災害時に停電したらどうする?
最初にやることや過ごし方について解説

2022.02

災害時に停電したらどうする?最初にやることや過ごし方について解説

災害により停電したら、まずどうするべきかについて幅広く解説します。また、事前にしておきたい停電への備えや、停電時の過ごし方、注意すべき事故についても紹介します。ぜひ参考にしてください。

停電したらどうする?最初にやること

停電したらどうする?最初にやること

災害などによる停電時は、状況確認を終えてからの行動が必要です。停電時にするべきことを具体的に解説します。

  • 1停電の範囲を確認する

    停電した時は、どこまでの範囲に及んでいるか状況を把握します。まずは窓から外を見て、街灯や近所の家など周りを確認してみましょう。停電が自宅のみの場合は、ブレーカーの状態をチェックします。状況によって対応方法が異なるため、以下を確認しておきましょう。

    • 自宅の他、近所も停電している場合

      1.地域の電力会社(東京電力等)のホームページにある停電情報を確認する
      2.停電情報の掲載がない場合は電力会社に直接問い合わせる

      自宅以外に近所の電気も消えている場合、地域の電力会社のホームページを確認し、停電情報の掲載有無を調べます。停電直後は情報が掲載されていない場合があるので、発生後20〜30分ほど時間をおいて確認しましょう。

      自宅も近所も電気が消えている場合は、電力会社の設備が故障して地域一帯が停電している可能性があります。原因として考えられるのは、地震や台風、大雪、落雷といった天災の他に、鳥の営巣や車両衝突による配電設備の損傷などがあります。

      地域一帯が停電している場合、復旧は電力会社に任せることになります。

    • 自宅のみ停電している場合(ブレーカーが落ちている)

      落ちているブレーカーの種類を確認する
       ・アンペアブレーカー:一度に使用する電力量を減らす
       ・安全ブレーカー:問題が起きている部屋で一度に使用する電力量を減らす
       ・漏電ブレーカー:漏電箇所を特定する

      ※スマートメーターで契約アンペアを設定している場合、分電盤にアンペアブレーカーがない場合があります

      自宅のみが停電し、周囲の住居の電気が点いている場合は分電盤を確認しましょう。
      アンペアブレーカー、安全ブレーカー、漏電ブレーカーのうち、いずれかのブレーカーが落ちていないでしょうか。


      自宅のみ停電している場合(ブレーカーが落ちている)

      ※一般的な分電盤のイメージ

      アンペアブレーカーが落ちている場合、使用している電力量が契約アンペア数を超えてしてしまった可能性があります。特に、電気ポットやドライヤー、電子レンジ、ホットプレート、オイルヒーターなどは消費する電力量が多いです。電源プラグを抜いて、同時に使用する電化製品の数を減らしましょう。

      住宅全体ではなく、一部の部屋や機器のみ使えなくなっている場合に落ちているブレーカーは、安全ブレーカーです。部屋ごとや機器ごとに安全ブレーカーが分かれており、それぞれ使用できる電力量の上限が決まっているため、住宅全体の契約アンペア数を超えていなくても、既定量を上回るとブレーカーが落ちてしまうのです。ブレーカーが落ちた部屋や機器を確認し、電気製品の電源プラグを抜いて一度に使用する電力量を減らしましょう。

      漏電ブレーカーが落ちている場合、家のどこかで漏電している可能性があります。電気製品の損傷、ブレーカー自体の故障、台風・豪雨時であれば雨漏れが原因で電気配線がショートしていることなどが原因として考えられます。

      まずは漏電箇所を特定しましょう。
       @ すべてのブレーカーを落とす(アンペア・漏電・安全ブレーカーすべて)
       A アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを上げる
       B 安全ブレーカーを1つずつ順番に上げる

      安全ブレーカーを順番に上げていったときにどこかで漏電ブレーカーが落ちるはずです。ブレーカーが落ちた回路が漏電箇所と特定できます。漏電している箇所の安全ブレーカーは上げないようにし、アンペアブレーカー、漏電ブレーカーと漏電している回路以外の安全ブレーカーを上げてください。

      家の電気配線ではなく電気製品に問題があり漏電ブレーカーが落ちる場合もあるので、漏電している回線に属する電気製品については電源プラグを抜いておきましょう。また、目で見てわかる異常が無いか電気製品を一つ一つ確認してみましょう。

      電気製品に問題があった場合は、その電気製品を修理に出すか買い替えるかで解決しますが、家の電気配線に問題があった場合は「電気工事士」の資格を持った業者が修理を行う必要があり、個人では対処できません。電力会社や電気工事店へ連絡し、点検・修理の対応を受けてください。

