2019.3.27

トイレに床暖房を!設置のポイントやメリットとデメリット

住まいづくり

トイレに床暖房を設置すると、寒さから解放され、暖かく快適な空間に変わります。しかし、トイレの床暖房にはメリットだけでなく、デメリットもあるので注意が必要です。また、どうすれば既存のトイレに床暖房が設置できるか気になる人も多いのではないでしょうか。そこで、トイレに床暖房を設置する際のメリットやデメリットを紹介しましょう。さらに、新築やリフォームでトイレに床暖房を取り付ける際のポイントも併せて説明します。

目次

  1. そもそも床暖房とは?
  2. トイレに床暖房を設置するデメリット
  3. トイレに床暖房を設置するメリット
  4. トイレに設置する床暖房は2種類ある
  5. 新築とリフォームでトイレに床暖房をつけるときのポイント
  6. 自宅のトイレに理想の床暖房を設置しよう

1.そもそも床暖房とは?

床暖房というのは、その名の通り床を温める暖房機器です。床の下に熱源をもち、そこから熱を出して床を温めます。床暖房が部屋を暖める仕組みは、「ふく射」と「熱伝導」の2つです。ふく射とは、熱を持った物体から発生する赤外線が部屋の壁や天井に伝わり、温度の低い空気を巻き込んで部屋中に広がることをいいます。熱伝導は、床から直接伝わる熱のことです。熱は床から天井へと自然対流によって立ち上がる性質がありますので、部屋がまんべんなく暖められます。また、床暖房は、火を使わないため水蒸気を発生させることがないのも特徴です。湿度が上がらないことでカビが発生するリスクが少なくなるといえるでしょう。床暖房は、リビングや寝室だけでなく、トイレや脱衣所などへの設置もできます。

2.トイレに床暖房を設置するデメリット

部屋をまんべんなく暖められる床暖房ですが、トイレへの設置にはデメリットがあります。なぜなら、トイレはリビングなどと違い、人がいる時間が短い場所だからです。そこで、トイレに床暖房を設置する際のデメリットを2つ紹介します。

室内がすぐに暖まるわけではない

床暖房は床からゆっくりと部屋を暖めるのが特徴です。トイレに30分以上もいることは非常にまれであり、トイレに行く前にスイッチを入れても、出てくるまでに暖まり切らないことも多いでしょう。少人数の家族や一人暮らしの場合にはトイレを使用する頻度も少ないため、家庭によっては最大のデメリットとなることがあります。ただし、タイマーによる予約機能を持った床暖房であれば解決が可能です。朝起きてからや家に帰ってからなど、トイレを使用する時間にタイマーをセットしておきましょう。時間通りに暖められることで、家族が使用する時間帯のトイレを快適な温度に保てます。

費用がかかる

トイレに床暖房を設置するデメリットには、費用がかかることもあげられます。トイレに床暖房を設置する際には、初期費用だけでなく、メンテナンス費や故障時の交換費などの維持費がどうしてもかかることを忘れてはいけません。トイレの床暖房にかかる費用は、数万円~数十万円であり、トイレ空間の大きさによって異なります。自宅のトイレに床暖房を設置する際には、施工店へ問い合わせ、実際の費用がどのくらいかかるのかを調べてみましょう。

3.トイレに床暖房を設置するメリット

トイレに床暖房を設置すると、室内を温めるのに時間がかかることや、費用がかかるといったデメリットがありました。しかし、デメリットを上回るメリットも期待できるのです。そこで、トイレに床暖房を設置するメリットを詳しく紹介します。

新しくスペースを空ける必要がない

床暖房は、床の中に設置して使用する暖房器具ですので、ストーブやエアコンなどのように、設置のためにスペースを設ける必要がありません。暖房器具に場所を取られませんので、トイレにそれほど空間がない場合でも、問題なく使用できます。また、ストーブなどは寒い時期を過ぎると、倉庫などに片づけるのが一般的でしょう。しかし、床暖房は片づける手間がいりません。さらに、収納のためにスペースを確保しておく必要もありませんので、スペースを有効的に使えます。トイレ空間がすっきりとしますので、センスのいいトイレ空間の実現が可能です。

