窓からの景色をどう切り取るか―
それが住宅設計では重要なポイントになる。


環境建築家 岸一 先生


LIXILサッシドア事業部の中山佳之

Houzz Japan 代表取締役 加藤愛子さん

■5月15日、建築家や設計士の方々を対象にしたトークセッションが開催されました。

最初にLIXILの新商品TOSTEM「LW」の紹介があった後、ゲストの環境建築家 岸一(きし はじめ)先生、Houzz Japanの代表取締役 加藤愛子さん、LIXILサッシドア事業部の中山佳之の3名でセッションがいよいよスタート!
岸先生は、注文住宅の設計から、まちづくりや商業施設、文化施設企画、設計管理まで手掛けられてきた方。今回は「リビングの景色から設計を考える」という、「環境建築家」の岸先生ならではのとても興味深いお話がテーマです。また、岸先生は実は画家を目指されていたという経歴をお持ちで、それがサブテーマである「スケッチパースを使ったプレゼン」になっています。
※Houzzとは、世界最大級の家づくりとインテリアデザインのプラットフォームです。

■リビングは家族や友人が集い、長い時間を過ごす空間。そこをくつろぎの素敵な空間にするには、窓からの景観は実はとても重要な要素です。でもこれから家を建てようと考えている一般の方には、”窓からの景色がどうなるのか?”は、なかなか想像できません。
そこでコミュニケーションに役立つのが、「スケッチパース」(住宅の外観や内観を描いた「絵」。パース図ともいいます)。岸先生は実際にその家が建つ現地に必ず足を運び、360度の風景を確認します。それを踏まえ、お施主さまとお話しているなかで「窓からこの景色が見えた方がいいですか?」「光は入った方がいいですよね?」などをお聞きし、その場でサッとスケッチパースを描いて見せていくのだそうです。その場合、使うのは鉛筆!なぜなら、お施主さまの要望を聞きながら、どんどん描き加えていくことができるから。
「絵には失敗、ということがないんですよ。お施主さまに納得いただけるまで描き続ければいいんですから」(岸先生)。

実際に、そのスケッチパースを描く過程を実演していただけました。3人で会話をしながら、どんどんリビングと窓の外の景観が完成していく様は、まるで魔法を見ているよう。知らず知らずに引き込まれていって、家づくりの夢が膨らんでゆきます。「絵って、みんなが共通の視点に立ってビジュアルで確認できるでしょう。それが絵のいいところですね」と岸先生。施工後に、想像と違ったなどというクレームは今まで一度もないそうです。
これからは性能・機能だけではなく、こうした窓から見える景色など情緒的な価値での快適さが住まいに求められていくのですね。メーカー、建築家が一体となって、素敵な住まいづくりが行われていくことをますます期待します。

枠にはまらない開放感 LW

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