間取りで後悔しないためには、やり直せない箇所に注意する
間取りで後悔したくない・・!
マイホームを検討している方なら、こうお考えの人は多いのではないでしょうか。
こんにちは。住宅収納スペシャリストのぱぱらくです。
私も間取りで後悔したくない思いが人一倍強く、マイホームを建てる際には奥さんと一緒に日々ウェブサイト検索やSNSをチェックしていました。「これは!」と思うものを保存し、家づくりノートにメモしていく作業…。ところが、ある時ふと気づいたのです。
「気をつけるべき後悔ポイント、多すぎないか…?」
「不安が増えるばかりで、家づくりが全然前に進まない」
「絶対に避けないといけない後悔だけ教えてほしい!」
というわけで、今回のコラムでは私がマイホームを建てた実体験と5,000人以上のお悩み相談に乗ってきた実績から「取り返しのつかない間取りの後悔」だけに絞って5つご紹介します。
これだけ気をつければ、もう家づくりで80点は取れるといっても過言ではありません!
なんて言われても、なかなか信用できませんよね。
この記事は最低限おさえたとしても、他にも迷うことがいくらでも出てくるはずです。
迷ったときには「万が一住んでから後悔した場合、やり直せないこと」に絞って考えましょう。理想のマイホームづくりには悩み事はつきもの。「やり直せないこと」だけにしっかり考える時間を使うことが大事です。
間取りの後悔①|必要な場所に収納がない
「収納が少ない」「もっと増やせば良かった」と後悔する方は多いです。
しかし、収納が多ければ後悔しないかというと、全くそんなことはありません。
「こんなにたくさんの収納はいらなかった。収納を減らして他の部屋を大きくできたのに」という後悔だってあります。
大事なポイントは、「必要な場所に必要な収納があるか」です。いくつか例をあげますね。
-
届いた書類はダイニングで目を通すので、仮置き場所、文房具、ゴミ箱、書類収納はすべてダイニング付近にあると使いやすい
-
子供はリビングで勉強や学校の用意をするので、学校用品の収納がリビングまわりにあると使いやすい
- 脱衣所にはバスタオルやパジャマ・下着をいれるのはもちろんだが、掃除用品のストックや薬セット、ヘアアイロンなど身支度品の収納もほしい
一例ですがこんな感じです。
第一歩としては、今住んでいる家の「持ち物リスト」を作ること。
これがあれば、どこにどれだけの収納があれば良いのかがわかります。設計の方はこちらの持ち物を把握できないので、「必要な場所に必要な収納があるか」はあなたにかかっているのです!
ぱぱらく家の「持ち物リスト」。収納しておきたい日用品や、クリスマスツリーなどの季節用品を書き出し。
ちなみに我が家の場合だと、最初のプランではリビングを広くとった代わりに玄関収納がかなり少なかったんですね。
ただ持ち物リストを書いていたおかげで、「キャリーケースもスノーボードもアウトドア用品もあるので、これだけ必要です」とはっきり伝えることができました。
間取りの後悔②|家事動線が悪い
家事動線は個人的に一番気をつけてほしいポイントです。
家事は毎日のことですので、できるだけ楽な動線にしましょう。
洗濯動線
洗濯は特に作業が多いため、動線をきちんと考えないと日々の小さなストレスが溜まっていき後悔しやすいです。洗濯に必要な作業は下記です。
1)服を脱いで洗濯かごに入れる
2)衣類を洗濯機に入れる
3)取り出す
4)干す
5)取り込む
6)たたむ
7)収納する
かなり多いですね。
この動作がなるべく1箇所で完結できるほど、洗濯動線が良いということ。
例えば僕の実家だと、洗濯機は1階ですが、物干しのベランダは2階にあります。
そうなると、物干し・取り込みで階段の上り下りが多く発生しますよね。
洗濯を手伝う度に「2階に上がるのが面倒くさいなぁ」と思っていました(笑)
一例ですが我が家のマイホームの洗濯動線です。
脱衣所、物干しテラス、ウォークインクローゼットが1箇所にまとまっており、洗濯から収納までが半径2m以内に収まっています。これは本当にやって良かったなと思います!
