本を読んだり、ゆったりとご家族でお酒を飲んだり。秋の夜長、ほっとくつろげる空間づくりには照明が不可欠です。照明の取り入れ方のコツを、インテリアコーディネーター荒井詩万がお答えします!
- 目次
- (1)明るいのに殺風景になってしまう原因は照明に
- (2)ひと部屋に複数の照明でくつろぎの空間を
- (3)手軽なクリップタイプのスポットライト
- (4)賃貸物件でも使いやすい「ライティングダクトレール」
明るいのに殺風景になってしまう原因は照明に
リビングダイニングルームに天井灯のみのお宅は多いですよね。部屋全体がぱっと明るくなるのでいいのですが、その分部屋がのっぺりとして殺風景な印象になってしまいます。
「部屋がのっぺりする」というのは、白っぽい光で均一に明るいこと。リラックス効果も弱まります。
コンビニをイメージしてみてください。商品がはっきり見えるように白っぽく、パッと明るい照明が設置されています。でも、決してリラックスできる雰囲気ではありません。それと同じ部屋になっているということです。
ひと部屋に複数の照明を!くつろぎの空間を作るコツ
リラックスできる空間を作るには、「一室多灯」がおすすめです。「一室多灯」とは、一部屋にひとつの照明(一灯)ではなく、複数の照明(多灯)を組み合わせて置くこと。
フロアライト
テーブルライト
メインの天井灯だけでなく、ダイニングテーブルには吊り下げタイプのペンダントライト、テーブルに小さいライトや床置きのフロアライトを置いたりと、一部屋に複数の照明を組み合わせることで、光の陰影が生まれます。
光の色も大切。白っぽい色ではなく、あたたかな黄色っぽい色(電球色)にしましょう。すると、部屋に立体感が生まれリラックスできるのです。
【before】天井灯のみだと白っぽい光で、さっぱりした印象だったこちらのお部屋。
【after】あたたかな光のペンダントライトとスポットライトに変更。印象ががらりと変わりました。
お子さんがテレビを見ている時は天井灯で明るく、夜にご夫婦で晩酌したり、本を読んだりする時には、天井灯を消してペンダントライトやテーブルライトのみにする。
そんな風に生活シーンに合わせて、一室多灯で照明を楽しむといいですね。
手軽に取り入れられる!「クリップタイプのスポットライト」
こちらのお部屋で使用しているのは、「クリップタイプのLEDスポットライト」。
ライトを観葉植物の鉢に挟んで上に向けています。そうすることで、葉の影がうつり、奥行き感が生まれます。
このスポットライトは、観葉植物の鉢のフチや、小物の後ろなどに挟んだり置いたりするだけなので複数の照明なんて大変!と感じる方におすすめです。1灯プラスだけでも、陰影が生まれてドラマティックな空間になりますね。
照明を変えるのはハードルが高いなんて思わずに、ぜひ試してみてほしいアイテムです。
この部屋では、小物の後ろにクリップライトを置いています。全体的に光の陰影が出て、落ち着いた空間になります。
賃貸物件でも使いやすい「ライティングダクトレール」
賃貸物件や建売物件の場合、照明の位置がすでに決まっています。「ここにダイニングテーブルやソファを置きたいのに照明の位置がずれてしまう!」ということで、仕方がなく照明に合わせて家具レイアウトをしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな時にぴったりの取り付けが簡単で便利な照明グッズを紹介します。
まずは、照明器具を取り付けて、自由にスライドできる「簡易取付型ライティングダクトレール」。
ライティングダクトレールは、幅100~160㎝とサイズが数タイプあります。写真のようなペンダントライトも、ダクトレールに引っ掛けられる「シーリングプラグ」をつければ自由に配置できます。
こちらのお部屋で使っているのは、「ペンダントサポーター」。60㎝まで移動可能なだけでなく360°回転させることもできます。
どちらも特別な工事は必要がなく、カチッと簡単に取り付けることができて、家具の位置に合わせて照明を移動できます。
ちょっとした工夫で、お部屋の印象を変えてくれる照明。照明を上手に取り入れて、秋の夜長を楽しんでみてください。
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