門まわり、アプローチのプランニングを検討する際に必要な知識をご紹介します。
住まいの第一印象を決めるのが、門まわり。そして門から玄関へと導くアプローチは、まさにわが家の顔です。敷地条件や機能面から、門扉やアプローチを検討すると同時に、住む人の感性を表現するイメージやデザインへのこだわりも大切にしてください。
溶かしたアルミを押し出して形成する直線を基調としたデザイン。軽くて操作性の良い門扉です。
溶かしたアルミをデザインの形に流し込んで形成。重厚感があり、意匠と色彩にもこだわりが息づく門扉です。
色とりどりの花鉢や植栽が似合う、明るく楽しげな門まわり。訪れる人を気軽に迎えることができます。
門に扉を設けますが、出来るだけ開放的なイメージになるよう工夫して、明るい雰囲気をつくります。
視線を遮る門塀まわり。一方で閉鎖感をやわらげ、センスの良さを感じさせる演出も大切です。
門扉の高さは、門柱の上に門扉の柱が出ない高さ、約15cm位低くすると、バランスの良い門まわりになります。
敷地と道路に高低差のある場合は、階段の2段目に門扉を設けると、バランスがよくなります。
内踊り場の奥行きは1.2m以上あることが必要です。門扉を直角に開いた状態で、人が通れるスペースがとれれば、さらに使いやすくなるでしょ
アプローチに階段が必要な場合は、踏面は30cm以上、蹴上げは20cm以下に抑えます。
前面の踊り場は、事故を防ぐためにも、道路から、少なくとも60cm以上の奥行きをもたせることが必要です。また、このくらいの距離があると門まわりにゆとりが生まれます。
門扉サイズの例
門扉の寸法は、間口×高さ(mm)で選びます。
例えば間口は、人がスムーズに出入りするには少なくとも60cmの幅が必要でしょう。この数値を基準にすれば両開きで間口1,200mmとなります。
高さは、門扉自体の圧迫感を抑えるか、外部の視線をさえぎることを優先させるかによって、選択の基準が変わってきます
左右の門扉幅が異なる例
内開き ・・・家側に扉を開くこと(対:外開き)
右勝手 ・・・外側右側の扉を通常開閉すること(対:左勝手)
特に外開きの場合は扉が道路側に出るので、車や通行人に当たることのないように、門扉の取り付け位置を家側にセットバックする必要があります。
カタログなど、開き門扉のサイズ呼称は扉本体のみの幅と高さ寸法を表しています。
カタログ掲載のサイズ「呼称07-12」の場合、扉本体1枚の寸法はW(幅)700mm×H(高さ)1,200mmとなります。
またカタログにはサイズ呼称(幅と高さ)の他、柱埋込寸法、扉下の空き寸法、柱の角寸法(柱の太さ)などの寸法図が掲載されています。
門扉 立面図(単位mm)の例
( )H:1000の場合
門扉 平面図(単位mm)の例
門扉のデザイン選びと同時に、門扉を設置する場所の採寸が重要です。柱内々(はしらうちうち)寸法、柱外々(はしらそとそと)寸法、柱の高さなど、しっかり採寸してから門扉を選びましょう。カタログなど掲載の規格サイズが該当しない場合は、特注対応で縮小が可能なものもございます。本体費用や工事費用は材質や住宅環境によって変動するため、具体的な費用に関しては施工業者にご相談ください。
例)門扉を設置したい場所の間口(柱外々寸法)が1,500mmの場合(両開き)
・柱の角寸法×2+(2W+81)<1500mm
・柱の角寸法:75mm×2=150mm
・2W(扉2枚の寸法):1,500mm-(150mm+81mm)=1,269mm
この場合、扉1枚当たりW634mmの特注対応(サイズ縮小)となります。
※設置環境によって設置できる寸法に制限がある場合がございますので、施工業者による現場調査にて最終確認をお願いします。
もっとも一般的な形態です。植栽や通路幅で変化をもたせましょう。
視界に変化をもたらし、駐車スペースからのアプローチなどに応用できます。
視界に変化を感じさせ、大らかなアプローチ空間を演出できます。
アプローチに方向性を与え、視界に変化をもたらします。
視界に変化を感じさせ、大らかなアプローチ空間を演出できます。
門の向きをふって、ゆるやかなカーブを描くアプローチは、オープンとはいえ庭のプライバシーを守ることができます。
※掲載されている門扉は現在販売を終了しています。
時が経つにつれ、角が欠けたり苔むしたりと、自然とともに風化していき、次第に庭の草木に溶け込んでいくのが大きな魅力です。
レンガは用途によって『敷きレンガ』と『積みレンガ』に大別され、品揃えが充実しています。特に床面に貼る場合は、レンガの置き方ひとつで方向性が出てくるので注意が必要です。
材料は土ですが、採掘する層や調合バランス、焼成温度、方法によって様々な表情を持っています。大きくは、焼成温度によって陶器質、せっ器質、磁器質に分けられます。
ガレージに使う場合は、荷重性を、歩行頻度が高いアプローチなら雨に濡れたときにも、滑りにくいかどうかなどの安全性に配慮が必要です。
自然界から贈られた素材なので、木材と同様、時の流れとともに風化し、庭と一緒に年をとる・・・。そんな趣を表現してくれます。
屋外には強度のある花崗岩(御影石)や安山岩・粘板岩が適しています。石英岩や石灰岩、砂岩なども色見が多く、洋風の庭によく合います。
コンクリートで出来た透水性のある舗装材。形状や耐久性により様々な種類があります。強度に非常に優れ、使い勝手が豊富です。
一般歩道から公園のパブリックスペース、遊歩道、住宅まわり、ガレージと幅広いシーンに対応できる石畳感覚のデザインを持っています。
砂利を敷き、樹脂やコンクリートで固めた床です。アプローチや車庫床に適しています。
表面に凸凹が残るので滑りにくく、樹脂系の洗い出しなら、タイヤの後も目立ちにくいので、以前から多用されてきました。
最近では洗い出しやレンガとのコーディネートする方法が多くなりました。使い勝手が良く、絶妙な存在感と楽しさが演出できます。
比較的安価で、目地に地被植物を入れたりと植栽とのバランスも最適です。
地面をコンクリートで固めてしまう、一番安価な仕上げ方法です。タイヤ跡が気になるという方は避けたほうがよいでしょう。
コテやハケの使い方で、さまざまな表面仕上げが可能です。塗料を混ぜたカラーコンクリートなら、明るいガレージやアプローチが演出できます。
同じ素材を使ってもデザインで印象は大きく違ってきます。
デザイン的には大きく分けて2タイプの張り方があります。1つは大きさと形を整えた床材を規則正しく貼る方法。もうひとつはさまざまな色かたちの床材をとりどりに貼る方法です。
それぞれに味わいと個性がありますので、よく検討してお選びください。
玄関までのアプローチでは、暗い夜間や両手が荷物でふさがっているときなどに足元を確認しにくく、わずかな段差でもつまづく心配があります。
凸凹のない仕上げで、歩きやすさと安全性に十分配慮してください。
床材を選ぶときは、雨などで濡れたときに滑りにくいものを目安にするとよいでしょう。