ガラスドアの映り込みを消す照明は?抜け感を演出するライティングの作り方

ガラスドアの映り込みを消す照明は?抜け感を演出するライティングの作り方
コイズミ照明株式会社
コイズミ照明株式会社
照明器具メーカー

照明器具の企画・開発から照明プランの提案まで、住まいや商業施設のあかりをトータルにプロデュースする照明器具メーカー。ライフスタイルの変化や人と空間のバランスを的確にとらえ、特性を活かした快適で楽しい住まいづくりをサポート。
HP:https://www.koizumi-lt.co.jp/

こんにちは。コイズミ照明株式会社 あかりエバンジェリストの小篭です。
家づくりでこだわりたい照明、どのタイミングで計画していますか?

新築やリノベーションをする際、照明の打ち合わせは工事がずいぶん進んでから行われることが多く、カタログで気に入った器具デザインを選んで終わりというケースもよくあるようです。

ただ、できるだけ早い段階から計画することで、空間の魅力をもっと引き出すことができます。器具デザインだけでなく、光そのものにもこだわって計画しましょう。

今回は、LIXILのガラスドア「ラフィス」の展示会でご提案した「ガラスドア越しの景色を引き立てる照明計画」について、使用した最新の照明機器と合わせてご紹介します。

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美しい「抜け感」にはガラスドアに映り込まない明るさ調整がカギ

ガラスドアに映り込まない“明るさ調整”

例えば夜景を楽しむレストラン。ここでの照明設計は、美しい景色の邪魔になる窓ガラスへの映り込みをなくすことが基本です。

客席が明るすぎると窓ガラスが鏡のようになり夜景が見えづらくなるので、テーブル面など必要な場所に絞って照らし、天井は存在感を抑えた「グレアレスダウンライト」を選ぶなど、明るさバランスの調整がされます。

夜景が見えるレストランのライティング
テーブルを重点的に照らすよう明るさ調整されたレストランのライティング

ガラスドアを使って住宅の屋内空間を仕切る場合も、映り込みは最小限にして、ガラス越しに見える空間への「抜け感」演出を取り入れたいものです。

ガラスドアへの映り込みをなくすためには、人がいる空間より隣接する空間を明るくすることで、その先の空間へのつながりを強調することができます。

ガラスに映り込みが発生する
人がいる空間の方が明るい場合、ガラスに映り込みが発生する    映り込みがなく「抜け感」が生まれる
ガラス越しの空間の方が明るい場合、映り込みがなく「抜け感」が生まれる

実際にLIXILのガラスドア「ラフィス」の展示空間で、玄関とリビングの間仕切りをガラスドアとし、明るさを調整した写真を見てみましょう。


(写真左)映り込みあり△:玄関100%点灯に対しリビングは消灯
(写真右):映り込みなし〇:玄関20%点灯に対しリビング100%点灯

手前が玄関、奥がリビングですが、左の写真では映り込みが発生していて、右の写真ではリビングへの「抜け感」が感じられることがわかります。

2つの空間の明るさ調節がスマートにできる最新機器



照明のスイッチは1室ごとに出入口に設置されており、その部屋に入るときにON、出ていくときにOFFにするのが一般的です。

しかし最近はLDKスタイルが一般的になり、開放的な大空間スタイルが注目されています。出入口が複数あることも多くスイッチ計画の悩みが増えています。さらに、「ガラスドアでつながる空間」を実現するには明るさ調整機能も求められます。

そんな時は2つの空間の明るさ調節ができるツール「TRee(ツリー)」が便利です。
LIXIL「ラフィス」展示空間で設置した照明計画を見てみましょう。

ラフィスの展示空間
展示空間を上から見た図
展示空間を上から見た図。スポットライト(SP)、ダウンライト(DL)、間接ライン照明(L)、ペンダントライト(P)、コントローラ(SW)

リビングで活動するときにはリビングだけを明るくし、ゆったりくつろぎたい時には隣のマルチスペースのアートをガラス越しに眺めて過ごす。そんな照明計画ですが、場所によって照明の切り替えをしたい場合、従来のスイッチ計画では隣の部屋に移動して操作しなくてはなりませんでした。

展示空間では、リビングとマルチスペースの2つの空間・計4種類の照明を1つのコントローラで操作できる、コイズミ照明の照明制御システムTRee(ツリー)を導入。

複数のスイッチを操作することなく、1箇所でスマートに「抜け感」の演出を楽しむことができるようになりました。


リビングで活動をするためリビングのみを照らすシーン


リビングからガラス越しのアートを眺めてくつろぐシーン

また手元のスマートフォンが照明のリモコンになるアプリ「handyTRee(ハンディツリー)」も採用。専用のライトコントローラを使ってBluetooth® 通信によるスマートフォンアプリの操作ができるようになりました。

リビング、マルチスペースどちらにいても、照明の明るさや色温度の個別操作はもちろん、各シーンに合わせてあらかじめ登録しておいた照明の点灯状態を簡単に呼び出すことができます。

つながる空間をスマートなあかりで彩る「TRee



ガラス越しの景色を大きく左右するあかり。だからこそ、ガラスドアの採用を考える方には早い段階から照明計画にもこだわってほしいと思います。

照明設備には電気工事が伴うため「TRee」を導入いただく場合は特に、計画が進んでからでは思い通りに実現できないこともあります。

新築・リノベーションで設計や工事を担当される方へ、ぜひ、早めに照明計画についてご相談いただくことをおすすめします。

ガラスドアと照明計画はセットで考えよう


ガラス越しの美しい景色をつくる照明計画についてお届けしました。上質感あふれるお家づくりの参考にしていただければ幸いです。


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