      分電盤を操作することや、漏電箇所を特定する作業について「感電するかも」と不安に思う場合は、無理に触らないようにし、電力会社や電気工事店など専門家に連絡し、対応を相談しましょう。

    • 自宅のみ停電している場合(ブレーカーは落ちていない)

      1.家の周りの引き込み電線の状況を確認する
      2.近隣で電気工事が予定されていないか確認する
      3.原因がわからない場合、電力会社・電気工事店に連絡し、対応を相談する

      ※台風時など確認作業が危険な場合は無理に外に出ないでください。

      分電盤を確認して、アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーのいずれも落ちていないにもかかわらず停電している場合、自宅への引き込み電線が切れていることや、建物内の設備に不具合が発生している可能性が考えられます。この場合、電力会社で異常を検知できないため、電力会社のホームページに停電情報は掲載されません。

      他には、近隣の電気設備の点検や工事をするために計画的に停電させている場合があります。チラシなどが事前にポストに投函されているはずなので確認してみましょう。

      停電の原因がわからない場合は、電力会社や電気工事業者へ問い合わせし、対応について相談してください。

  • 2コンセントから電源プラグを抜く

    自然災害などで地域一帯が停電している場合など、復旧のタイミングがわからない場合は、電気製品の電源プラグを抜いておくようにしましょう。停電復旧と同時に電源が入ってしまう電気製品もあるので、プラグを抜かずに放置するのは危険です。特に、ヒーターやアイロン、ドライヤー、白熱灯の照明器具といった「発熱する電気製品」は火災につながる可能性があるため必ずプラグを抜いておきましょう。

    パソコンや周辺機器(ルータ、モデムなど)も、停電復旧時に過大な電圧・電流がかかった場合に故障の心配があります。停電したらデータを保存したのち、すぐに電源を切り、コンセントから電源プラグを抜いておくことが大切です。

  • 3停電が長期化しそうなら太陽光発電・蓄電システムを自立運転に切り替える

    自宅に太陽光発電・蓄電システムがある場合は、自立運転に切り替えることで家庭内に電力を供給することができます。手動の場合、自立運転に切り替えないと電気を使えないため、忘れずに切り替えます。自動で自立運転に切り替わる場合は、手動で切り替える必要はありません。

    切り替え方法はメーカーごとに異なるので、事前にマニュアルを確認しておきましょう。

    太陽光発電システムの停電時の自立運転について
    (LIXIL お客様サポートのページへ)

  • 4避難時はブレーカーを落とす

    停電中に避難する際は、必ずブレーカーを落としてから家を離れるようにしましょう。自宅が地震や浸水などの被害を受けた場合、電気機器や電源コードの内部に異常が発生している可能性があります。自宅不在中に停電復旧した際に、回路がショートし、漏電することも考えられ、大変危険です。

    阪神・淡路大震災や東日本大震災では、揺れに伴う火災のうち、出火原因が確認されたものについては電気に起因するケースが過半数を超えていたというデータもあります。電気関係の火災については十分に注意が必要です。

停電時の心配事について

停電時の心配事について

停電時の心配事について解説します。事前に確認して、復旧が長引いた時に備えましょう。

  • スマートフォンの電池を長持ちさせるには

    スマートフォンは連絡や情報収集に欠かせないアイテムです。バッテリーの残量を確認し、必要な時に使用できるように気をつけましょう。

    停電が長引くことも想定し、低電力モードにする、未使用のアプリケーションを終了させる、スマートフォンのディスプレイを暗くする、Wi-Fi・Bluetooth・GPSをオフにする、など電池が長持ちするよう設定を変更しましょう。また、明かりが必要な時は、スマートフォンではなく懐中電灯を使用します。機種や状態によっても異なりますが、スマートフォンのライトを使うと、20〜30分でバッテリー残量が10%ほど減ることがあるので避けてください。

  • トイレは使用できるのか


    タンクにレバーハンドルが付いているタイプのトイレは、停電中でも水道が止まっていなければ、普段と同じように流すことができます。しかし、ボタンやセンサーで水が流れるタイプのトイレは通常の方法では水を流せません。バケツ1杯(6〜8L)の水を、水跳ねに注意しながら一気に流し込んで汚物を排出してください。水の量が少なかったり、勢いが弱いと汚物が流れないので注意が必要です。

    汚物を流した後、便器内の水位が通常の高さになるようにゆっくりとバケツ半杯(3〜4L)の水を注ぎます。配水管の途中に汚物が停滞することもあるので、2〜3回に一度は、バケツ2杯程度の大量の水を流すようにしましょう。

    上記の通りトイレに水を流す方法はありますが、災害時、水を流すことを控えたほうがよいケースがあります。それは、地震などで排水管が破損している可能性がある場合や、豪雨などで床下浸水している場合です。汚水が溢れたり、逆流する危険性があります。排水設備に異常が無いことを確認できるまで、携帯トイレを使用するようにしましょう。

    ワンポイントアドバイス:タンクレストイレも停電時は手動で流せます!

