素敵なインテリアで暮らすゲストに“ 私らしいスタイル”をコーディネートしてもらう「スタイル手帖」。今回のゲストはインテリアブランド「ASPLUND(アスプルンド)」のブランドマネージャー、関崎香枝さんです。
常に時代の少し先のスタイルを提案してくれるインテリアブランド「ASPLUND」。関崎さんはブランドマネージャーとして、ブランドコンセプトの立案や店舗デザインなど幅広く活躍しています。
個性的でインテリア上級者に人気のある「ASPLUND」。“OLD&NEW”をキーワードにセレクトされた家具たちは、新しい素材と伝統的な製法を組み合わせたり、古材を旬なデザインへとアップサイクルしたり、テイストやジャンルの枠を越えた世界観を提案しています。
そんな関崎さんには、LIXILの選べる室内ドアから「ラシッサD ヴィンティア」を中心としたスタイルレシピを考えていただきました。
\ スタイル手帖とは? /
組み合わせて楽しめるLIXILの建材と人気家具店とのコラボレーションで彩る “ 私らしい ”コーディネートレシピ集です。
※コーディネートはゲストのご自宅のインテリアではありません
ドライな質感で、全体をユニセックスな雰囲気に!
選べるドアは「ラシッサD ヴィンティア」のチャコールブラック、床材は、「ラシッサ Dフロア」スモークオークFをセレクト。(全てLIXIL製品)
関崎さんがコーディネートしてくれたお部屋のコンセプトは「スモーキーカラーグラデーション」。空間全体をくすみカラーの落ち着いたトーンでまとめています。
関崎さん:「数年前から、ファッションもメイクもスモーキーカラーがトレンドです。インテリアもスモーキーカラーでまとめると、穏やかで上品な大人の空間に仕上がります。アスプルンドの商品は自然素材を使ったものが多いので、この質感にしっくりなじみますよ」
床材は「ラシッサ Dフロア」のスモークオークF
関崎さん:「この床からイメージを膨らませ、スモーキーカラーのスタイリングを作りました。大人っぽい空間を作るのにぴったりな床材です」
無垢材のような質感で、全体的にドライでマットな雰囲気を演出。色も質感もユニセックスな空間にぴったりです。
関崎さん:「天然素材を使ったスタイリングはほっこりとした空間になりがち。そこで今回は、ドアを墨黒カラーで締めることで、空間全体のアクセントになるようコーディネートしました。同系色でまとめた空間に濃い色をポイントで入れると、凛として洗練された空間に仕上がります。今回のスタイリングはこのドアがキーアイテム。アンティーク調のガラスや、握り玉で少しクラシックな要素を入れてあげることで、海外のインテリアのような“こなれ感”が出ます」
落ち着いたカラーのスタイリングですが、色や素材を工夫してアクセントを加えることで空間に奥行きが生まれます。
天然素材を取り入れてヴィンテージな雰囲気に
2人がけのソファは「ウッドネスト 2Pソファ」(ASPLUND)
男性のお客さんが多いという「ASPLUND」は世界中から遊び心ある上質なアイテムをセレクト。自然素材やハンドメイドにこだわり、今回もそんな家具でコーディネートしてもらいました。
関崎さん:「このソファはヴィンテージ加工が施されたレザー素材と、ざっくりした質感が気持ち良いリネン素材、クッション部分を裏返すとリバーシブルで楽しめるんです。中材にフェザーを使用しているので、やわらかく包み込まれるような座り心地なんですよ。ソファは家にいるとき、一番長く過ごす場所なので座り心地重視で選ぶようにしましょう」
壁沿いには「ニューTVボード150」(ASPLUND)を設置。無駄を省いたソリッドなデザインながら、温かな印象が魅力です。どんなスタイルのお部屋にもマッチしそう。
関崎さん:「TVボードは、チークの古材を使用したサスティナブルブランド『DAREELS』をセレクトしました。荒々しい古材感を見せるのではなく、あえてきれいな仕上げにしているので、どんな空間にも合わせやすいアイテムです」
センターテーブルは「クワトロ コーヒーテーブル」をチョイス。ラグはざっくりと編み込んだニットのような素材の「コンフォートシルバー」で柔らかい雰囲気に(どちらもASPLUND)。
関崎さん:「最近は大きなテーブルをソファの前にドーンと置くのではなく、こういった高さや大きさの違うサイドテーブルを組み合わせるスタイルが人気です。こうすることで空間も広々と感じます。線の細いすっきりしたデザインに、真鍮の象嵌がアクセントに効いているのもポイントです」
濃いめトーンの床材やドアとは対照的に、家具は明るめで統一したことで空間全体にグラデーションが生まれました。
デザイン性と機能性を兼ね備えたダイニングシリーズ
ダイニングセットは「ネクサダイニングテーブル1400」に「ネクサベンチ」、「ソリチェア」を組み合わせて。(全てASPLUND)
関崎さん:「ダイニングテーブルは『SQUARE ROOTS』というブランドです。フレンチオークの無垢材を使っていて、木の美しさが際立つ逸品です。木の成長が描く自然な造形は一点一点違い、“オンリーワン”の存在感を放ちます」
脚は彫刻家のジャコメッティーの作品からインスパイアされたという繊細なフォルムなので、インテリアの中心ながら圧迫感を感じさせないのがポイント。チェアとベンチはテーブルと同シリーズをセレクトしています。
関崎さん:「ソリチェアの背の裏には真鍮のハンドルがついていて、イスを引く際の補助としても活躍してくれます。デザイン性が高い商品ですが、座り心地も抜群なんです」
関崎さん:「今回は、チェアを4脚用意するのではなく、テーブルと同じシリーズのベンチを設置しました。コストが抑えられるだけでなく、ダイニングシーンにリズムが出て、おしゃれ度がアップします」
壁沿いには、仕切りの向きが、場所によって異なる「タマブックシェルフ」(ASPLUND)を。アイアンの棚板、オーク素材のフレームのコンビネーションでモダンなイメージに。
ベースはシンプルに、小物で遊び心を
関崎さんのコーディネートレシピ、いかがでしたか?
空間のコーディネートは色のトーンと質感を合わせることが重要。今回は天然素材を中心にドライな質感でコーディネートしていただきましたが、ここにガラスなどグロッシーな質感を加えると色っぽい雰囲気がプラスされます。
「ビビッときたアイテムを決めて、それを中心に他のアイテムを加えていくと自分らしいスタイルが完成しますよ」と関崎さん。空間全体をシンプルにまとめれば、小物で遊び心を加えることができます。
関崎さんのインテリアテクニック、ぜひ参考にしてみてください!
・Photo by:神出暁
・Writing by:小野喜子