ウッドデッキの後付けのポイント|デッキの選び方や後悔しがちな例は?

ウッドデッキにイスが2台配置されている画像

ウッドデッキを後付けしたものの、周囲の視線やメンテナンスの手間が原因で使わなくなってしまったケースも少なくありません。

ウッドデッキをはじめとするデッキの設置を後悔しないためには、設計の段階で後付けのポイントを意識することが大切です。

本記事では、ウッドデッキ・タイルデッキの後付けする際に気を付けたいポイントについて解説します。後付けの後悔しがちな事例や設置費用の目安にも触れていくため、ぜひ参考にしてください。

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※記事内での費用はあくまで目安の金額で、住宅環境や情勢によって、費用が前後する可能性があります。実際の金額は施工業者にご確認ください。

出口慎一

費用についての監修

出口慎一

日本大学工学部 建築学科 卒業。1988年から現在まで、ゼネコンから地元工務店で建築士としてで活動中。

【保有資格】
  • 一級建築士
  • 二級建築施工管理技士
  • 二級管工事施工管理技士
  • 宅地建物取引士
  • 福祉住環境コーディネーター二級

ウッドデッキ・タイルデッキの後付けのポイント

ウッドデッキ・タイルデッキを後付けする際に意識したいポイントは、目的・素材・広さ・目隠しの4つが挙げられます。

デッキを後付けする目的を明確にし、必要な素材・広さ・目隠しを設定していきます。

ここでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

デッキで何がしたいのか

デッキを後付けする際には、デッキの使用目的を明確にすることが大切です。

例えば、バーベキューをしたい場合とビニールプールを置いて遊びたい場合では、使用する素材や広さは大きく異なります。

デッキの上にプールを置く場合、「耐水性のある素材を使用する」「子供がプールから安全に出られるようなスペースを確保する」など設計が必要です。

使用目的を明確にした上で、デッキの素材や広さを選んでいきましょう。

デッキの素材は何にするのか

デッキに使用される主な素材は人工木と天然木の2種類です。

人工木は木粉とプラスチックを混合して作られているため、シロアリや腐食などに強い点が特徴です。天然木と比較すると、費用が高額な点がデメリットといえます。

天然木は自然そのままの風合いや質感、木のぬくもりを楽しむことができます。その一方で、シロアリや反り・色褪せなどのトラブルが発生しやすい点がデメリットです。

天然木はソフトウッドとハードウッドの2つのタイプに分かれます。ソフトウッドは防腐剤を塗っても、日当たりなどの環境により3〜5年で腐ってしまうこともあるため、定期的なメンテナンスを行うほか、注意が必要です。

また、ウッドデッキだけでなく、メンテナンス性を考慮したタイルデッキも選択肢の1つです。

デッキの広さをどう設定するか

デッキの広さは目的や予算に鑑みて設定しましょう。

デッキの一般的な広さは横幅2.5m×奥行き2m程度です。横幅2.5m×奥行き2m程度の広さがあれば、子供が走り回れるスペースを確保できます。

具体的な使用目的と必要な広さや奥行きの目安を見ていきましょう。

  • 庭への通路として利用:0.9m程度
  • 洗濯物を干すために利用:横幅約3.5m×奥行き約1.5m以上
  • バーベキューをするために利用:6〜8畳程度

バーベキューなどを楽しみたい場合、1家族分の必要なスペースは6畳程度(横幅約2.5m×奥行き約3.5m)です。友人家族を招くことを考慮した場合、8畳程度(横幅約4m×奥行き3.5m)のスペースを確保しましょう。

目隠しは必要かどうか

デッキを設置すると地面よりも視座が高くなるため、通行人や隣人の視線が気になってしまうケースも想定されます。周囲の視線が気になる場合、目隠しのフェンスなどの設置も検討する必要があります。

また、子供の転倒防止を意識し、手すりの役割として目隠しを設置するのもよいでしょう。

目隠しが高すぎてしまうと閉鎖的な空間になってしまうため、子供の身長に合ったサイズを設計することが大切です。

デッキを設置して後悔したよくある事例

ここでは、ウッドデッキ・タイルデッキを設置して後悔してしまった3つの事例と対策について見ていきます。

  • 周囲の視線が気になって使わなくなった
  • メンテナンスが面倒になった
  • デッキの下の手入れが困難になった

周囲の視線が気になって使わなくなった

周囲の視線が気になってしまい、あまり使わなくなってしまうというケースも少なくありません。バーベキューやプールなどを楽しもうとしても、通行人から丸見えになると、居心地が悪くなってしまいます。そういった場合、目隠しフェンスの設置を検討しましょう。