室内全体が暖まる

ストーブやエアコンといった温風を出して部屋を暖めるタイプの暖房器具は、足元が寒いと感じることがあります。顔部分だけに風が当たり、顔が熱いと感じることも多いものです。また、設置場所によってはその逆のケースもあり、同じ室内でも場所によって感じる温度に差が出ることがあります。その点、床暖房は熱伝導によって足元を暖かくし、放射が遠赤外線を部屋全体に行き渡せることで、部屋全体をほぼ均一な温度に暖めることが可能です。

リビングとの寒暖差が小さくなる

ヒートショックをご存知でしょうか?家の中の温度差による急激な血圧変動が原因で、血圧や脈拍が乱高下することで、脳卒中や心筋梗塞の引き金になることも。家の中の寒暖差を軽減することが大切だといわれています。トイレに床暖房を設置すれば、冬場リビングから移動した時に「寒い!」と感じることも減るでしょう。ヒートショック対策でトイレの床暖房を検討する際は、廊下もあわせて対策されることをおすすめします。

4.トイレに設置する床暖房は2種類ある

トイレに設置する床暖房は1種類だけではありません。電気式と温水式の2種類があり、それぞれに異なる特徴を持っています。そこで、トイレに設置が可能な2種類の床暖房について詳しく紹介していきます。

電気式

電気式の床暖房は、発熱体に電気を流して暖めるタイプです。電気式を細かく分けると、蓄熱式、電熱式、PTCヒーター式床暖房の3種類があります。蓄熱式は夜間に熱を蓄え、蓄えた熱を放射して部屋を暖める仕組みです。電熱式は、床下に内蔵された電熱線で部屋を暖めます。PTCヒーター式は、面状またはチップ状の発熱体で床面を暖めるのが特徴です。日差しが当たる部分と日陰の部分を判断し、床の温度調整を自動でコントロールします。電気式は、次の段落で紹介する温水式に比べると暖まるのが遅いため、注意が必要です。しかしながら、構造が複雑でないことから、リフォームでトイレなどにも取り付けやすいといったメリットがあります。

温水式

温水式の床暖房は、電気やガスを使って温水パネルを暖める仕組みです。温水が床下の温水パネルを循環することで部屋を暖めます。先ほど紹介した電気式と比べると、トイレを早く暖められるでしょう。また、床が高温になりすぎないため、低温やけどになりにくいのもメリットです。

5.新築とリフォームでトイレに床暖房をつけるときのポイント

トイレに床暖房を設置するタイミングは、新築を建てるときやリフォームをするときが多いでしょう。新築やリフォームでトイレに床暖房を設置する際にはいくつかのポイントがあります。ここからは、新築とリフォームでトイレに床暖房をつけるときに、おさえておきたいポイントを紹介します。

床材の種類

新築やリフォームでトイレに床暖房を設置する際には、床材の種類に気をつけます。床材にはさまざまな種類がありますが。「耐熱性」と「熱の伝導性」があるかをポイントに選ぶのがいいでしょう。一般的なフローリングを選んでしまうと、熱に弱く、変形してしまう可能性があります。もし、一般的なフローリングを選びたい場合には、変形などがおこらないよう専用の床材を敷き、その下に床暖房を設置しましょう。床材は、畳やフロアタイルなどさまざまなデザインがあります。耐熱性や熱の伝導性を気にするのはもちろんですが、自分が理想とする室内空間を考え、用途なども考慮しながら選ぶことも大切です。

張り替えのプラン

リフォームでトイレに床暖房設置する際には、すでに設置されている床材の上から、床暖房用の床材を直接貼る方法があります。また、すでにある床をはがして専用の床を設置することも可能です。この2つの方法には、それぞれに特徴がありますので、張り替えのプラン選びの際に知っておくと役に立ちます。まず、床暖房用の床材を既存の床に直接貼る際には、床が数ミリ高くなり段差ができる可能性があります。一方で、床を張り替える場合では、工事日数が長くかかることが多いでしょう。ただ、既存の床に直接貼るケースでは、コストを安くおさえられます。反対に、床を張り替えると床面に段差ができないことから、バリアフリー化が可能です。どちらにもメリットとデメリットがありますので、家庭環境や用途に合わせて張り替えのプランを考えましょう。

6.自宅のトイレに理想の床暖房を設置しよう

トイレの床暖房はたくさんの種類から選べます。用途や予算に合わせて設置方法も選べますので、理想的なトイレの床暖房が見つかるでしょう。トイレの床暖房はリフォームでも取り付けが可能です。施工店やショールームに相談し、理想のトイレ空間を手に入れましょう。

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