解放的な空間づくりに欠かせない!開口部の特徴やかかる費用

2018.10.30 住まいづくり

「吹き抜けのある広いリビングにしたい」「アイランドキッチンで料理を楽しみたい」など、家づくりを考えると夢は尽きないでしょう。このように、間取りやキッチンなどの住宅設備機器のデザインなどに注目してしまいがちですが、家づくりをするうえで欠かせないものが開口部の設計です。開口部にはさまざまな役割があり、外観のイメージも開口部のデザインに大きく左右されます。ここでは、開口部の具体的な特徴や費用について説明します。

目次

  1. 開口部の特徴や役割とは?
  2. 開口部を設置する場所は?
  3. 開口部を設置する際のポイント
  4. 開口部の枠に使える素材とは?
  5. 開口部の設置にかかる費用
  6. 目的や費用を考えて設置を!

1.開口部の特徴や役割とは?

開口部は家の意匠面だけではなく、多くの役割を担っています。ここでは、開口部の特徴や役割について解説します。どのような特徴があるのか、その役割を理解したうえで適した場所に配置し、開口部を効果的に利用するようにしましょう。

1-1.開口部の特徴

開口部とは、住宅の壁や屋根に設置された窓や出入口を指します。具体的に挙げると、玄関や勝手口などのドア、引き違い窓・はきだし窓・天窓などの窓が主な開口部です。設置場所や用途によって、その大きさも異なります。リビングの設計を考えたときに「全面を大きな窓にして開放感にあふれる部屋にしたい」と思う方もいるでしょう。しかし、これは耐震強度の面で施工が難しいケースが多いのです。窓は壁に比べて強度が低いため、配置によっては建物の躯体強度に影響を与える場合があります。
また、開口部の配置においても、場所によっては冷暖房効率が悪くなることがあります。温熱環境に差が出る可能性があるため、注意が必要です。開口部は多ければ多いほどいいわけではないのです。

1-2.開口部の役割

開口部には、出入り以外にもさまざまな役割があります。1つ目は、採光のためです。部屋のなかに光を取り入れ、明るい室内にします。2つ目が、換気や通風のためです。高気密・高断熱の建物が増えているため、換気は欠かせません。また、風の通り道を計画的に作ることで空気の入れ替えや冷房の使用を控えることもできます。3つ目が、眺望のためです。リビングに大きな窓を取り入れると、出入りが可能なだけではなく視界も広がります。子どもたちが庭で遊ぶ姿を眺めたり、四季折々の草花を大きな窓越しに楽しんだりすることもできます。開口部があることで、採光や眺望がよくなり、開放的な空間づくりに役立つのです。

2.開口部を設置する場所は?

開口部を設置する場所としては、床・屋根・壁があります。床には、主に空調や衛生などの点検口として開口部を設置します。床下点検口は、床下のメンテナンスや配管の水漏れが起きたときに、人が入り作業をする場所です。戸建住宅であれば、多くの住宅に設置されていると思います。屋根には開口部として天窓を設けるケースもあります。天窓があると日当たりもよくなり、星空を眺められるなどの利点があります。月の光が入るように天窓を設置した部屋はロマンチックで人気があります。
壁の場合、一般的な窓が開口部にあたります。よく見かける引き違い窓のほかに、すべりだし窓、はきだし窓、そしてFIX窓など、種類も豊富です。壁に設置する窓においては、眺望の良さに加えて外からの視線も考慮して計画することが大切です。

3.開口部を設置する際のポイント

開口部を設置するには、ただ窓を設ければいいというわけではありません。好きな場所に、好きな大きさの窓やドアを設置すると、生活がしにくくなる可能性もあります。開口部を設置するにはいくつかの点に注意することが重要です。

