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デザインで叶えたい、
建築と人との関係

街にはさまざまな建築と住まいがあり、いろいろな人たちが暮らしています。そこには何気ない日常があり、いつもの幸せな時間が過ぎていきます。だからこそ、「住まい」という立場から人の暮らしに届けられる価値があるはず。それをデザインで叶えたいと、INAXは考えます。

プロダクトデザインに望まれること、叶えられること

建築や住まいの本質とは何でしょう?トイレ空間やバスルーム、洗面スペースなどなど、当然その場所によって意味合いは変わってきます。そこに暮らす人が快適に使えたり、過ごせたり、あるいはお手入れできたり。当たりまえですが、そうした空間の本質は、人が居てこその関係性で決まってくるものですよね。私たちは長年に渡りINAXブランドとして、数多くの建築・住まいにプロダクトを納め、暮らしを支えてきました。そこから感じたこと、大切にしたいと思っていることは、「建築に美しく納まりつつ、より多くの人々にやさしい印象をもたらし、そして使いやすいこと」です。それは、INAXデザインのいわば「志」でもあります。そんな、INAXがお客さまに届けたいことの一部を、ご紹介していきたいと思います。

プロダクトデザインに望まれること、叶えられること

垂直水平の建築にフィットして、
人にやさしいを両立する。

壁と壁がつなぎ合わされ、直角や直線で構成される建築。円形の建物もありますが、そちらの方がめずらしいと言えます。住まいの直角や直線には、設置する設備類や家具も四角い方がきれいに納まるのは自然なことです。しかし、そこには住む人が居ます。直線的なものや尖った角は少し冷たく見えたり、見る人に緊張感を生んだりするという側面があります。そこでINAXは、プロダクトにやさしい曲線を施し、直角や直線の無機質な感触から人の感じる印象を変えるという配慮をしています。

垂直水平の建築にフィットして、人にやさしいを両立する。

たとえば、INAXでは「シグネチャーエレメンツ」と呼んでいる特長的なデザインシェイプを持っていて、そのひとつに「テンション」があります。これは、製品の建築に納まる側はフィットしやすいように四角く、空間と美しく一体化させ、一方の人が使用する面は曲線でやわらかい印象を持たせたデザインシェイプです。また美しく納めるという点では、「ボルケーノ」というシェイプにおいて、直面に対し違和感なく調和することができるデザインを施しています。INAX製品にはこうした配慮がいろいろなところに配されているので、探してみるのも面白いかもしれませんね。

垂直水平の建築にフィットして、人にやさしいを両立する。

カタチが機能するデザインの追求。

「プロダクトデザイン」と聞くと、かっこよい、お洒落、シンプルといった形状や造形のことが思い浮かぶかもしれません。しかしINAXのプロダクトデザインでは、そこに住宅設備という側面や人に使ってもらうという性質が重なってきます。水まわり製品という性質から、そこには水じまいがよく、汚れをためにくく、お手入れがしやすいといった機能性が必要になってくるのです。手法としては表面上の加工を施すというやり方もありますが、INAXは「機能するカタチ」で、それを叶えます。たとえば、前述の「ボルケーノ」がそのひとつです。水栓金具の根元部分に配されたこの形状は、水分(汚れ)をためにくく、お手入れのしやすさを叶えています。もちろんほかにもカタチでわかる、色づかいでわかる、直感的な操作性の向上をデザインで実現している機能もあります。そんな心遣いをトイレにも、シャワーヘッドにも、水栓金具にも施し、それぞれを機能的に。デザインで、かっこよさやおしゃれ感だけでなく、使いやすさもより高める。それがINAXの考える「プロダクトデザイン」です。

カタチが機能するデザインの追求。

日本の住宅事情を理解しているから。

島国である日本では、地域ごとの特性はありますが、いわゆる都市部においては欧米に比べスペースが限られ、なかなか広く作れないという事情があります。バスルームであれば1坪や0.75坪、トイレであれば0.75坪や0.5坪などなど、一般的な住宅では決して広くはないサイズが多いのではないでしょうか。そうした限られたスペースの中で、空間に美しく納まり、住む人にやさしくて使いやすいプロダクトを届けるにはどうしたらよいか? そんな課題にデザインとしてたどり着いたひとつの答えが、「スクォーバル」です。空間に納まりのよい四角形(スクエア)と、人にやさしい印象を与える楕円形状(オーバル)を組み合わせた洗練のシェイプ。限られた住宅スペースの中で、内側の面積をギリギリまで確保して使いやすさを最大限にしながら、四隅にやさしいアール形状を取って、建築に溶け込んでいく。また奥行650mmを20年も前の発売当時から守り続けるタンクレストイレ・サティスSタイプは、コンパクトなボディに高い機能性を凝縮しながら、この奥行きによって人が立つ側のスペースを広げ、使いやすさを向上するという価値を暮らしの中に届けています。長年の実績と経験が導いた、心地よい空間を創造するデザインアイデアです。

日本の住宅事情を理解しているから。

建築と人の最善の関係を目指して。

ここまでINAXデザインの一面に触れてきましたが、その根幹にあるものは、使いやすさや品質といった本質的で、思いやりや配慮といった心遣いがあり、かつ建築に対して洗練された納まりになるプロダクト、という「価値」を届けたいということです。それらの価値を通して、建築と人との関係は良好なものへと導かれるのではないでしょうか。そして、それをデザインとして造形された「テンション」「スクォーバル」「ボルケーノ」という3つの要素にまとめ、INAXブランドの証として大切にしています。これらは長年の経験と知見から積み上げられたもので、DNAとしてこれからも継承され、今後さらに新しい価値がここから生み出されることでしょう。住まいは、世の中の流れに合わせて移り変わっていきます。この先数年で、またどう変化するかは誰もわかりません。しかし、人々の暮らしの中で育まれる、日々の幸せはその住まいの空間が下支えしていることに変わりはないと考えています。より多くの人に、住まいを通して健やかで、いきいきとした暮らしを送って欲しいと考えているからこそ、INAX製品の進化は止まりません。

建築と人の最善の関係を目指して。