2019.3.28

トイレスペースに合う便器の寸法とは?快適空間の秘訣をご紹介

住まいづくり
トイレスペースに合う便器の寸法とは?快適空間の秘訣をご紹介

快適なトイレにしたいと思うなら、トイレの空間全体における便器のサイズはとても重要な要素です。そこで、マンション・戸建て・広めのトイレのそれぞれのスペースにぴったりな便器の寸法や、トイレを広く見せるためのコツを紹介します。

目次

  1. トイレスペースと便器の一般的な寸法
  2. 便器の寸法以外にもチェック!快適なトイレに不可欠なポイント
  3. トイレの寸法が狭くてもゆとりを生み出すコツ
  4. 最適な寸法の便器を選んで使いやすいトイレに!

1.トイレスペースと便器の一般的な寸法

まず、トイレ空間の広さはどれくらいなのかを知っておきましょう。よくあるトイレがどれほどのスペースなのか知るために、一般的なトイレ空間の寸法を紹介します。トイレのスペース・便器ともに、いくつかのサイズがあります。

トイレスペースの寸法

トイレスペースの寸法

トイレスペースの寸法は、マンションに多い寸法・戸建てに多い寸法・広めのトイレに多い寸法という、大きく3つに分けることができます。マンションでよくあるトイレの広さは0.4坪で、面積は78cm×123.5cmです。戸建てに多い寸法はマンションよりもやや広く0.5坪で、面積は78cm×169cmです。マンションと戸建てではトイレの幅は変わりませんが、戸建てのほうが奥行が広くなっている分、ややゆったりと感じるでしょう。車いす対応など広めのトイレに多い寸法は0.75坪で、面積は123.5cm×169cmです。マンションや戸建てと比べると奥行きも幅も広くなっていて、スペースが十分にあります。

便器の寸法

次に知っておきたいのは、便器の寸法です。便器の寸法は、タンクがあるかないかによって大きさが変わります。タンクありタイプのトイレに多い寸法は、高さ100cm、幅45cm、奥行き80cmです。一方、タンクレストイレに多い寸法は、高さ45cm、幅40cm、奥行き70cmとなっています。タンクレストイレはタンクのスペースを取らない分、タンクのあるトイレよりも小さくなるのです。タンクの有無は、どちらが良いというものではありません。タンクがあるかないかによってデザイン性や使い勝手が異なるので、どちらか好みのものを選びましょう。タンクの有無はトイレ空間の中での便器のサイズ感も左右するため、スペースの面からもよく考えて選ぶことが大切です。

2.便器の寸法以外にもチェック!快適なトイレに不可欠なポイント

便器のサイズを決めるときは、どんな点を考慮したらよいかわからず困ってしまうかもしれません。そこで、適切なサイズの便器を選ぶために、具体的にチェックしたいポイントをいくつか紹介します。

ドア・壁と便器の間の距離

ドア・壁と便器の間の距離

まず考えたいのは、トイレに座ったときに正面にあるドアと便器との距離や、トイレの壁と便器との距離です。ドアや壁から便器までの距離があまりに近いと、圧迫感があります。また、トイレの中では座りっぱなしというわけではなく、座る・立ち上がるといった動作をします。こうした動作をするときにも、余分なスペースが必要であることを考慮に入れましょう。便器は、前側の壁やトイレのドアからは50cm以上空けるのが目安です。50cm以上あれば、座ったり立ち上がったりするときにも動作がスムーズにでき、狭くて頭を壁にぶつけてしまうようなことはありません。一方、トイレの左右の壁と便器との距離は、それよりも近いのが理想的です。横の壁が遠くにあると、トイレットペーパーが取りづらくなってしまうからです。壁に手すりが設置されている場合も、手すりにつかまりづらくなってしまうでしょう。トイレの横にある壁と便器との距離は、15〜20cmほど空けるのが目安です。

便器に腰掛けた際の膝の角度

次に考えたいのは、便器に腰掛けたときの膝の角度です。膝の角度が適切であれば、立ったり座ったりする動作がスムーズにできます。望ましいとされている膝の角度は、90度以上です。これよりも角度が小さいと、お尻を空間に浮かしている時間が長くなり、足腰に負担がかかってしまいます。特に、お年寄りのいる家庭では立ち座りがしやすいよう、膝の角度を意識してチェックしてみましょう。膝の角度が90度以上ならあまり膝を曲げずに便座に腰掛けることができ、動作が楽であることを実感できます。

