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取扱説明書 サッシ・雨戸・窓シャッター・窓まわり商品・玄関ドア・引戸 【上げ下げ窓・網戸】

●商品をご使用いただく上で、人身事故や財産の損害を未然に防止するために、守っていただきたいこととして下記のような警告表示をしています。内容をよくご理解の上、商品をご使用ください。

●窓、ドア、引戸、網戸の開閉は、人がぶつかったり、指を挟んだり、思わぬケガや事故につながるおそれがありますので、周囲に人がいないことを確認し、引手やハンドルを持ち、ゆっくりと行ってください。

●窓、ドア、引戸、網戸の開閉時、指を挟んだり、思わぬケガや事故につながるおそれがありますので、操作部品や可動部品のすき間、窓(網戸)と枠のすき間やドア(引戸)と枠のすき間に手や足を置かないでください。

●窓、ドア、引戸、網戸の取りはずしや調整を行う前に、必ずこの取扱い説明書を読んで正しい操作を行ってください。

●窓、ドア、引戸、網戸の取りはずしや取付け・調整などを行う際は、周囲に人がいないことを確認し、安全に十分注意して行ってください。

●窓、ドア、引戸をしっかり閉め、確実に鍵をかけてください。施錠後は、錠がかかっていることを確認してください。

●窓、ドア、引戸、網戸に寄りかかるなど荷重をかけないでください。

●長期間商品をご使用になりますとねじのゆるみが発生することがあります。商品のねじがはずれたり、ゆるんでいないか時々点検してください。

●お手入れなどで窓から身を乗り出さないでください。

●お手入れなどのために障子や網戸をはずした後、再び窓枠に取付けたときは、表示ラベルに従ってはずれ止め部品を必ずかけてください。

●外出時や就寝時、また強風時には必ず窓、ドア、引戸を閉め、主錠だけでなくクレセントロックや補助錠も必ず施錠してください。

●サッシやドアの錠を分解しないでください。故障して施解錠できなくなるおそれがあります。

●窓やドアの近くに、小さなお子さまが飲み込んでしまうような部品が落ちていないかご確認ください。

●開閉時や操作時に異常(がたつき、異音、重い、固いなど)を感じた場合は、ご使用を中止し、お取り扱いの建築会社、施工店、工務店、販売店または当社お問い合わせをご確認ください。

●製品の設置や修理は必ず専門業者に依頼してください。人身事故や物損事故につながるおそれがあります。

警告用語の種類と意味

警告

取扱いを誤った場合、使用者などが死亡または重傷を負う危険が想定されます。

注意

取扱いを誤った場合、使用者などが中程度の傷害・軽傷を負う危険または物的損害の発生が想定されます。商品毎の冒頭にまとめて記載していますので必ずお読みください。

お願い

特に注意を促す情報で、使用者などが思わぬケガをするおそれや、機器の損傷・故障などにつながる場合があります。

■操作ひもまたはボールチェーンについての注意事項

警告

操作ひもまたはボールチェーンが小さなお子さまの首や体に巻きつくなど思わぬ事故のおそれがありますので、下記事項をお守りください。

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●小さなお子さまを操作ひもまたはボールチェーンやその周囲で遊ばせないようにご注意ください。

●ご使用後は必ず付属のコードクリップを使用しお子さまの手が届かない位置で束ねて留めてください。

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■ダブルループチェーン式オペレータータイプの場合

コードクリップは付属しません。思わぬ事故を防ぐため、一定の荷重がかかるとジョイント部より下のチェーンが外れます。

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●開いている窓から身を乗り出さないでください。特にお子さまにはご注意ください。思わぬケガや事故につながるおそれがあります。

●窓の近くや操作ひもまたはボールチェーンの下には踏み台になるような物を置かないでください。窓から落下したり、操作ひもやボールチェーンが首や体に巻きつくなど思わぬケガや事故につながるおそれがあります。

■結露についての注意

結露が発生した場合は、床や壁の汚損防止、木部や壁の腐食防止の為に、こまめに拭き取ってください。窓ガラスやサッシ部分の結露は、室内外の温度差が大きく室内の湿度が高い場合に、自然現象として季節を問わず発生します。したがって断熱サッシを使用しても室内外の条件によっては結露が発生する場合が有ります。また、新しく建てた家は、木材などがまだ多く水分を含んでおり、室内にも多くの水蒸気を放出します。その為、室内の湿度が高くなりやすく、窓などに結露が発生しやすくなります。

