6-5.酢と重曹を入れる

つまっている状態を解消するためにやってはいけないのが、酢と重曹を入れる方法です。キッチンの排水口などの掃除方法によく使われています。しかし、この方法をつまった便器に使用してしまうと、とんでもない事態を引き起こしてしまうことがあるのです。一般的に、酢と重曹を混ぜると炭酸ガスが発生して、そのガスが汚れを落としてくれます。この炭酸ガスはトイレットペーパーのつまりや尿石づまりに効果があるといわれています。しかし、つまったトイレにむやみに酢や重曹を入れると、炭酸ガスで水があふれ出してしまうことがあるのです。

キッチンの排水口はガスや水の出口があるので、水や炭酸ガスがあふれることはないでしょう。しかし、つまっているトイレには水や炭酸ガスの行き場がありません。よって、トイレ内を汚してしまう場合があるのです。また、酢と重曹を使う方法の難しいところは、使用する量の調節です。多すぎると水があふれ出してしまい、反対に少なすぎると効果がありません。つまり具合もケースによって異なるため、使用量の基準もなく、自分の感覚で行うしかないのです。

7.トイレのつまりで業者への依頼が必要なケース

つまりが解消できなかったとき、どのタイミングで専門業者に依頼するべきか悩む人も多いでしょう。つまり解消のために専門業者に依頼すると、多少なりとも費用はかかってきます。そのため、簡単につまっている状態を解消できるのであれば、自分で直せるに越したことはありません。しかし、なかにはやはり専門業者に依頼したほうがいい場合もあります。ここでは、トイレづまりで業者に依頼する必要があるケースについて紹介していきます。

7-1.自分でつまりが直せなかった場合

トイレづまりで業者に依頼する必要があるケースはいくつかありますが、1つ目は自分でつまりが直せなかった場合です。ラバーカップを使用してつまりを取る方法を紹介しましたが、この方法で直らない場合はトイレの故障や排水管がつまっている可能性があります。そのため、自分での解決は難しいのです。タンク内のものを動かしたり無理やり自分で解消しようとしたりすると、トイレが壊れてしまう可能性もあります。排水管がつまっている場合も自分で解消するのは難しいので、専門業者に相談するようにしましょう。

また、何が原因でつまっているのかわからない場合や、原因が思いつかない場合も専門業者に依頼したほうが早く解決できます。水に流れない物を落としていないのであれば、排水管の奥のほうがつまっているのかもしれません。何がつまっているのかがわからずに、自分でいろいろな方法を試しても効果的ではない可能性が高いのです。「自分で直せない」「つまりの原因がわからない」という場合は、専門業者に依頼するようにしましょう。

7-2.放置してもつまりが解消しなかった場合

トイレづまりで業者に依頼する必要があるケースの2つ目は、放置しても解消しなかった場合です。トイレットペーパーがつまっている場合など、つまっている物が水に溶けて数時間放置することで流れる場合もあります。しかし、1日経っても改善せず、自分で直せなかった場合は専門業者に依頼しましょう。トイレづまりをそのまま放置し続けると、さらにひどくつまってしまう危険があります。そうなると、自分で対応するのはますます難しくなってしまいます。

なにより、自宅のトイレが長時間使えず、思うように用が足せないのは大きなストレスです。用を足すことができず、我慢を続けていると膀胱炎などになり、体に不調をきたすこともありえます。また、つまっている状態を長時間放置することで水漏れを起こす場合もあります。トイレ内が汚れてしまう恐れがあるので、1日経過しても解消しないようであれば専門業者に依頼するようにしましょう。

7-3.業者に依頼する場合

トイレづまりを専門業者に依頼した場合は費用もかかりますが、なにより早くつまっている状態を解消することができます。その費用は、出張費、技術料を合わせて10,500円〜11,000円(2017年8月時点)程度です。これは便器を外さずに作業をした場合です。つまりが解消せずに放置をしたことによって、床と便器の設置箇所から水が漏れてしまう場合もあります。その場合の修理費用は、25,000円~35,000円程度です。もし、間違ったつまりの対処をして破損してしまった場合は、トイレ本体を購入することになり、修理費用以上にお金がかかります。

※費用はLIXILの概算修理見積りから算出しています。サービスマンの訪問による故障診断、原因特定作業には費用が発生いたします。

この費用を見比べてみても、つまった状態を解消するための費用は便器の修理費用に比べると安くなります。もし、つまった状態が解消できない場合は専門業者に早めに依頼をしましょう。つまりの解消の金額やトイレの修理費用などがわからない場合は、LIXILのホームページで概算を知ることができます。トイレの状態を入力すればすぐに結果が表示されるので、修理費用を知る目安になるでしょう。

8.トイレのつまりを放置するリスク

自宅にトイレが2つある場合や、旅行や帰省をするタイミングだった場合、すぐにつまった状態を解消しなくてもそれほど困らないこともあります。しかし、「修理をする時間もないし、そのうち直るだろう」と思ってその状態を放置すると、取り返しのつかない事態になるかもしれません。ここでは、トイレづまりを放置してしまうとどのようなことが起きるのか、そのリスクについて説明します。

