【中古マンション】リフォームできないこともある?失敗例とそれぞれのポイント
中古マンションを買って、自分好みにリフォームすることが流行しています。しかし、中古マンションには思わぬ落とし穴があり、リフォームができなかったケースも。中古マンションのリフォームにまつわる失敗を例とともにご紹介します。
目次
中古マンションのリフォームには注意が必要
中古マンションという特性上、リフォームができないケースがあります。リフォームができない主な理由は次の2つです。
- 建物の構造上の制約
- 管理規約による制約
この2つの制約により、「物理的にリフォームができない」、「決まりでリフォームができない」状況に陥ってしまった人たちがいます。
中古マンションのリフォームができなかった失敗例
失敗例1:部屋の間取りを変更できない!?
マンションは「ラーメン構造」または「壁式構造」という工法で建てられています。
「壁式構造」の場合、壁で建物を支えており、撤去ができない耐力壁が多く存在します。そのため、壁を撤去して間取りを変更すること自体が困難で、間取りの変更を諦めざるを得なくなってしまいました。
また、キッチンやバスルームなど水回りの移動も、パイプスペースの位置によっては移動できないこともあります。結果として、移動を諦めざるを得ないことになってしまいました。
失敗例2:畳をフローリングに変更できない!?
畳をフローリング材に変更するリフォームはとてもポピュラーです。しかし、下の階の住人との騒音トラブルを避けるため、カーペットや畳など吸音性の高い床材の使用しか認めない旨が、マンションの管理規約に記載されていることがあります。結果として、フローリングへの変更を諦めるしかなくなってまいました。
失敗例3:窓や玄関ドアはリフォーム不可
マンションの窓や玄関ドアは「共用部分」に該当します。そのため、管理会社の許可なく、居住者が勝手に手を加えたり、新しくできたりしないようになっています。
失敗例4:予想外の工事で、リフォームを縮小
リフォームをしようと、壁や床を剥がしたら腐食等がひどいことが発覚。腐食箇所の補修に多額の費用がかかり、リフォームの予算を圧迫。その結果、リフォームを縮小せざるを得ない状況に追い込まれてしまいました。
失敗例5:住宅ローンでのリフォームができず、リフォームを断念
大規模なリフォームの場合、住宅ローンが使えないことがあります。その場合、リフォームローンを利用することになります。しかし、リフォームローンは金利が高く、返済期間が短いため、支払いが滞ってしまう可能性を含んでいます。
中古マンションのリフォームに失敗する理由とは
中古マンションのリフォームに失敗する原因はさまざまですが、その根本的な原因は主に4つにまとめることができます。
- リフォームを前提に中古マンションを探していなかった
- マンションの構造を事前確認していなかった
- 物件の住宅診断をしていなかった
- マンションの管理規約をちゃんと読んでいなかった
4つの原因にそれぞれ共通しているのが、「購入前に事前のチェックを怠っていた」ことです。中古マンションの購入やリフォームは安くない買い物です。多少の手間暇がかかったとしても、事前チェックを入念におこなうことで、中古マンションのリフォーム失敗を回避できます。
中古マンションのリフォームを成功させるためには
管理会社に管理規約を確認する
まず、マンションの管理規約は事前にしっかりと読み込んで確認することが大切です。また、リフォームが「共用部分」に及ぶ計画の場合、リフォームをしていいかどうかを物件購入前に管理会社に確認しておきましょう。
主に注意して見ておくべき管理規約
リフォーム前提で中古マンションを購入する際、事前に注意して見ておくべき管理規約は次の通りです。
床仕上げ材について
床材をフリーリングに変更する場合、フローリング材の防音レベルを定めていることがほとんどです。リフォームする際には、管理規約で定める防音レベルを満たすフローリング材を使用する必要があります。
また、管理規約によっては、床材は吸音性の高い畳やカーペットしか使用を認めていないことがあるので注意が必要です。
電気・ガスの用量について
電気・ガスの使用には上限が定めてあります。そのため、電気やガスの使用限度を超えて、設備機器を増やすことはできません。
搬入経路について
リフォーム工事にあたって、使う機材や機器、廃材の搬出入についてのルールが定められています。特にエレベーターが使えるかどうかは重要です。上層階なのにエレベーターが使えない場合、リフォーム費用が跳ね上がることがあります。
工事時間について
近隣住民への騒音対策として、リフォーム工事が可能な曜日、日時が決められています。決められた日時以外で工事をすると、工事の中止を求められてしまうこともあるので、注意が必要です。
物件購入前にホームインスペクション(住宅診断)
中古マンションはたとえ見た目がきれいでも、内部は確実に経年劣化しています。床材を剥がすと腐食していた、なんてこともよくあります。しかし、物件購入前に床材を剥がすわけにはいきません。
そこで、住宅診断士に物件の劣化具合、欠陥の有無、改修が必要な箇所と費用について診断してもらいましょう。診断をしてもらうことにより、素人目にはわからない劣化や欠陥を見つけてくれるので、リフォーム中の思わぬ改修工事を避けられます。
リフォームの見積もりは細部まで確認する
リフォームの種類によっては別途工事が必要なケースも多くあります。その場合、別途工事費の追加料金が発生します。工事が始まった段階で、別途工事について知ることがないように、見積もりの段階で別途工事が必要なものがないか等、細部までリフォーム業者に確認をしましょう。
リフォームの予算に余裕を持つ
中古マンションをリフォームする際は、予算に余裕をもっておくことも大切です。
中古マンションは事前に住宅診断をしていたとしても、実際の建物の傷み具合は工事に取りかかってみないとわかりません。思わぬ補修工事が発生しないとも限らないので、予算には予備の補修費も含めておきましょう。
早めのうちに資金計画を立てる
ローンを利用して中古マンションのリフォームを考えている人も多いのでは。しかし、物件購入とリフォーム費用を一括で申し込める住宅ローンは少ないのが現実です。リフォームローンは金利が高いので、早いうちから一括で申し込める住宅ローンを探し始めましょう。
中古マンションのリフォームは計画的に!
中古マンションは建物の構造や管理規約によって、リフォームが制限されることがあります。事前のチェックをしっかりとしなかったために、せっかく購入した中古マンションがリフォームできなかった、なんてことにならないように注意しましょう。リフォームの計画と事前の準備をしっかりとおこない、理想の住宅を手に入れましょう。
リクシルPATTOリフォームではトイレや洗面台、内窓の設置など、部分的なリフォームを承っております。中古マンションの部分的なリフォームに関するご相談を電話やwebでも承っております。ご要望に合わせてお近くのサービスショップをご紹介することも可能です。
失敗しない中古マンションのリフォームを実現するために、もし少しでも不安に感じることがあれば、ぜひご相談下さい。専任のオペレーターがご案内させていただきます。
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