■結露を抑えるには

結露を抑える為には、低温部分を作らず、室内の湿度をできるだけ低くすることが大切です。どちらか一方だけに気をつけても結露は防ぐ事はできません。
1.低温部分を作らない為に
断熱材や、断熱型サッシを使用して壁や窓の表面温度をできるだけ室温に近づける事が大事です。シャッターや雨戸がある場合にはこまめに閉めるように心がけましょう。また、室温は適温に保つように心がけましょう。(冬20℃~23℃、夏25℃~28℃)
2.湿気を抑えるには
人が快適と感じる湿度は40~60%と言われています。この快適な湿度を保つ為にも水蒸気の発生を抑えましょう。具体的には以下の事に気を付けてください。
・室内で洗濯物を干さない
・浴室の入り口の戸を開け放しにしない。
・加湿器の使用は控えめに
・水蒸気の発生しない暖房器(エアコン、電気ストーブ)や密閉型の暖房機(FFストーブ)を使用する。また、換気扇、窓を開けるなどして十分換気を行いましょう。湿った空気を外に出す事で室内の湿度はぐっと下がります。

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二重サッシで窓を閉める場合は必ず外窓、内窓両方を閉めてご使用ください。外窓を開放し、内窓のみを閉じている場合に雨が降って枠に雨がかかりますと漏水がおきる危険性があります。

窓を閉めきった時、窓のすき間を防ぐためにパッキンなどの気密部品を取付けていますが、強風時には室外と室内に気圧の差が生じ、気密部品の接触部分から空気が出入りし、すき間風が発生することがあります。また、換気扇を使用した場合は強制的に空気を室外に排出することになるので、気密材と枠または障子の接触部分から空気が入ることがあります。これらの現象は窓の構造上完全になくすことはできません。

窓やドアを閉めきった状態で換気扇を使用した場合、強制的に空気が室外に排出されるとともに、同じ量の空気がサッシのすき間などから室内に入りこもうとします。その時、気密部品と枠または障子の接触部分を通りぬける空気が、笛を吹く状態と同じ現象を起こすことになります。また、強風時においても、サッシの気密部品と枠または障子との接触部品から空気が通り抜けるので、換気扇を使用したときと同様に笛鳴り現象を起こすことがあります。これは自然現象のひとつであり完全になくすことはできません。これを笛鳴り現象(風なり音)といいます。

ステンレスは表面に独自の保護皮膜が形成され、この皮膜は空気中の酸素が触れている間は、優れた耐食性を示す性質を持っていますが、表面が汚れてくると酸素との接触が妨げられるので錆が発生することがあります。例えば「塩素系の洗剤がステンレス部品に付着した場合」「沿岸沿いなどの環境において塩分が付着した場合」などに錆が発生します。また、鉄くぎの錆がステンレス表面に付着した場合に発生する「もらい錆」といわれるものがあります。錆は台所用クレンザー、市販のステンレス用清掃薬剤などでこすり落としてください。この場合表面にこすりキズがつくことは避けられません。「もらい錆」が落ちない場合は、錆が進行しステンレス自身に錆が生じたものと考えられます。一旦発生した錆は落とすことが難しいので、日頃から中性洗剤でこまめにお手入れをしてください。

アルミ製品の塗膜の剥がれなどの表面異常は、ガス給湯器などからの排気ガスが原因になっていることがあります。ガス給湯器などの排気ガスの成分には、微量ながら硫黄分が含まれている場合があり、この硫黄分が空気中や排気ガスの水分と化学反応を起こして、亜硫酸・硫酸のような強い腐食性の酸を作ることがあります。これらの酸が塗膜表面に付着し、長期間のうちに塗膜自体を劣化させ、塗膜の下に侵入し、アルミと化学反応を起こすことによって、塗膜剥がれなどの表面異常の原因となることがあります。ガス給湯器および車の排気ガスが直接アルミに当らないようにご注意ください。また直接ではなくても、周辺の通気が悪く排気ガスが滞留するような場所にアルミを使用した場合でも塗膜の剥がれなどの表面異常が発生する場合があります。排気口付近にアルミ製品を設置する場合は、排気ガスが直接当らないようにしていただくか、こまめにお手入れしていただくとともに周辺の通気を確認した上でご使用をお願いします。