メンテナンスが面倒になった

自然な風合いに魅力を感じ、天然木のデッキを設置したものの、メンテナンスが面倒になってしまうケースもあります。天然木はシロアリや腐食などが発生しやすいため、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスが苦手または手間に感じる場合、素材をタイルデッキにする、メンテナンスは業者に依頼する、などの対策を検討しましょう。

デッキの下の手入れが困難になった

デッキの下から雑草が生えてきたり、野良猫が住みついたりする事例も多くあります。特に雑草を放置すると、虫の繁殖を促すため、デッキ設置時に防草シートを敷きましょう。また、コンクリートで地面を固めるのも1つの手です。

デッキを後付けする場合の設置・工事費用の目安

ウッドデッキ周辺でBBQをしている画像

ウッドデッキ・タイルデッキを後付けする場合の設置・工事費用の目安を、素材別に見ていきましょう。

ウッドデッキの場合は、素材によって金額が異なるため、分けて解説します。

工事費用は設置する施工業者によって異なるため、複数の業者から見積りをもらい、比較検討をする必要があります。また、材質や住宅環境によって本体費用や工事費用が変動するため、具体的な費用に関しては施工業者にご相談ください。

ウッドデッキ

ウッドデッキの場合、人工木・天然木(ソフトウッド)・天然木(ハードウッド)によって金額が異なります。

ここでは、3つの素材の特徴と目安費用を見ていきましょう。

人工木の場合

天然木と比較して、耐久性に優れており、腐りにくい点が特徴です。経年劣化の進行が天然木よりも遅い傾向にあります。

1平方メートルあたりの材料費・施工費の目安単価は次の通りです。

材料費 2.5万〜3.5万円
施工費 2万〜3.5万円
合計(設置費用の例) 4.5万〜7.0万円

人工木は大手企業や専門商社、個人商店などさまざまな販売店が取り扱っているため、材料費に大きな幅があります。

天然木(ソフトウッド)の場合

天然木(ソフトウッド)は軽くて柔らかいため、加工しやすい素材です。天然木のハードウッドと比較すると低価格です。

ソフトウッドの場合、設置費用の目安は次のようになります。

材料費 1.5万〜3万円
施工費 2.5万〜3万円
合計(設置費用の例) 4万〜6万円

ソフトウッドの中でも、レッドシダー・ベルダウッド・エコアコールウッドなど木の種類によって材料費に差があります。

天然木(ハードウッド)の場合

天然木(ハードウッド)は強度や耐久性に優れた素材です。そのため、重量が重く切断などの加工に時間がかかるため、施工の費用負担が大きくなります。

ハードウッドの材料費や施工費、設置費用の目安は次の通りです。

材料費 1.5万〜3万円
施工費 3.5万円程度
合計(設置費用の例) 5万〜6.5万円

ハードウッドはイタウバやイペ、ウリン、サイプラスなどさまざまな木の種類があります。

タイルデッキ

タイルデッキの施工費用の単価は1平方メートルあたり、1.5万〜2万円程度です。

グレーチングの取付や高さ変更などのオプションを追加する毎に、料金が発生します。目安費用は次の通りです。

オプション 目安費用
グレーチング取付 5千〜6千円
高さ変更 7千〜8千円

タイルデッキはウッドデッキよりも温度の影響を受けやすく、夏場には床面が高温になってしまいます。そのため、日除けの屋根を設置するケースも少なくありません。

タイルデッキに屋根を後付けする際の目安費用は、商品によって異なるものの、20万〜30万円程度かかるでしょう。

ウッドデッキ・タイルデッキの後付け前に、使用シーンを明確にしよう

ウッドデッキでカフェをしている画像

本記事では、ウッドデッキ・タイルデッキを後付けする際に意識したいポイントについて解説しました。デッキの使用目的を明確にし、素材や広さなどを設計することが大切です。

しかし、目的を明確にしてデッキを設置したものの、周囲の目線が気になり、使わなくなってしまった事例が多くあります。また、メンテナンスが面倒になり、放置してしまうケースも少なくありません。

対策として、目隠しフェンスの設置やメンテナンスが楽な素材の選択などが挙げられます。

また、デッキの設置費用は素材やオプションなどによって異なるため、慎重に検討しましょう。デッキの後付けで悩んでいる方は、一度プロに相談してみるのも1つの手です。

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