その他のチェックポイント

その他のチェックポイント

便器のサイズを考えるうえで、チェックしたいポイントはほかにもあります。たとえば、便器を設置してもドアの開け閉めがスムーズにできるかどうか確認しましょう。トイレットペーパーホルダーと便器との距離もチェックし、使い勝手に問題がないかどうかも見てみます。シャワートイレタイプなら、コンセントの位置も大切なポイントです。具体的な利用シーンをイメージして、排水の位置なども確認し、便器の寸法が適切かどうかをチェックしてみましょう。

3.トイレの寸法が狭くてもゆとりを生み出すコツ

トイレのスペースがもともと狭く限られているなら、少しでも広く見せたいと思うものです。小さな個室であるトイレは、スペースが狭いと思いのほか圧迫感があり、一人の時間でありながらもリラックスすることができません。とはいえ、増築やリフォームをして物理的に空間を広げようと思うと、期間が長くかかり、費用も高くついてしまいます。そこで、トイレのスペースが狭くても、ゆとりを生み出して快適な空間にするためにできるコツを2つ紹介します。ほんの少しのことを意識して心がけるだけでも、空間の広さに対するイメージは大きく変わるものです。トイレは一日に何度も使う場所なので、少しでも快適に過ごせるように、空間を広く見せるための工夫をしましょう。

色の効果で広く見せる

色の効果で広く見せる

タオルやトイレマットなどのトイレ小物や便器の色を工夫すれば、色の視覚効果によりトイレ空間は実際よりも広く見えます。狭い場所で積極的に使いたい色は、白やベージュなどの明るい色です。白やベージュは膨張色のため、空間が広がっているように見えます。配色のコツは、膨張色を部分的にポイント使いするのではなく、膨張色でトイレ全体をコーディネートすることです。タオルやトイレマット、トイレットペーパーホルダーなどを、白やベージュで統一させてみましょう。明るい色でコーディネートすれば清潔感があり、空間の広さを感じさせることができます。

床に敷くトイレマットの色を、床の色と同系色にするのも一つの手です。たとえば、トイレの床が木目調のフローリングなら、それに合わせて茶色のトイレマットを選びます。同系色で合わせると床とトイレマットが分断されず、つながって見えるので、空間全体の広さを演出できるでしょう。アクセントとして差し色を入れたいなら、青などの寒色系か、緑などの中性色を選びます。

コンパクトサイズの便器を選ぶ

コンパクトサイズの便器を選ぶ

2つ目のコツは、コンパクトで使いやすいタイプの便器を選ぶことです。タンクレストイレなら、LIXILの「サティスS」。「サティスS」はタンクがないコンパクトサイズの便器のため、トイレ内のスペースを有効に使うことができ、トイレの中に手を洗うスペースがある場合でも動作はスムーズにできるでしょう。フルオートタイプで人の動きを感知して自動的に便座のフタを開閉してくれるため、閉め忘れる心配もありません。温水洗浄便座の便座の暖房機能を使っている場合も、便座のフタを閉めることで節電になります。

タンクありの便座なら、「プレアスHS」も省スペースで使い勝手の良いタイプです。美しい曲線のデザインでコンパクトに設計されています。タンクの上にある手洗いスペースは深めになっていて、コンパクトでありながらも使い勝手が良いのがポイントです。便座のフチはなく、さっと拭くだけとお手入れも簡単になっています。

いずれの製品にも、リンク状の黒ずみや便器のくすみの原因となる水アカがこびりつかない「アクアセラミック」という新しい素材が使われていて、落ちにくい汚物汚れも、水を流すだけでツルンっと落ちます。

4.最適な寸法の便器を選んで使いやすいトイレに!

自宅のトイレを居心地の良い空間にするためには、スペースに合わせたサイズの便器を選び、配色など少しの工夫をすることが大切です。トイレのスペースと各商品の寸法を照らし合わせて、快適で使いやすいトイレを実現させましょう。

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