構成されるガラス種類によって、下記のような現象が見られることがあります。十分にご理解いただき、ご使用ください。

●干渉縞

下図のO点から複層ガラスに入射した光が、分割され、A,B別々のコースを反射・屈折をしながら進んだ後に再び出会って、光の干渉が起こります。これが連続して起こることにより、ガラス表面に虹のような「干渉縞」が見えることがあります。

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●ゆがみ

複層ガラスは、2枚の板ガラスの間の中空層に気体を密封しております。その中空層内の気体が、気温・外気圧の変化により膨張・収縮します。この膨張・収縮により、板ガラスが膨らんだり凹んだりし、ガラス表面の反射映像がゆがんで見えることがあります。特に、Low‒Eガラスを用いている高断熱複層ガラスや遮熱高断熱複層ガラスは、反射率が高く映像が写りこみやすいため、ゆがみが目立つことがあります。また強化ガラスは、熱処理の影響により、一般の透明ガラスと比較してゆがみや透視ひずみが目立つことがあります。

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●ヤケ(風化)

板ガラスの表面に水分が長期にわたって付着すると、大気中物質と反応し板ガラスの表面状態が化学変化を起こすことがあります。これによりガラスの光沢がなくなり曇ったような状態になったり、薄膜が形成され光の干渉を起こし虹色に見えることもあります。これらの現象をガラスのヤケ(風化)と呼んでいます。浴室などの高温多湿の場所、大気汚染物質が多い場所(都市部や工業地帯)、海岸や湖の近くで潮風やモヤにさらされる建物など、湿潤の繰り返しが多い場所に比較的発生しやすくなります。一度、この現象が生じてしまうと除去することは非常に困難となります。ヤケを防止するにはこまめなお掃除をおすすめします。

●熱割れ

窓にはめ込まれたガラスが太陽光があたることにより、その熱で割れることがあります。これを「熱割れ」と呼んでいます。窓ガラスに直射光を受けると、照射された部分は吸熱のため高温となり膨張します。一方、周辺のサッシにのみ込まれた部分や、影の部分はあまり温度上昇せず、低温のままとなります。この低温部は高温部の熱膨張を拘束し、結果としてガラス周辺部に引張応力が発生します。この熱応力は被照射部と周辺部との温度差、すなわち板内温度差に比例し、ガラスのエッジ強度をこえる引張応力が発生すると熱割れとなります。この現象はガラスの特性として、不可抗力的に発生します。熱割れによりガラスが割れた場合には、下記を参考に対策を行ってください。割れ方の特徴として、ガラスのエッジ部から直角に始まり、それから蛇行しています。

●熱割れの防止

・室内側に熱だまりができ、ガラスが高温となるような部位への取り付けは避けてください。
・ガラス面への日射が均一でなく部分的に日陰ができるとガラス板内の温度分布が変わり、影のない場合に比べて発生熱応力が大きくなり、熱割れが発生しやすくなります。このような部分への取付けは避けてください。
・冷暖房の吹き出し空気や熱を直接ガラスに当てたり、強い照明を当てたりしないでください。
・ガラス面に紙やフィルムを貼ったり、ペンキを塗ったりしないでください。その部分の日射吸収率が極端に大きくなります。
・室内側ガラスの全面もしくは一部にカーテンやブラインドなどの遮蔽物を密着させないでください。また、座布団や、置物などをガラス面にたてかけないでください。
・網入り板ガラスは、金属網がガラスに封入されているため、切断時にガラスの切り口にキズが付きやすく、許容応力が一般の板ガラスの半分程度になっているため、熱割れがより起こりやすくなります。