8-1.トイレの故障につながる

つまりを放置してしまうと、トイレそのものの故障にもつながります。便器内の水があふれてしまうと、便器の電気系統に水が触れ、故障する可能性があるのです。また、ラバーカップがない場合やラバーカップでつまった状態が解消しない場合に、違う器具を無理やり押し込んでしまうのも危険です。硬い器具などを使うと、便器を傷つけるだけではなく破損してしまう恐れがあるのです。故障してしまうとその分費用が発生してしまい、つまりの解消よりも結果的に修理費用が高くなってしまうこともあります。故障してしまった場合は、専門業者に依頼しましょう。

8-2.自分で直せなくなる

つまりを放置すると、つまりがどんどんひどくなってしまう場合もあります。最初は水が流れにくいぐらいだったのが、そのまま使い続けることによってつまりの原因が蓄積され、完全につまってしまいます。さらに放置すると、つまりは奥へとどんどん入り込んで悪化し、自分では対処しきれなくなってしまうのです。放置せずに、すぐにラバーカップでつまりの原因を取り除けば、つまった状態を解消できていたかもしれません。

また、ひどくなってから専門業者に依頼すると費用が高くなるケースもあります。自宅にあるラバーカップを使用すれば、修理費をかけずに自分で直せます。もしつまりの疑いがみられたら、深刻な状態になる前につまりを解消するようにしましょう。

8-3.逆流してしまう

つまりを放置することで、便器の中の水が逆流してしまうリスクもあります。逆流すると便器内の水や汚物があふれ出し、トイレが汚れてしまうため、掃除も大変です。また、トイレの外に水が漏れ出すと非常に不衛生です。便器内の水は下水とつながっているので、あらゆる雑菌が一緒に漏れてしまいます。もし小さな子どもが汚水を触って、その手をなめてしまった場合、お腹を壊してしまったり病気になってしまったりする危険もあるのです。

そのため、つまっている状態をみつけたら放置せずに、すぐに対処することが大切です。軽度であれば、便器内の水が漏れるような事態にはなりません。まだつまりが軽いうちに、できるだけ衛生的に対処するように心がけましょう。

8-4.集合住宅で下の階に迷惑がかかる

集合住宅の場合にトイレがつまってしまうと、下の階に影響が出るケースがあります。集合住宅では各部屋でトイレの配管を共有しています。そのため、自分の部屋のトイレがつまると、下の階にもつまったり流れが悪かったりなどの悪影響をおよぼす可能性があるのです。また、つまりを放置することで水が逆流し、水漏れを起こすとさらに深刻な事態になります。トイレ内が水浸しになるだけではなく、水の量が多ければ、最悪の場合、下の階にまで水が漏れてしまうことも十分にありえるのです。

つまりは自分の部屋だけのトラブルと思いがちですが、集合住宅に住んでいる場合、自分1人の問題ではなくなってしまいます。ほかの部屋に迷惑をかけないためにも、つまりの疑いがみられたらすぐに対処することが重要です。また、自分で対処できない場合は早めに専門業者に依頼をするほうがいいでしょう。そうすることで、他のトラブルへのリスクも減らすことができます。

9.トイレのつまりを放置しても大丈夫なケースとは?

つまりを放置するとさまざまなリスクがあり、放置するとますますつまってしまい、直せなくなる場合があります。その一方で、一定時間なら放置をしても問題ないケースもあるのです。ここでは、つまりを放置しても大丈夫なケースについて紹介します。そして、どれくらいの時間であれば放置していいのか、その目安時間についても説明していきます。

9-1.放置しても大丈夫な物

放置しても大丈夫なケースとそうでないケースの分かれ道は、つまっている物の正体で決まります。放置しても大丈夫な物は、トイレットペーパーや水に流せると謳っているお掃除シートです。この2つは水溶性のため、数時間放置していれば自然とつまりが解消するケースも多いのです。

しかし、水に流れるはずのトイレットペーパーやお掃除シートも、一度に大量に流してしまうとつまってしまいます。また、女性が小便をしたときはトイレットペーパーを使うため、小洗浄ではなく大洗浄で流す必要があります。しかし、知らずに小洗浄で流してしまうと、トイレットペーパーを流すための水圧や水流が足りず、つまりを起こしてしまう場合もあるのです。

このような場合は、しばらく様子を見てつまりが取れるか試してみましょう。トイレットペーパーや水に流れるお掃除シートの場合は、時間が経つにつれて水に溶けて流れていくかもしません。ほかに、水に流れない物を落とした心当たりがない場合は、一度放置して様子をみてみるのもおすすめです。