ゴミ捨て動線
同じようにゴミ捨てに必要な作業も考えてみましょう。
①ゴミをまとめる
②ゴミを一時置き場に持っていく
③ゴミ袋を取る
④袋をゴミ箱に取り付ける
この動線を考えると、ゴミ箱に近い場所にゴミ袋の収納があると使い勝手が良いですね。
あと個人的に、ゴミ箱はキッチンの1箇所だけにすることもポイントだと思います。
理由は、各部屋にゴミ箱があると回収や袋の交換がとても大変だからです。
さらにゴミ捨ての家事動線を考えると「勝手口がいる・いらない問題」も解決します。キッチンからゴミ捨て場への動線を考えた時に、ショートカットできるなら勝手口をつけた方が良いでしょう。
間取りの後悔③|駐車場が狭い
これも取り返しがつかない後悔になりがちなので、注意しましょう。
特に多いのが「車は入るけどドアが開けづらい」「最初は良かったが、子供の自転車が増えて狭くなった」などです。
4人家族の場合、将来的に自転車4台+バイクなどが必要になるかもしれません。
土地の大きさにもよりますが、駐車場は余裕を持っておくと良いでしょう。
ちなみにカーポートをつくると柱が必要になるためさらにスペースが狭くなる恐れもあります。家づくりの際は駐車場・カーポートも一緒に考えるようにしましょう。
ちなみに我が家の駐車場はなんとか2台停められる面積ですが、息子2人も大きくなってきて自転車が増え、スペースに余裕があるとは言えなくなってきました。2台目の車購入も考えていたのですが、1台のまま暮らすことになりそうです(笑)
間取りの後悔④|コンセントの数が少ない
コンセントの後悔も非常に多いですが、マイホームに3年住んで思ったのは「コンセントに完璧はない」ということです。
つい先日も、いつのまにか奥さんがサーキュレーターを購入していました(笑)
部屋干しが増えてきたのでしょうがないのですが、家を建てる前には想定していなかったことです。
あと去年の話ですが、特大のクリスマスツリーもいつの間にか増えていました。これ以上言うと奥さんに怒られそうですが、事前に持ち物リストを作って計画していたとしても、結局住んだ後のことはわからないんです。
なので、コンセントは迷ったら多めにつけましょう。これに尽きます。家を建てる前ならコンセント追加は1箇所数千円ですが、家を建てた後だと壁を一部壊さないといけないので1箇所数万円以上。多くても別に困るものではないので、多くつけておきましょう。
特にキッチン周りや作業スペースは家電などが多くなるもの。
我が家では2口のコンセントを3箇所、合計6口つけています。複数箇所に設置するとコンセント同士の干渉がないのでおすすめです。
間取りの後悔⑤|玄関が狭い
「○○が狭くて後悔」の中で、実は一番多いのが玄関なんです。
玄関というか、土間収納ですね。
なぜかというと、「屋外でも屋内でもない場所」に置きたいものがとても多いから。
例えば、ベビーカーやアウトドア用品。屋根のないところには置きたくないし、かといって室内にも置けないですよね。玄関を開けたところに土間収納(シューズクロークと言ったりもしますね)があると、こういったものをストレスなく収納できます。
下記に「土間収納に置くべきもの」を書いておくので、参考にしてもらえればと思います!
カッパ/長靴/子供のヘルメット/自転車の充電器/日焼け止めや虫除け/ベビーカー/アウトドア用品/掃除道具/ゴルフ用品/キャリーケース/粗ゴミの一時置き/スコップなど外構グッズ/スノーボード/BBQ用品/防災用品/アウターコート
我が家の土間収納はあまり広くないので、アウターコートなど諦めたものが結構あります。ごみ袋やベビーカーもなんとか入れられますが、いつも収納がいっぱいになっており、整理収納でよく言われている「収納スペースの8割までに抑える」ことはなかなかできていません。
間取りの後悔は事前に回避して、理想のマイホームを
今回は、私がマイホームを実際に建てた経験と5,000人以上の悩み相談に乗ってきた実績から、「とりかえしのつかない間取りの後悔」を5つご紹介しました。
繰り返しになりますが、大事なのは「後で直せないものに集中してしっかり考える」こと。
例えば「クロスでかなり悩んでいる」という相談をよく受けますが、クロスは後で張り替えることが可能です。「それよりも取り返しのつかない家事動線や収納、コンセントは大丈夫かな…?」と心配になることもしばしば。
この記事を参考に家づくりノートをしっかり作りつつ、家づくりを楽しんでいただければ嬉しいです!
【理想の間取りガイド】の記事一覧を見る