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●その他

・遮熱高断熱複層ガラスや高断熱複層ガラスは特殊金属膜により、携帯電話など電波機器のご使用時に障害がでる場合があります。特に、建物の構造や外壁が電波を通しにくい場合はご注意ください。
・ガラスに貼り付けてあるラベルは、結露水、熱、紫外線などにより、はがれたり、色褪せしたりすることがあります。
・刻印部分に異物が付着したまま指先などでこすった場合、異物が思わぬケガの原因となりますのでご注意ください。
・中空層の内圧変化の影響により、封着剤が中空層に入り込むことがあります。
・防犯合わせ複層ガラスは、サッシ枠内に侵入した結露水や雨水などの水分により、ガラスの周辺部が白く濁ることがありますが機能上問題ありません。
・格子入り複層ガラスは、格子材がサッシの開閉時の衝撃などによりガラス面に接触し、音を発することがあります。
・ブラインド複層ガラスについて
・以下のような条件が重なった時には、一時的にブラインドの羽根がガラスに当たり回転しにくくなることがあります。これはガラスの内部の空気の収縮などでガラスが内部にへこみ、羽根に当たるためで、故障ではありませんので、ご了承ください。
◇冬季などの低温時
◇気圧が高い場合
・ブラインドは、品質的には一般のブラインドと同等の品質を有していますが、一般のブラインドと同様に下記の現象が生じますのでご了承願います。
◇全閉時にブラインドの羽根と羽根の重なり部分の影が完全に均一にうならない。
◇全閉時にもブラインドの羽根と羽根・フレームと羽根の間に若干のすき間が生じる。
・羽根は完全に閉じきりません。このため、視線の角度によっては遮視ができません。遮りたい方向や場所により羽根の角度を調整してください。
・羽根の開閉角度・操作ツマミの位置が引違いの左右障子などで若干の違いが出ることがあります。
・紐は、複層ガラス内で固定されておりませんので、たわみが生じることがあります。
・引違い窓の内外障子にて、ラダーの本数が異なる場合があります。

●水密性

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必要等級の目安

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一般的に戸建ての場合、JIS等級の目安としてW-2、W-3等級が必要となってきます。W-3等級は、1時間あたり240㎜の降雨時に風速20m/s程度の風が吹いてもサッシからの雨水浸入がないということになります。気象庁からの天気概況で風速が性能表示以下であったとしても、住宅の立地条件(近隣住宅の配列や高さ、道路の状況、立ち木や塀の位置など)により局所的に発表数値を超え、屋内への雨水浸入が考えられます。そのため、より高い等級のものを選定したり、雨戸や窓シャッターを併用すると効果的です。水密性の等級は、過去の気象データを見ると、一般的に“風が強いと雨が少なく”・“雨が多いと風が弱い”という傾向が見られるため、耐風圧性の風圧より低く設定されています。
雨水浸入の判断は窓枠を越えて屋内に雨水が入ることとされています。強風雨時にサッシ下枠に雨水がたまることがありますが、これは一般的なサッシの構造上、水密性能を保持するためであり、不具合ではありません。

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●気密性

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気密性が良いと

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風が吹くと室内外に気圧差が生じ、気密部品の接触部分からすき間風が生じます。このすき間風を規制する性能を気密性能といいます。A-3等級とは、風速4m/s程度の風(=木の葉や小枝が休みなく動く程度の強さ)が正面から窓に当たっているときに、窓表面1m2あたりに1時間8m3(=1辺が2mの立方体)以下の空気が出入りする性能です。サッシのすき間から出入りする空気の量が少ない方が性能が良いということになります。したがって、気密性が高いことにより、冷暖房における負荷を軽減するので、省エネルギーとも密接に関連し、また、遮音性能も向上します。ただし、気密性*とは逆に換気不十分による問題も生じることがありますので、定期的な換気や換気設備の設置等の配慮が必要です。