3-1.設置の目的

開口部を設置する前に、設置の目的を考えることが大切です。日当たりをよくする・換気をしやすくする・外の景観を楽しむなど、目的によって設置すべき箇所やサイズが異なってくるためです。どのような理由でそこに窓を設置したいのか、目的をはっきりさせたうえで、設置箇所や数について考える必要があります。たとえば、採光目的で開口部を設置したい場合、南向きの窓や屋根など、日当たりがよりよくなる箇所に設置するとよいでしょう。また、日の光を集めるために角度も工夫する必要があります。

3-2.サイズ

開口部のサイズによっても、部屋の印象が変わったり、性能が変化したりすることがあります。そのため、サイズ選びも大切です。開口部が大きければ大きいほど、開放的な空間にできます。部屋の南側の窓を大きくすることで、太陽光がたくさん差し込む明るい部屋にすることができます。その一方で、大きい開口部は外からの視線も入りやすくなります。道路に面した箇所に大きな窓を設置する場合は、同時に目隠しについても考慮しなければなりません。また、大きい開口部は断熱性が弱まる可能性もあります。断熱材が入っている壁に比べると窓は熱貫流率が高く、熱を逃がしやすい特徴があります。そのため、大きな窓を設置するとその分熱損失が大きくなるのです。
サイズについて迷った場合は、住まいの設計を依頼する工務店や設計事務所など、プロの意見を参考にするとよいでしょう。

3-3.ガラスの強度

窓や天窓などの開口部はガラスでできているため、安全性や防犯性を考えるのであれば、強度のあるガラスを採用する必要があります。強度のあるガラスは割れにくく、万が一割れてしまっても破片が粒状になって、人に大きなケガを負わせることを防ぐことができるようになっています。住宅の窓として採用されるガラスには、フロートガラス・強化ガラス・合わせガラス・網入りガラスがあります。フロートガラスは、1枚でできていてよく利用される一般的なガラスです。強度はほかのガラスに比べて弱い傾向があります。
強化ガラスは、フロートガラスを熱処理と冷却処理を与えて加工したもので、その強度はフロートガラスの約3倍~4倍ともいわれています。合わせガラスは、フロートガラスや強化ガラスを2枚にしたガラスで、そのあいだに樹脂膜を挟んで加工したものです。網入りガラスは、1枚のガラスのなかに鉄線を入れて加工したもので、強度よりも防火性に特化したガラスです。ガラスによって特徴が異なるため、予算や目的・設置個所に応じてガラスを選びましょう。

4.開口部の枠に使える素材とは?

開口部の枠に使える素材は、さまざまなものがあり、バリエーションも豊富です。例えば、木材の場合、はっきりとした木目があるオーク(ナラ)は、濃いステインを塗ることで重厚感が出ます。栂(つが)・スプルスは癖が少なく、どんな窓にも合わせやすいです。そして、ラワンは独特の模様があり、塗料をよく吸います。アガチスは赤味の木材で油気があり、塗装しやすいのが特徴です。ウエスタンパインは黄色味のある木材で均質な木目が美しいといわれています。
ダグラスファーは強度が高いのが特徴で、機械加工で光沢のある表面になります。マホガニーは狂いが少なく、赤味のある光沢が魅力です。また、ウォルナットは重厚で狂いの少ない木材で強度があります。

5.開口部の設置にかかる費用

開口部の設置にかかる費用は、ガラスの種類によって異なります。一般的な窓ガラスに比べ、防犯用の窓ガラスにする場合はおよそ1.5倍~2倍程度、遮熱用の窓ガラスにする場合はおよそ2.5倍~3倍程度となります。この費用はあくまでも目安であって、サイズや素材、設置場所などによって変動します。また、腰高窓よりも、はきだし窓の方がガラスや窓枠が大きくなるため、同じ素材やグレードの場合の費用は、はきだし窓の方が高くなる傾向にあります。

6.設置目的や費用を考えて設置を!

開口部は、部屋や外観の印象を左右したり、生活のしやすさに関わったりする重要な設備です。そのため、採光をとる目的なのか、通風が目的なのか等、目的に合わせて設置する必要があります。また、目的のほかに、サイズ、強度、費用などのバランスも考慮して検討するようにしましょう。

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