「自宅の外観が和風である」「四季折々の風景を楽しみたい」「落ち着きのある空間を自宅の庭に再現したい」など様々な理由で、和風や和モダンの庭をつくりたいと考える方は少なくありません。
一口に和風庭園といっても、石や砂利をメインにした「枯山水」(かれさんすい)や、池や植物で彩り豊かにつくる「池泉回遊式庭園」(ちせんかいゆうしきていえん)など様々な種類があります。
本記事では和風・和モダンな庭づくりの魅力やポイント、施工事例についてご紹介します。和風・和モダンの庭づくりに興味のある方はぜひ参考にしてください。
最短15分で無料相談!
LIXILのオンラインショールームで庭まわりのリフォーム商品を相談する
※記事内の画像はイメージです。
目次
和風の庭とは、日本の古き良き伝統を活かした落ち着いた庭です。一方、和モダンの庭とは、日本の伝統を取り入れつつ、洋風の木を植えたりレンガを使って花壇をつくったりするような、自由な庭を指します。
どちらの場合も、日本の四季を感じることができるような草木を取り入れることが多いため、自宅にいながら四季の移ろいを感じ、豊かな気持ちになれる点が魅力です。庭石や灯籠などを据えることも多く、静けさや落ち着いた雰囲気を醸し出します。
自宅の外観が和風である場合、家と庭とに統一感を出すことができる点も和庭の魅力の1つといえるでしょう。
日本庭園といえば、石灯籠や鹿威し(ししおどし)などを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。静かな中に鹿威しと流れる水音だけが響き渡るのも日本庭園の魅力の1つです。
自然と共に暮らすという伝統的な考え方に基づいてつくられる日本庭園では、植物を通して四季の魅力を楽しむことができます。
日本庭園には大きく3つの様式があります。
それぞれの違いや魅力について詳しく見ていきましょう。池泉庭園に関しては、池泉「回遊式庭園」を解説していきます。
池泉回遊式庭園とは、大きな池を中心に周りに園路を巡らせているものを指します。庭の中に自然そのものを縮図化しており、園内を歩きながら観賞できる庭園です。
兼六園や小石川後楽園、天龍寺庭園など、全国に多くの有名な池泉回遊式庭園があります。どの庭園も自然豊かで、四季折々の風景を楽しむことができます。
自宅の庭に池を設けて、池泉回遊式庭園風にするのもよいでしょう。難しい場合、手水鉢や睡蓮鉢などを置くことで風情のある景色をつくることができます。灯籠や石と組み合わせる、町中でなければ鹿威しを置く、などアイデア次第で様々なアレンジが可能です。
枯山水とは、池や泉をあえて導入せず、石や白砂、地形、植物などを用いて水の流れを表現する庭をいいます。
鎌倉時代に中国から禅宗が伝来し、禅修行の場として枯山水が浸透しました。水を使わないため、低予算で狭い土地に造園できる点も、広がりを見せた理由の1つです。
有名な枯山水庭園は、龍安寺、大徳寺大仙院、建仁寺などにあります。特に京都の寺で多数見ることができます。
枯山水を自宅の庭につくるには景石、植栽、砂利などが必要です。庭の形状や状態によっては、タイルや石畳が必要となる場合もあります。苔や人工芝などを取り入れてさらに味のある庭をつくることもできます。
タイルや石畳の設置が不要であれば、DIYで挑戦することもできるでしょう。ただし、景石や庭木などの運搬費用が別途必要になることがあります。
茶室に向かう通路につくられた庭を、茶庭(ちゃてい)といいます。茶道の作法の中で生まれました。
茶室に招くお客様をもてなす気持ちが込められた庭で、基本的な構成や使い方が定められています。本格的な茶庭は、細かい約束事が多い点も特徴です。
不審庵、今日庵、春風萬里荘などが有名な茶庭として知られています。
茶庭には手水鉢や石灯籠が配置されており、茶室への道を示すため飛石や敷石が埋められています。植えられている植物は、色鮮やかな草花よりも苔やシダ、竹など緑色のものでまとめられています。
自宅に茶庭を設けると、落ち着きのある空間を手に入れることができるでしょう。ただし、本格的な茶庭には、細かな約束事が多数あるため気軽に取り入れるのは難しいと感じる方がいるかもしれません。場合によっては、茶庭のテイストのみを取り入れてみてもよいでしょう。
落ち着きが感じられる、四季折々の風景が楽しめる、日本古来からの風景で安心する、住宅の趣とマッチするなど、様々な理由で和風の庭に憧れている方がいらっしゃるでしょう。
