「組み合わせて楽しめるLIXILの建材と人気家具店とのコラボレーションで彩る“私らしい”コーディネートレシピ「スタイル手帖」。
今回はLiving Deli編集室から、白壁に細いブラックラインが映えるクールで洗練された印象のインダストリアルテイストをご提案します。
木目の風合いを感じる床材の上にグリーンを多く取り入れることで、格好良さと癒やしが両立したインテリアです。
LIXILの選べる室内ドアから「ラシッサD ヴィンティア」をセレクトしたコーディネートです。
▼使用したアイテム
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□室内ドア…ラシッサD ヴィンティア(チャコールブラック)
・把手 …握り玉(アイアンブラック)
・ガラス …チェッカーガラス
□床材…ラシッサ Dフロア(ナチュラルオークF)
□室内窓…デコマド(アイアンブラック)
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無機質なインダストリアル調に、木と植物の存在感が映える空間
今回目指したのはホワイトと木目を基調に、ブラックの面積を控えめかつ効果的に取り入れたクリーンで明るい空間。ナチュラルな木材の質感を感じられるアイテムと植物を多く取り入れ、癒やしと温かみも感じられるよう意識しました。
床材には木の表情を感じられる「ラシッサ Dフロア」ナチュラルオークFを採用。木肌感が強く出た床材と、アイアンブラックのカラーの組み合わせは、インダストリアルやヴィンテージテイストにもぴったり。
柔らかい印象となる木材アイテムを積極的に取り入れつつ、カチッと角ばったフォルムは統一してスタイリッシュさをキープ。
ドアにはチェッカーガラスをはめ込んだ「ラシッサD ヴィンティア」チャコールブラックをセレクト。
アイアンブラックの握り玉は本物の鋳物のようなザラっとした質感
コンクリートやレンガ、アイアンなど無機質なイメージが強いインダストリアルテイストですが、その「粗い」「ハード」といった印象は控えめにしてナチュラル感とミックスして作り上げるのが最近のインダストリアルスタイルの傾向。
「ただいま」と家に帰ったとき、ほっと肩の力を抜いてリラックスできるような空間です。
アイアンなど硬質的なアイテムを含む空間だからこそ植物の持つ柔らかな曲線や生命感を際立たせることができるでしょう。インテリアの木肌感とさまざまな種類の植物が空間に動きをつけてくれます。
壁ではなく「窓」で仕切る。デコマドを取り入れて明るく広い空間を演出
今回のコーディネートの主役とも言えるのが「デコマド」。書斎やワークスペース、リビングの壁の一部に取り入れる人が増えています。
今回は壁の代わりとして窓を用いるコーディネートにすることで、光が通り、部屋全体が明るく開放的に。リビングとの一体感を感じつつ、集中できるワークスペースが完成しました。
空間に合わせて高さや枚数も変えられる「デコマド」アイアンブラック
フレーム部分は、アイアンブラックをセレクト。黒の格子が、インテリア全体のアクセントになっています。
今回のプランは、2つのデコマドを組み合わせて施工したもの。
[片側壁納まり床設置3列×4段]と[片側壁納まり床設置1列×4段]をL型に突きつけて納めています。
あえてデザイン違いのチェアを選んで。“不揃い感”がインダストリアル要素を高めてくれる
ダイニングに置いた4脚のチェアは、インダストリアル感を高めるために、あえてデザインをバラバラに。
デザインや素材が違っても脚部分の細さと質感が統一されているため、インテリア全体はまとまった印象に仕上がります。
繊細なラインが美しい背もたれ付きのチェアは「ダイニングチェア カペル」(NOWHERE LIKE HOME)。
写真奥:ウッド×オーク
写真手前:ブリック×オーク
テーブルの対面にはコンパクトなスツールを配置。スタイリッシュな佇まいの「スツール カペル」(NOWHERE LIKE HOME)は、スタッキングしてコンパクトに収納できるのも特徴です。(ブラック/オーク)
キッチンのカウンターには「エッグ ダイニングチェア Bタイプ 肘無(ベージュ)」(CRASH GATE)をセレクト。ころんとした丸みのある後ろ姿が優しい印象を与えます。
オーク材の天板が明るい雰囲気のダイニングテーブルは「ノードⅡ LEG03」(NOWHERE LIKE HOME)。
ダイニングセットの脚部分はブラックアイアンで統一しています。
異なるデザインのチェアを同じ空間に置くときに、一つだけ統一する部分を決めておくと全体の調和が図れるので参考にしてみてください。
ファブリック素材を部分的に採用し、柔らかな“くつろぎ”を演出
壁タイルは「エコカラットプラス」ラフセメント
ソファは「ソファVASA2」(NOWHERE LIKE HOME)(※現在販売しておりません)。心の安らぎを得られる場所として、ソファはファブリックを選びました。
ステッチを隠したスッキリとしたデザインで、座面の奥行きもゆったりしているため、深く体を沈めてくつろぐことができます。
濃すぎず、薄すぎないグレーの色味も横の壁面と合っていてインダストリアルな空間にも馴染んでいます。
穏やかな空気に包まれた、癒やしのインダストリアル空間が完成
木とアイアンの組み合わせがスタイリッシュな「ドックプランター オーク」(CRASH GATE)
多く取り入れた「グリーン」は、直線的で無機質なインダストリアルテイストに優しさと柔らかさをプラスしてくれるキーアイテム。「植栽のための」インテリアにセットしてあげることで、心なしかグリーンたちが生き生きしているようにも感じます。
今回は、クールでスタイリッシュな印象のインダストリアルテイストに、木と植物を取り入ることで「硬」と「柔」がミックスしたコーディネートに仕上がりました。
「インダストリアルだから、こうじゃなきゃ」と枠に捉われず、自分が感じる「心地良さ」をプラスしてみることでオリジナリティが出てくるはず。
この部屋に帰ってくるのが楽しみになるような、家時間が今より少し豊かになるような空間作りをぜひ楽しんでください。
・撮影:山田健司
・取材執筆:佐藤有香