2019.3.28

家族みんなが快適に利用できる洗面台の高さは何センチ?

住まいづくり

洗面台の高さが合っていないことで、ストレスを感じることはありませんか。洗面台は毎日利用するものなので、快適に使いたいものです。そのためには、寸法に気をつけることがポイントであり、なかでも高さは使いやすさに大きく関係する部分です。そこで、どうすれば洗面台をより快適なものにできるのか、その対処法を紹介します。また、これから新たに洗面台を交換・設置する人には、使いやすい高さの洗面台を選ぶためのポイントもあわせて解説します。

目次

  1. 洗面台の高さが合っていないとどうなるのか
  2. 洗面台の高さが合わない場合の対処法
  3. 洗面台を選ぶ際の注意点
  4. 洗面台の高さは誰に合わせて決めるべきか
  5. 洗面台の高さを合わせて快適な暮らしに!

1.洗面台の高さが合っていないとどうなるのか

洗面台には、使用する人の身長などによってそれぞれ使いやすいと感じる高さがあります。高さが適切ではないと、いったいどのような不便が生じるのでしょうか。この段落では、2つの点にまとめて解説していきます。

洗面台が高すぎる場合

顔を洗った際に水が腕を伝って肘へ垂れてくる時は、身長に対して洗面台が高すぎるかもしれません。服や洗面台の周り、床などが濡れたり汚れたりしてしまうので、掃除や洗濯の手間が増えてしまいます。さらに、洗顔時に必要以上に腕を上げるため、場合によっては肩こりの原因となることもあるでしょう。また、洗面台が高くなると、必然的に収納棚の位置も高くなります。収納棚に手が届かないという場合もあるかもしれません。

洗面台が低すぎる場合

逆に、身長に対して洗面台が低すぎる場合には、洗顔時に腰をかがめるため腰痛の原因になる可能性があるので注意しなければなりません。洗顔は毎日行うものです。すでに腰を痛めている場合には悪化の危険性もあるので、対処する必要があるでしょう。また、古い洗面台は昔の日本人の身長に合わせて作られているものが多いため、新しいものよりも高さが低めとなっているケースが散見されます。そのため、昔から備わっている洗面台は、低く感じられる可能性があることも押さえておきましょう。新しい洗面台は機能面でも優れているので、洗面台が古すぎる場合は交換を考えてみるのもひとつの選択肢です。

2.洗面台の高さが合わない場合の対処法

自宅に洗面台がある人で、もしも高さが自分たちに合っていないと感じる場合は、どう対処すれば良いのでしょうか。3つに絞って紹介していきます。

踏み台を使う

洗面台が高かったり小さな子どもがいたりする場合の対処法として、踏み台を利用するという選択肢があります。踏み台を洗面所に置くと場所を取ると考える人は、折り畳み式の踏み台を利用しましょう。必要なときにだけ使えるので、じゃまにならず便利です。また、踏み台を使っても高さ調節がうまくいかないケースでは、厚底のスリッパを履くのも解決策のひとつといえます。とりわけ、踏み台を利用するほど洗面台が高くないというときに、厚底スリッパは便利なアイテムです。

水栓を交換する

洗面台のタイプによっては、「高さが合わないから」と洗面台を丸ごと交換しなくても問題が解決する可能性があります。洗面台によっては、水栓だけを交換することが可能です。つまり、水栓の高さを高い、あるいは低い位置に付け替えることができれば、費用を抑えながらも使い勝手が良い洗面台になるのです。水栓のみを交換するケースでは、既存の水栓と同じタイプのものを選ばなければなりません。

洗面台を交換する

家族全員が不便さを感じている場合には、洗面台を丸ごと交換することも検討しましょう。その際、交換は自分たちでは行わず、専門業者に依頼したほうが良いでしょう。洗面台には水道管のほか、電気配線なども関わってくるので、設置に失敗すると水漏れや漏電などが起こる危険性があります。単純に「DIYのほうが安く済む」とは考えず、専門業者に依頼してトラブルが起きないようしっかりと設置することを考えましょう。

