日本家屋の窓は、欧米諸国と比べて種類が多彩なことが特長です。それは、日本が北から南まで2,000kmもの長い形をしていることや、四季の変化が明瞭であること、そして、古くから農耕が発達し、「自然と共生」してきたことが大きく影響しています。その昔、日本では柱と柱の間の戸を「間戸(まど)」と呼んでいました。そして、夏は高温多湿、冬は寒さの厳しい気候の中で、風や光を上手に採り入れ、外側の自然と、内側の暮らしが心地よくつながるために、大きな開口の窓や、掃出し窓、引戸などの多彩な窓が住まいに用いられてきたのです。