おうち時間が増え、より居心地のよい部屋づくりを考える人が多いと思います。しかし、インテリアのことを考えると、何から始めたらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は“あか抜ける”リビング・ダイニングコーディネートのコツをインテリアコーディネーター荒井詩万がお答えします!
“何が見えるか”を意識することが大切
リビング・ダイニングルームは家族が一番多く集まる場所。みんなが居心地よくくつろげることが大切です。また、来客を通す場所でもあるので、おもてなしの役割も兼ね備えたいですよね。
すてきな部屋・居心地のよい部屋を印象づけるためには、「扉を開けたときに何が見えるか?」「部屋の中に入って、ソファやダイニングチェアに座った時に何が見えるか?」
この“何が見えるか”を意識することが大切です。
入口を入って対角のスペースは最初に目がとまる場所です。このスペースにフォーカルポイント(見せ場)を作りましょう。
グリーンやアートは入口の対角に飾りましょう
仕事柄多くのお宅を見てきましたが、扉を開けた時にまず目に入るのはテレビです。フォーカルポイントである一番いい場所にテレビが置かれていることが多いのです。
テレビは電源が入っていないと、どーんと大きな黒い塊です。最初に目に留まるのがテレビだと、部屋自体が無機質で冷たい印象になってしまいます。
小物は入り口の対角に設置したキャビネットに飾るのが◎
模様替えで解決できる方法としては、入口から見た対角にはソファを置いた方が、断然あか抜けます。また、「おかえりなさい」「いらっしゃい」というウェルカムな雰囲気になる効果も。コンセントの位置が限られているなら、延長コードを使ってテレビの位置を調整しましょう。
こちらのお部屋、もとはソファの位置にテレビがありました。そこで延長コードを使ってテレビは反対面へ移動し、入り口の対面にソファを移動。さらにはアクセント壁紙を貼って模様替え。一気にスッキリとした印象になりました。
どうしてもテレビの位置が動かせない場合は、テレビ以外の“別のモノ”に目線が集まるようにしましょう。
テレビやテレビ台の近くに大きめの観葉植物やアートを飾ったり、天井からグリーンを下げたり、壁に絵を飾ったりするのもおすすめです。植物や絵に目線がいくようにすると、無機質な感じが和らいで、あか抜けた印象になります。
ダイニング照明は、低く吊るすとあか抜ける!
「部屋全体が明るい方がいい」ということで、ダイニングにもリビングと同じシーリングライト(天井付けタイプ)にしている人が多いと思います。
たしかに、天井に取り付けるシーリングライトは部屋の広い範囲を均等に照らすので全体照明に向いていますが、ダイニングは食事を楽しむ場所です。リビングと同じ照明だと、部屋が白っぽく、のっぺりとした印象になってしまいます。
そこでダイニングにおすすめなのが、ペンダントライト(吊り下げタイプ)です。
吊り下げると、明かりの高低差ができ部屋にもメリハリが出て、パっとあか抜けます。デザイン性も高く、点灯していなくても、部屋を彩るアイテムになってくれますよ。
電球を選ぶ際は、黄色っぽい電球色がおすすめ。温かみのある光が料理を美味しそうに、そして食卓を囲む人の顔をきれいに照らしてくれて、ドラマティックな食空間を演出してくれますよ。
一般的にちょうどよいとされる高さは、テーブル面からペンダントライトの下部までの長さが60~80㎝くらいです。
高いところに吊るしているお宅が多いのですが、それだと光が拡散してしまい本来照らすべきテーブル面が暗くなってしまいます。今までコーディネートしたお宅では65~75㎝にすることが多いです。ぜひ、高さを見直してみてください。
目線の場所、照明の視点からリビング・ダイニングがあか抜けるテクニックをご紹介しました。家具の配置や照明の高さなど、ぜひ模様替えの参考にしてくださいね。
▼今回ご紹介したポイントをもっと詳しくご覧になりたい方はこちら
『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(サンクチュアリ出版 )
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