3.洗面台を選ぶ際の注意点

これから洗面台を設置しようとしている人は、どのようなポイントで選べばストレスを感じることなく快適に利用できるものを見つけられるのでしょうか。ここでは、洗面台を選ぶ際のポイントについて紹介していきます。

適切な高さについて理解しておく

自分に合った高さの洗面台を見つけるための手段として、2つの方法があります。ひとつ目は洗面台の高さを求める計算式で、おおよその目安を把握する方法です。適正な高さは、「身長÷2前後」といわれています。たとえば、家族の身長の平均が165センチなら、およそ82〜83センチくらいが適正と考えられます。小さな子どもがいて平均を押し下げている場合は、子どもの将来的な成長を考慮して高さを決めましょう。また、2つ目の方法としては、ショールームなどで現物を確認することが挙げられます。公共交通機関の施設など老若男女問わず使用される可能性があるものは、だいたい75cm~80cmの高さを標準として設置されている場合が多くなっています。

間口・奥行のバランスも考慮する

高さだけではなく、洗面台の間口や奥行が適切でない場合も、問題が生じる恐れがあるので注意しましょう。たとえば、設置予定のスペースに洗面台が収まりきらなかったり、余計な隙間ができてしまったりすることがあります。余計な隙間があると物が落ちたり、隙間にゴミやホコリが溜まりやすくなったりする弊害が生じます。さらに、洗面台を選ぶ際は高さ・間口・奥行のすべてのバランスを考慮すべきです。たとえば、洗面台を設置する場所の周辺に配置する収納棚や家電製品などをあらかじめ決めておくことで、スペースの問題が解決することがあります。また、洗面台を設置するスペースを前もって採寸しておくことで、適切なサイズを決めやすくなります。

4.洗面台の高さは誰に合わせて決めるべきか

家族や同居人の中に身長や体格が大きく異なる人がいる場合、誰に合わせたらもっとも快適に利用できるかは悩みどころです。そこで、家族のタイプ別に最適な考え方を紹介していきます。

家族間で身長差がある場合

夫婦間で身長差がある場合や小さな子どもがいる場合は、一般的に身長が高い人に合わせるほうが無難です。子どもはいずれ大きくなるため、子どもが不便と感じる問題は時間が経てば自然と解決していくでしょう。また、洗面台が高すぎる場合には、踏み台などで比較的容易に対処することが可能です。ただし、踏み台が不要な人にとってじゃまにならないように、折り畳み式の踏み台を利用するか、もしくは踏み台を収納するスペースを確保するなどの対策を取ると、より家族全員がストレスなく洗面台を使えるようになります。

車いすを利用する場合

自宅で車いすを利用する場合は、車いす利用者本人が快適に洗面台を使えるのはもちろんのこと、ほかの家族にとっても使いやすいものを選ぶことが大切です。ユニバーサルデザインの洗面台は、身体が不自由な人に向けて設計された洗面台でもあり、また車いす利用者以外の人にとっても使いやすく設計されています。たとえば、ボウルの下は車いすがぶつからないような設計になっており、椅子に座ったまま洗面台を利用できる利点があります。また、洗面器が広く取られており、ストレスなく使えるのも魅力のひとつです。さらに、介護が必要な場合、洗面台横などに介護者が動ける余裕あるスペースが設けられていることもあります。製品によっては「要介護2まで対応」など、介護の目安まで付いているものもあるので、洗面台選びを楽にしてくれることでしょう。

5.洗面台の高さを合わせて快適な暮らしに!

洗面台は日々利用するものなので、ストレスを感じたり身体を痛めながら我慢して使い続けたりするのは、短期的にも長期的にも良くありません。また、洗面台への悩みは自分だけでなく、もしかしたら家族も抱えている共通の問題かもしれません。一度同居しているすべての人と話し合って、全員が快適に利用できるよう、使いやすい洗面環境を考えることが重要です。身長は各個人バラバラなので、洗面台の高さは慎重に考慮する必要があります。すべての住人が使いやすい洗面スペースを目指していきましょう。

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