    タンクレストイレの中には手動で流せる機構が付いているタイプがあり、バケツに水を入れて流さなくても汚物を処理できます。あらかじめ、取扱説明書を確認しておきましょう。

    断水や停電でトイレをリモコンで流せない。流し方を教えてください。
    (LIXIL Q&A(よくあるお問合せ)のページへ)

  • 電気錠・自動開閉玄関は開閉できるのか

    停電時も、手動でドアの開け閉めや施開錠が可能です。ただし、非常用のカギが必要になることもあるので普段からすぐに取り出せるよう身につけておきましょう。

    LIXILの玄関ドア・引戸は電気錠タイプでも全て鍵穴が付いています。停電時でも手動鍵を使えば開け閉めが可能なので安心です。扉自体に電池を入れて電源とするタイプの製品もあり、こちらは停電時でも普段と同じ動作で施錠・解錠をすることができます。


    また、LIXILのリニアスライドシステム(引戸の自動開閉機能)は、扉に連結した磁石とコイル(電磁石)との引き合い・反発によって開閉し、摩擦箇所が少ないため音も静かです。停電時には、手で開け閉めでき、開閉も重くなりません。


  • 冷蔵庫の保冷機能をなるべく維持させるために

    冷蔵庫は冷却機能が止まっても2〜3時間は庫内に冷気が残っていると言われています。停電が短時間であるとわかっている場合は、扉の開閉はなるべく行わないようにしましょう。

    停電が長引きそうであれば、冷凍食品や保冷剤を冷蔵室の一番上の棚に移し替えてください。冷気が回り、温度上昇を抑えることができます。また、傷みやすい食材から食べることで、フードロスを回避できます。

  • 熱中症/寒さ対策について

    停電中は、電気を使う冷暖房器具が使えなくなります。真夏に停電した場合は、熱中症対策を忘れずにしましょう。こまめに水分補給する、窓を開けて風通しを良くする、濡らしたタオルを首に巻く、わきの下を冷やすなど体温を下げる工夫をすることで、熱中症にかかるリスクを抑えられます。また、冬に停電した場合は、何層も重ね着をする、首・手首・足首を冷やさないなど、しっかり対策を行いましょう。

    あらかじめ家の断熱性能を高くしておくことも大切です。断熱性能が低いと室内温度が外気温に影響されやすく、特に冬の夜間は厳しい寒さにさらされる可能性があります。冷暖房器具が使えない状態でも、暖かい室温を保てるかどうかが家族の健康を守るポイントになります。
    住宅への熱の出入りは、窓やドア(開口部)からが半分以上、といわれるので開口部の断熱対策することで大きな効果を得られるでしょう。

    窓の断熱の特集記事を読む

停電中に気をつけるべき事故【在宅時】

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停電中や復旧後に、停電に起因した事故や二次災害が起こることがあります。自宅で気を付けるべき事故をまとめました。

  • 通電火災

    通電火災とは、停電からの復旧後、再通電時に出火することを言います。地震などで横倒しになった電気式の暖房器具が火災につながる場合や、漏水等で電気機器や配線コードが損傷し、通電時にショート・出火するケースがあります。停電時にはコンセントから電源プラグを抜いておくようにしましょう。また、避難時など、自宅から離れる際はブレーカーを必ず落としてください。

  • ろうそく火災

    停電中にろうそくを使う場合は、取り扱いに注意が必要です。特に地震でものが散乱している場合などは裸火から着火しやすい状況にあります。余震の恐れもあり、思わぬところで火災が発生する可能性が高まるため、LEDの懐中電灯など、熱を生まない照明器具を事前に用意しておくことが大切です。ろうそくはなるべく使用しないようにしましょう。

  • 一酸化炭素中毒

    ガソリンやカセットボンベを燃料とする発電機を、室内で使用することは絶対に避けましょう。発電機の排気ガスには一酸化炭素が多く含まれており、一酸化炭素中毒につながる恐れがあります。東京都が行ったテストでも、室内で発電機を使用すると、一酸化炭素濃度が短時間で急激に上昇することがわかっています。一酸化炭素警報器の機能も付いた「住宅用火災・ガス・CO警報器」を設置することも事故を防ぐために有効です。