完全に和風の庭にするか、和モダンにするかで悩まれる方も少なくありません。3種類の日本庭園のうち、どのテイストの庭をつくるか、ある程度イメージを絞り込んでおくとよいでしょう。
和風または和モダンの庭をつくるポイントは次の2つです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
庭のテイストを決める際は、住宅との雰囲気を調和させるよう気を配るとオシャレな仕上がりになります。
純和風の家であれば、和風の庭を採用してみてもよいでしょう。モダンな雰囲気の家であれば、完全に和風の庭にするよりも、和モダンの庭が映えることがあります。
また、普段、どこから庭を眺めるのかも決めておくとよいでしょう。窓枠をフレームにして窓越しに庭を楽しみたいのか、玄関先からの風景を重視するのかなど、庭を主にどこから眺めるかを決めておくと、石や植栽の位置を決める時に迷いが少なくなるでしょう。
和風の庭にするためには、和風テイストの置物や庭木を活用しましょう。最初にメインで配置したい置物や庭木を決めて、それを活用したデザインにすると調和のとれた庭になります。
和風の庭に合う置物としては、次のものが挙げられます。
和風の庭に合う庭木として、次のものが挙げられます。
和風の庭に合う下草として、次のものが挙げられます。
緑豊かな日本庭園は、自然を凝縮させたような雰囲気が魅力の1つです。あえて整えずに、不規則に植える、高低差を持たせる、などと変化をつけることで自然の雰囲気を出すことができるでしょう。
実際に和風・和モダンな庭を施工した方から体験談をお寄せいただきました。
庭に出るだけで心が和む、いつでもレイアウトを変更できるなどのメリットを挙げています。詳しく見ていきましょう。
30代男性の体験談です。
回答者 | 年齢 | 30代 |
---|---|---|
性別 | 男性 |
この方は自宅の立地を活かし、遠くの山などの景色をその庭の一部であるかのように利用する借景と呼ばれる技法を生かした和庭づくりを行ったようです。
昔から日本にある植物を取り入れるなどして、四季折々の風景を楽しんでいるようですが、手入れにはやはりそれなりの時間を要するようです。
回答者 | 年齢 | 50代 |
---|---|---|
性別 | 男性 |
回答者の庭はもともと芝生を敷いてある庭だったようですが、庭のコンセプトを作り変えたそうです。
枯山水風をイメージした庭づくりを行うなど楽しんでいるそうですが、時間がないときには手入れが行き届かない部分も発生してしまうこともあるそうです。
季節の移ろいを感じることができ、心落ち着く空間をつくることができるのが和風の庭です。
和風・和モダンな庭をつくる際は、日本庭園の代表的な形式である、池泉回遊式庭園・枯山水・茶庭を参考にしてどのテイストを取り入れるか決めてみるとよいでしょう。
石灯籠・手水鉢などを取り入れると、和の雰囲気が演出できます。庭木や草花も和のテイストを感じるものを植えることで、落ち着いた空間となるでしょう。
自宅とのバランスを取りながらテイストを決めると、建物と調和のとれた庭がつくれます。和風の庭をつくるためには必ずしも広いスペースは必要ではありません。
池をつくる代わりに手水鉢を利用する、枯山水で水の様子を再現するなど、様々な手法を用い、自宅に、シックで落ち着きのある庭をつくってみてはいかがでしょうか。
和風・和モダンな庭を設計するには、景石の設置や庭木の植え替えなど、大がかりな施工が必要となることがあります。
一言で和風の庭といっても様々な種類があるため、イメージを絞り切れない方もいらっしゃるでしょう。また、自宅と庭とのバランスや具体的な施行方法について、プロに相談したいという方もいらっしゃいます。
LIXILでは、無料のオンラインショールームをご用意しています。和風・和モダンな庭の設計についてのご相談にも応じています。ご自宅からお気軽にご利用ください。
事前にご予約いただければ、十分に時間を取ってお話しできます。和風・和モダンの庭の設計についてお悩みの方は、ぜひLIXILにご相談ください。
最短15分で無料相談!
LIXILのオンラインショールームで庭まわりのリフォーム商品を相談する
※記事内のコンテンツ(情報・画像等)を許可なく使用(複製、転用、販売等)することは禁止させていただきます。