9-2.放置時間の目安

「トイレットペーパーしか流していないはずなのに、待ってもつまりが解消しない」という場合は、ラバーカップで対処したほうがいいでしょう。放置時間の目安は2〜3時間です。まずは2〜3時間待って、つまりが解消されるか様子をみてみましょう。もし待っていても解消しないようであれば、あと1時間程度待ってみます。それでも流れていかない場合は、ラバーカップでつまりを解消させましょう。

水に流れるものしか流していない場合も、長時間放置するのはやはり危険です。一定時間待ってもつまりが解消されない場合は、逆流や水漏れなどを起こす場合があります。取り返しのつかない事態になる前に、可能であればつまっているものをラバーカップで取り除いてしまいましょう。

10.トイレのつまりを予防する方法

トイレがつまってしまうのは、できれば避けたいトラブルです。しかも、一度つまってしまうと解消するのに手間もかかります。しかし、普段から正しくトイレを使用することで、つまってしまうリスクを減らすことができるのです。ここでは、つまりを予防する方法を紹介していきます。

10-1.取扱説明書をしっかり読んで正しく使う

つまりを防ぐには、トイレを正しく使用することが大切です。改めて取扱説明書をしっかりと読んでみましょう。「用を足したらレバーを回すだけでしょ?」と思ってしまい、住まいが変わるたびにきちんと取扱説明書を読む人は少ないかもしれません。しかし、ここには正しい使い方が書いてあるので、その通りに使用する必要があります。つまってしまうのは、正しい使い方ができていないケースが多いのです。

取扱説明書には、便器に流してはいけないものや、つまってしまった場合の対処法などが記載されています。きちんと読んで正しい使い方をしましょう。また、トイレは用を足すだけの場所なので、それ以外の用途では使用しないようにしなければいけません。たとえば、トイレ内で本を読んだりスマートフォンを見たりするのも、便器内に物を落としてしまう恐れがあります。基本的には、不要な物を持ち込まないようにしましょう。

10-2.子どもが遊ばないように工夫する

トイレの中で子どもが遊ばないように工夫するのも、つまりを起こさないために大切なことです。子どもがトイレで遊んでいると、おもちゃや鉛筆、クレヨンなどトイレットペーパー以外の物を落としてしまう可能性があります。また、いくらしっかり清掃していても、子どもがトイレで遊ぶのは衛生的によくありません。傷に雑菌が入れば炎症を起こす場合もあるのです。

そして、小さい子どもが便器を覗き込んだら頭がはまってしまい、溺れてしまうという事故も起きています。子どもの命を守るためにも、トイレは遊ぶ場所ではないことをしっかりと教えておく必要があります。まだ言葉がわからないような赤ちゃんや小さい子どもがいる場合は、普段からトイレに鍵をかけておくのも有効的です。

10-3.トイレットペーパー以外は流さない

つまらせないためには、トイレットペーパー以外のものを水に流さないようにすることが重要です。お掃除シートは水に流れると書いてあっても、トイレットペーパーよりも厚手のため、流さないほうが無難です。もし、お掃除シートを流したい場合は、1枚使ったら一度水を流すようにして、一気に複数枚のお掃除シートを流さないようにしましょう。

また、赤ちゃん用や介護用のおむつ、生理用ナプキンは、汚物や水分を外に通さない作りになっています。その機能上、おむつやナプキンは水に溶けないのです。もし便器内に落としてしまったら、すぐに取り除くようにしましょう。特に、生理用ナプキンは強い粘着性があり、排水管などに張り付くと取り除くのが非常に厄介です。水に流れないものは取り除き、誤って水で流してしまわないように注意しましょう。

10-4.トイレットペーパーを使いすぎない

トイレットペーパーを使いすぎないようにすることも、つまらせないために有効的な方法です。一度に大量のトイレットペーパーを流してしまうと、つまりを起こしてしまいます。使用量の目安は、ゴルフボール7個分の大きさです。これ以上の量を一気に流してしまうとつまりやすくなってしまいます。用を足したときは、1回に使用するトイレットペーパーの量を調整するようにしましょう。拭き足りない場合は、一度水を流してから拭くようにすれば、つまってしまう心配もありません。

そして、トイレットペーパー選びにも注意点があります。インターネット通販などで安く海外製のトイレットペーパーが売られていますが、なかには水に溶けにくいものもあるので注意が必要です。薬局で販売されているような日本製のものであれば水に溶けるので問題ないでしょう。

11.トイレのつまりは自分で試して直せなかったら業者に依頼を

突然トイレがつまってしまうと焦ってしまいます。しかし、慌ててつまりを解消しようとして間違った方法で行うと故障や破損、水漏れなどを起こしてしまうケースもあります。つまってしまったら、まずは止水栓を止め、床にビニールシートを敷き、ラバーカップでつまりの原因を取り除くようにしましょう。正しい方法で対処すれば、トイレを傷つけることなく元に戻すことができます。また、タンクレストイレでもつまりの解消方法は一緒です。同じように、ラバーカップでつまりを取ります。軽度のつまりの多くはこの方法で解消することができる可能性がありますが、自分で直せない場合は専門業者に依頼をするようにしましょう。

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