    ※「東京都生活文化局 発電機・木炭等による一酸化炭素中毒の危険性」より

停電中に気をつけるべき事故【外出時】

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外出時に停電に見舞われた場合、思わぬ事故に合わないよう注意しましょう。屋外の事故についてまとめました。

  • 交通事故

    街灯や信号機が停電している場合、交通事故に巻き込まれる恐れがあります。徒歩の場合は反射材を身につけるなど、周囲から見える工夫が必要です。また、車を運転している場合、交差点などで警察官が交通誘導を行っていれば、その指示に従いましょう。誘導者がいない時は、一時停止ののち安全を確認しながらゆっくり通過します。常に周囲に目を配り、慌てず細心の注意を払いながら移動をしましょう。

  • 切れた電線などによる感電

    切れて垂れ下がっている電線に触れると感電の危険があります。発見した場合には決して近づかないようにしましょう。また、電力会社に連絡し、早急に安全対策をしてもらうようにしましょう。

  • エレベーターへの閉じ込め

    エレベーターへ乗っている時に停電が発生すると、閉じ込められてしまうことがあります。閉じ込められても、無理にドアを開けずにエレベーター内で待機しましょう。「開」ボタンや行先階ボタンが押せない場合、非常用ボタンを押します。外部の人間に状況を伝え、救出を待ちましょう。
    また、エレベーター内に閉じ込められたとしても窒息の心配はありません。

事前にできる停電対策

事前にできる停電対策

停電時のパニックや不安を最小限に抑えるためには、事前の対策が必須です。項目別に1つずつ解説します。

  • 1水と食料を備蓄しておく

    停電時に備えて、水と食料の確保は必須です。水は1人1日3リットル必要とされています。最低3日分(1人9リットル)を目安に備蓄しましょう。食料はなるべく手間がかからない、缶詰やインスタント食品などを用意します。普段から食べているものや、好きな食べ物をストックしておくこともおススメです。カセットコンロや紙皿、割り箸、ラップなど調理に使えるアイテムがあると更によいでしょう。

  • 2電力を確保する

    • 太陽光発電システム

      太陽光発電システムを設置している場合、日射量の多い日中の時間帯においては、自家発電している電力量の範囲で電気を使用することができます。停電時に電気を自家消費したい場合は、自立運転モードへ設定を切り替えます。
      自立運転モードでは、通常使っているコンセントは使用できません。自立運転用コンセントのみ電気が供給されます。また使用できる電力量に制限があるので注意が必要です。天候によっては発電量が不安定になり、途中で機器が止まってしまうこともあります。
      自動運転への切り替え手順と使用時の条件について事前に確認しておくようにしましょう。

      LIXILの太陽光発電システムについてもっと詳しく知る

    • 蓄電池システム(特定負荷型蓄電池・全負荷型蓄電池)

      ・特定負荷型蓄電池:停電時、特定のコンセントのみ電気を使用できる
      ・全負荷型蓄電池:停電時、家の中の全てのコンセントで電気を使用できる

      蓄電池システム(特定負荷型蓄電池・全負荷型蓄電池)

      ※生命に関わる機器(医療機器など)は接続しないでください。

      蓄電池システムがあれば夜間も電気製品を使用できるので安心です。蓄電池システムには特定負荷型蓄電池と全負荷型蓄電池があり、電力供給の範囲に違いがあります。特定負荷型蓄電池は、家の中の特定のコンセントにプラグを差し込むことで電気製品を使用できます。全負荷型蓄電池は、使用できるコンセント数に制限が無いので停電時でも多数の電気製品を使うことができます。蓄電池システムも停電時は自立運転に切り替えが必要です。

      LIXILのスマート蓄電システムは、全負荷型蓄電池であり、非常時に最低限必要とされる家電合計280Wを連続して使用した場合に約34時間使うことができるため、ワンランク上の安心につながります。他メーカーの太陽光発電システムにプラスして蓄電システムを設置することもできるのでぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

      ※各電化製品の仕様等で消費電力が異なるため、上記使用可能時間を保証しているわけではありません。


      蓄電池システム(特定負荷型蓄電池・全負荷型蓄電池)

      LIXILのスマート蓄電システムについてもっと詳しく知る

    • 発電機

      発電機の燃料は、ガソリン式とガス式の2種類があります。ガソリン式は燃料のコストパフォーマンスが良く、長時間の運転が可能です。一方のガス式は燃料が長期保管しやすいという特徴があります。ガソリン式・ガス式いずれの燃料も厳重な管理が必要です。取り扱い方法や発電機の使用方法については説明書をしっかりと読み、確実に安全対策を実施するようにしましょう。

