2019.3.29

浴室をもっと快適に!脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説

住まいづくり

浴室はほぼ毎日利用する場所であるため、できるだけ快適な環境にしたいと考えている方も多いでしょう。特に冬場は、脱衣所が寒いとヒートショックを引き起こす原因の1つにもなります。浴室を快適にするには、浴室そのものではなく脱衣所の床を床暖房にリフォームするという方法もあります。ここでは、床暖房の仕組みを踏まえ、脱衣所(洗面所)に床暖房を設置するメリットやデメリットについて見ていきます。

目次

  1. 床暖房の種類は2つ
  2. 脱衣所を床暖房にするメリット
  3. 脱衣所を床暖房にするデメリット
  4. 脱衣所の床暖房でお風呂への準備を快適に

1.床暖房の種類は2つ

脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説01

床暖房は、大きく「電気式」と「温水式」の2種類に分かれています。それぞれコストや暖まり方などの特徴が異なるので、床暖房の設置を決める前にそれぞれのメリットとデメリットを把握しておきましょう。自分の希望を満たす床暖房を選べるよう、それぞれの特徴を紹介していきます。

「電気式」床暖房

電気式床暖房は、床下にパネルを敷いて部屋全体を暖める方法で、リフォームで設置することもできます。設置費用が温水式床暖房に比べ安価な点も魅力です。また、温度調節を自動で行うタイプ、過熱を防ぐためのサーモスタットや温度ヒューズが搭載されているタイプなどもあり、そういったものを選べば、床暖房設置後も安全で快適に使うことができます。さらに、部分的にパネルを設置することもできるため、狭い面積を暖めるのにも効率が良いといえます。

脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説02

一方、電気式床暖房は暖かさにムラが出ることがあります。また、一般的にランニングコスが高くなる傾向にあります。

「温水式」床暖房

温水式床暖房は、電気やガス、灯油などを使って給湯器で作られた熱湯を、床下に張り巡らせたパイプに循環させることで部屋を暖める方法です。一般的に、ガスや灯油を使用するタイプは暖かさの立ち上がりが早いですが、電気を使用するタイプは暖まるまでに時間がかかります。部屋中に張り巡らされたパイプを均一の温度のお湯が通るため、部屋全体を同じように暖められることができます。また、床下に直接熱源が設置されていないことに加え、お湯の温度設定も可能なので、長い時間床と接していても低温やけどしにくいのも特徴です。電気式床暖房と比べてランニングコストが安いため、経済的に長期間使用することができるでしょう。

脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説03

一方、給湯設備やパイプの設置などが必要になるため、電気式床暖房に比べ設置時のコストが高くなる傾向にあります。また、温水式床暖房は温水を使用しているため漏水のリスクがあり、電気式床暖房に比べ、故障したときのメンテナンスも大がかりになる場合があります。

2.脱衣所を床暖房にするメリット

脱衣所に床暖房を設置するメリットは、暖かさを得られるだけではありません。「ヒートショックの防止」「カビの発生を防止」「肌の乾燥を防止」などのメリットもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

ヒートショックの防止

暖房設備がない脱衣所は、寒い季節になると冷え切っていることも珍しくありません。冬場に暖かい部屋から寒い脱衣所に行くと、その気温差によって「ヒートショック」を起こしてしまうことがあります。ヒートショックとは、温かい場所から寒い場所に移動することで全身の血管が収縮し、血圧が一気に高まって脳卒中や心筋梗塞、失神などさまざまな症状を引き起こしてしまう現象です。子どもから大人まで誰にでも起こりえる現象ですが、特に高齢者や心臓疾患のある人、血圧が不安定な人や飲酒後に入浴する人などは冬場はリスクが高まります。

脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説04

暖かいリビングから脱衣所へ行って服を脱いだり、浴室から裸で脱衣所へ出てきたりする際は、特にヒートショックが起きやすいので注意しなければなりません。入浴する前に床暖房で脱衣所を暖めるておけば、暖かいリビングや浴室との温度差が小さくなるため、ヒートショックの起きる可能性が低くなるといえます。ヒートショックのリスクが高い家族がいる場合、万一に備えて脱衣所に床暖房を設置しておくと安心でしょう。

カビの発生を防止

脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説05

脱衣所は浴室の湯気が充満することもあるため、湿気が高くカビが生えやすい場所でもあります。カビは見た目が悪いだけでなく、不衛生で呼吸器系の疾患を招くこともあるのでできるだけ防がなければなりません。床暖房があれば濡れた床が乾きやすくなるため、カビの発生を防ぐこともできるでしょう。

肌の乾燥を防止

脱衣所(洗面所)床暖房のメリット・デメリットを解説06

エアコンやファンヒーターは、部屋をすぐに暖めることができるので便利ですが、温風で肌の水分が奪われて乾燥してしまうことがあります。敏感肌やアトピーなど肌が弱い人にとって、お肌の乾燥は大敵です。床暖房は温風を出す暖房器具とは違い熱源によって部屋を暖めるため、エアコンやファンヒーターに比べ肌にやさしい暖房方法といえるでしょう。肌の弱い人でも、安心して暖まることができるでしょう。

3.脱衣所を床暖房にするデメリット

さまざまなメリットがある脱衣所の床暖房ですが、デメリットもあるので注意しなければなりません。「光熱費がかかる」「暖まるまで時間がかかる」など後悔しないためにも内容を正しく理解しておきましょう。

光熱費がかかる

床暖房を使用する場合、電気式であれば電気代が、温水式であればガス代や灯油代などがかかります。また、リフォームで床暖房を設置する場合は暖房器具を購入するより費用はかかるでしょう。

温まるまで時間がかかる

スイッチを入れるとすぐに暖かい温風が出てくるエアコンやファンヒーターと比べ、床暖房は部屋が暖まるまで時間がかかります。入浴するときに脱衣所を暖かくするためには事前にスイッチを入れておく必要があり、ちょっとした手間がかかるので注意が必要です。

4.脱衣所の床暖房でお風呂への準備を快適に

脱衣所に床暖房を設置すると、暖かいという以外にもヒートショックやカビの発生、お肌の乾燥を防ぐといったさまざまなメリットが考えられるでしょう。床暖房の種類によっては新築時にしか設置できないものもありますが、リフォームで設置できるタイプもあります。これまでご紹介したように様々なタイプの床暖房があるので、自宅に最適な床暖房を選ぶようにしましょう。、また、リフォームを考えている場合は、床暖房だけでなく浴室まわりの設備まで一緒に検討してくれる会社を選びましょう。毎日使う場所だからこそ、満足できる仕上がりにするためにも信頼できるリフォーム会社に相談することをおすすめします。

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