*日本工業規格(JIS)では、空気の出入りを遮断しなければならないという規定はありません。

●断熱性

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住宅においては、開口部がもっとも熱の出入りが大きいと言われています。快適な住まいを実現するためには、窓の断熱化が重要となってきます。断熱性は、JISではH-1等級からH-5等級で区分され、熱貫流抵抗(R)の単位(m2・K/W)で表示されます。断熱性能を表す数値としては、熱貫流抵抗や熱貫流率が使われます。熱貫流抵抗とは、熱貫流率の逆数(1/熱貫流率)で熱の移動のしにくさを表しています。熱貫流抵抗が大きいほど熱が移動しにくいので断熱性能は良いということになります。熱貫流率とは内外の温度差が1℃の時、窓面積1㎡あたり1時間にどれくらいの熱が移動するかを表す数値のことです。熱貫流率が小さいほど断熱性能が良いということになります。住宅サッシの断熱性はサッシおよびガラスの構造、材質、開閉形式等の組合せにより異なり、これらの建具の構成による断熱性能および対応する地域区分については、後頁“省エネルギー基準について”をご参照ください。窓を断熱化することで、熱を逃げにくく、室内へ入りにくくすれば、冬の暖房エネルギーは少なくてすみますし、夏の冷房エネルギーもグンと減らせます。また、常時強風が吹付ける地域や建物の向きによっては、窓等の断熱性を高める内窓、雨戸、シャッター、室内カーテン、ブラインド等の併用も考慮してください。

●遮音性

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防音に配慮した戸建て住宅では、一般的にJIS等級での目安としてT-1、T-2、T-3の性能の窓が使用されます。例えばT-2等級ですと外部が80dB(デシベル)あった場合、内部では50dB以下(=静かな事務所程度)になるということになります。これはあくまで基準としての窓の遮音性能であり、実験室と実際の住宅では窓以外のすき間の有無や天井・壁・床など空間の条件が異なりますので、カタログなどに記載している窓の遮音性能値と、お住まいで実測する数値とは異なります。住宅に使用される窓や出入り口は、騒音環境等の立地条件を考慮して選定することになります。
・遮音性はガラスの厚さによって変わりますので、指定の厚さ未満のガラスを使用すると本来の性能がでないことになります。
・室内の騒音レベルを低くする簡単な対策として、室内に厚地のカーテンやじゅうたんなど、吸音効果のあるものを使用すると効果的です。

●耐風圧性

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選択の目安

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住宅に使用する窓は、取付ける高さ・立地などを考慮して、十分な性能のものを選定することが大切です。一般的な戸建て住宅の耐風圧性は、下表程度の性能となります。ただし、これはあくまでも目安であり住宅の立地条件(山の上など高い場所に建っているなど)により異なります。強風や台風で窓中央が風によって押され、変形したり元に戻ったりする状態が見られることがありますが、風がおさまった時にはもとの状態に戻ります。JIS基準は均一に力が加わることを想定しているため飛来物などで、ある箇所に集中的に力が加わった場合は破損することもあります。

●防犯性

官民合同会議の役割について

昨今の侵入窃盗(強盗)事件の増加は、大きな社会問題としてクローズアップされています。この侵入窃盗に対する手段の一部として"防犯性能の高い建物部品"の早急な開発が大きく求められることとなり、警察庁、国土交通省、経済産業省の支援のもと、平成14年11月に行政、住宅生産者団体、防犯建物部品関連団体などからなる、官民を横断した"防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議"が組織化されました。防犯建物部品商品とは抵抗時間5分以上をクリアした防犯性能の高い開口部ゾーンの建物部品です。防犯性に関する基準としては、『住宅性能表示制度』における評価方法基準に定められた次の3つの対象に対し該当部位が防犯に配慮されているかどうか(判断基準としては"防犯建物部品"の使用有無など)を確認します。
a)住戸の出入り口 b)地面やバルコニーなどの足場部分から、所定の水平垂直距離に位置する開口部 c)aおよびbに掲げるもの以外のもの住宅性能表示制度においては防犯性の等級区分はありません。

※警察庁、国土交通省、経済産業省、防犯建物部品関連団体(板硝子協会、日本ウインドウ・フィルム工業会、(社)日本サッシ協会、(社)日本シャッター・ドア協会、日本ロック工業会)。また上記の4団体に住宅生産者団体を加えて"防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議"が組織化されています。

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防犯建物部品CPラベル

“防犯”=“Crime Prevention”の頭文字CとPをシンボル化しています。官民合同会議では、建物部品の防犯性能試験を実施し、試験合格品など、適合性が認められたものを“防犯性能の高い建物部品目録”として公表し、共通標章ラベル(CPラベル)が現段階で貼付されています。