夏の住まいの快適生活

夏の厳しい暑さは健康の大敵!家の中で注意すべき点とは?

日本の気温は、100年前と比べると1.1℃上昇

日によっては40度を超える場所もあるほど、日本の夏は暑くなっています。100年前と比べると、平均気温は1.1℃上昇(気象庁データ)。気温上昇は、心血管系疾患や脳血管系疾患など、夏特有の病気を発症する危険性が高まります。気温上昇の原因は、二酸化炭素などの温室効果ガス増加による地球温暖化。都市部ではヒートアイランド現象が影響を与えています。

暑い場所に長時間いるとさまざまな症状が出てきます

人間の身体には、体温を調整する機能が備わっています。しかし、「気温や湿度が高い」、「風通しが悪い」、「日差しが強い」などの環境下では体温調整機能に乱れが生じ、さまざまな障害が起きてきます。手足がしびれてきたり、めまいや頭痛を起こしたり……。以下のような症状になることを熱中症と呼び、重症になると意識がなくなって、救急車で病院に運ばれる人も少なくありません。

死に至ることもある熱中症

熱中症によって救急車で病院に運ばれる人は、年間約5万3000人(消防庁 平成29年6〜9月)。そのうち、492人(厚生労働省人口動態統計)が亡くなっています。熱中症はとても恐い病気なのです。猛暑日が続く7月末から8月初旬が最も多いのですが、梅雨時の6月や残暑の9月にも熱中症は起きています。熱中症にかかる人の約半数が、65歳以上。高齢者は、若者よりも体の水分量が少ないうえ、体の老廃物を排出するのに多くの尿が必要なため、脱水気味になりやすいのです。

年齢別熱中症患者数

熱中症は意外にも室内で一番多く起きているのです

夏の暑い日に室外で運動をしていた子どもが熱中症にかかったというニュースをよく耳にしますが、幼児は約7割、65歳以上の高齢者は、約6割が住宅内で発症しています。
室内で熱中症を起こす主な原因は、室温・湿度の上昇と脱水症状。室温30℃、湿度60〜70%を超えると室内でも熱中症のリスクが高まります。また、高齢者の中には「もったいないから」とエアコンをつけない人が多いのも、原因のひとつといわれています。

熱中症発生場所の割合

夏の暑さのお悩みは窓まわりやドアのリフォームで解決できます

熱はどこから入ってきているの?

住宅の中で最も熱の出入りが大きい場所は、窓・ドアなどの開口部。全体の73%の熱が窓から入ってきており、この熱が室内の温度を上昇させ、不快な気分にさせるほか、室内熱中症の原因になります。夏の暑さ対策はエアコンだけに頼るのではなく、窓から入ってくる熱を遮断することが大切です。
また、室温と体感温度は違います。体感温度とは体が実際に感じる温度。例えば、室温が26℃で、暑い夏の日差しであたためられた壁面、天井、床などの表面温度が32℃の場合、実際に感じられる体感温度は29℃。外からの熱の影響を少なくする断熱対策も重要です。

体感温度

熱の流入割合(夏の冷房時)

風通しが悪くて部屋がムシムシ

部屋の暑さの原因のひとつが、風通しの悪さ。風通しが悪いと室温が上がりやすく、空気も循環しないので、ムシムシします。秒速1mの風が吹き抜ければ、体感気温は1℃下がります。風が部屋の中を自然に流れていくような工夫が大切です。

エアコンをつけても効きが悪くて光熱費もかかる

真夏日が続くような季節は、エアコンもフル稼働。でも、いくらつけても効きが悪くて室温が下がらないこともありますね。直射日光が当たっている窓ガラスに内側から手を当ててみてください。手のひらに熱を感じるならば、窓ガラスの遮熱、断熱効果が低い証。内窓をつけることにより、解決できることもあります。エアコンも効くようになり、光熱費も大助かりです。

わが家の日差し対策と風通しのことを考えてみましょう

夏の暑さを防ぐポイントは、日差しを遮ることと風通しを良くすること。日差しは、窓から入ってくる熱気を抑えることが重要。また、風通しを良くすることで体感温度を下げ、室温も下げることができます。
わが家の平面図を見て、どの部分の熱を遮断するか、どのように風の通り道を作るかを検討します。外部から熱を防ぎ、風通しを良くすることで、エアコンを使う時間がグッと減ってきます。