      また、前述の通り、室内での発電機使用は厳禁です。使用すると一酸化炭素が多く含まれた空気が排出されるので、一酸化炭素中毒の危険性が高まります。屋外で使用する場合も、家の中に排気ガスが入らないように注意し、風通しの良い場所で稼働させましょう。

    • ポータブル電源

      ポータブル電源は、スマートフォン、照明、家電など様々な電気製品が利用できる持ち運び可能な蓄電池です。容量も大きく長時間使用可能で、ガソリンやガスなどの燃料を使用しないため、比較的安全に使用することができます。

      ポータブル電源は、使用前にあらかじめ充電しておく必要があります。こまめに充電量を確認しておきましょう。また、暑い時期に直射日光が当たる場所に置くと電池の劣化の原因になり、逆に寒い時期に極端に温度の低い場所に置くと、電池の使用時間が短くなります。涼しくて風通しの良い場所が理想的です。取扱説明書を確認し、正しく使いましょう。

  • 3継続的に情報を得る

    停電時、継続して情報を収集できるかどうかは非常に重要なポイントです。情報を得るアイテムとして手回しタイプの充電式ラジオを用意しておくと良いでしょう。また、スマートフォンにラジオアプリや停電アプリをインストールしておくのもおすすめです。情報源としては、ラジオやテレビの他に、地域の自治体・公共団体などが発信するSNSもチェックしましょう。被害情報・支援情報などローカルなニュースを得ることができます。

  • 4車にガソリンを蓄えておく

    車を持っている場合、日ごろからガソリンを満タンにするようしておくと安心です。移動手段としてだけでなく、電力源としても役立つためです。インバーターを用意することで、スマホの充電も可能に。また、車載のラジオやテレビから情報を得ることもできます。

  • 5家族に合わせた備品を揃える

    ご家族の構成や状況に合わせて、必要な備品を蓄えておきましょう。急な腹痛や頭痛に備えて常備薬を揃えておくことや、赤ちゃんのいる家庭であればミルク・おむつ。ペットがいればペットフードや移動用のケースなど、様々なシチュエーションを想像して準備しておきましょう。また、停電の影響でキャッシュレス決済ができなくなることを想定して、現金も用意しておきます。特に硬貨は多めに持っておくことをお勧めします。また、前述したモバイルバッテリーや懐中電灯は用意しておくといざというとき安心でしょう。

停電が復旧したら

停電が復旧したら

停電から復旧した時は、ブレーカーを上げる前に電気製品の周辺を確認します。電気製品にトラブルが起こらないように使用する手順について解説します。

  • 1電気製品の周辺を確認する

    どの電気製品も明らかに故障していない場合は問題ありませんが、高いところから落ちたり、水没したりしているものがないか確認してください。一見、壊れていないものでも、使用する前に電気店などで点検してもらいましょう。また、電気製品周辺でガス漏れが起きていないか、臭いを確認してください。もし、ガス臭がする場合はすぐに窓を開けて換気し、電気製品は通電させずにガス会社に連絡してください。

  • 2太陽光発電・蓄電システムを自立運転から通常運転に切り替える

    太陽光発電・蓄電池を使用している場合は、停電終了後に自立運転から通常運転に戻す必要があります。マニュアルを確認しましょう。

  • 3電気製品が正常に動作するか確認する

    ブレーカーを上げた後は電気製品の電源プラグを差し込んで、正常に作動するか一つ一つ確認します。特に、生鮮食品を入れている冷蔵庫の動作チェックは、早めにしておきましょう。テレビや炊飯器、洗濯機などのタイマー機能が付いている家電は、リセットされている可能性があります。設定が初期化される家電もあるので、作動が問題ないことを確認してから再設定しましょう。

停電時は慌てず電気系統を確認しましょう

停電時は、まず停電の範囲が自宅だけなのか地域一帯なのか確認しましょう。確認後、電気製品の電源プラグをコンセントから抜いておきます。避難する際は、ブレーカーも落としてください。正しく対処することで通電火災などの二次災害を回避しやすくなります。

太陽光発電システムや蓄電池を設置する、食料や水を備蓄しておくなど、事前に備えておくことで、万が一の災害時も心と体の負担を軽減させることができ、安心につながるでしょう。ぜひLIXILの減災プロジェクトもチェックしてください。

LIXIL 減災プロジェクト “大規模停電の減災を知る”を読んでみる

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