思わず自慢したくなるトイレ

思わず自慢したくなるトイレ 思わず自慢したくなるトイレ

初代サティスの開発にかけた想い

リクシルは、トイレの価値そのものを変えるために、INAXのタンクレスシャワートイレ“サティス”の開発に挑みました。販売開始から20年。トイレ空間を、きもちを満たす幸せな空間へと進化させてきました。そんな“健やかに、いきいきと”したお客さまの暮らしを支える開発者の想いに迫ります。

※ リクシルのなかでトイレや水栓金具などを展開しているブランド

トイレを日の当たる場所へ

住環境の中で、トイレほど変化した空間はありません。その昔、トイレは家の外にありました。家の中にトイレが設けられるようになっても、はじめは廊下の先に。次第にキッチンや浴室などと同じように、トイレは家の中心に置かれるようになってきました。そのけん引役の一端を担ったのは間違いなくリクシルのようなトイレメーカーです。でも、開発者たちはさらにその先を見据えていたのです。

「初代サティスを開発する際、トイレが暮らしの中心に位置づけられつつあるような実感がありました。ならばそれを前提にして、“トイレを応接間にする”というコンセプトで開発してもいいのではないか、と。トイレを日の当たる場所に、来客者に自慢できる空間にしたいと考えたのです」

このような発想から、清掃性の高いセラミックの利点を活かしつつ、トイレの価値を見直し、新しいスタンダードをつくるサティスの開発がスタートしました。

想いをひとつにするために取り払った壁

初代サティスの開発を振り返る上で欠かせないキーワードが“小型化”です。これには狭い国土に多くの人口を抱えているため、そうそう広い家は建てられないという日本ならではの住宅事情が関係しています。開発者たちは、トイレ本体をコンパクトにすることで、使う人にゆとりが生まれ、快適をもたらすことを目指したのです。「必然的にトイレは一畳にも満たない狭い空間になりがちです。そんな限られた空間を有効活用するためには、トイレユニットの小型化が必須。従来のタンク式トイレは長手方向のサイズが790mmもありましたが、サティスは650mm。なんと140mmも短縮したのです」

つまり、全体の2割強もコンパクトになったのです。かなり挑戦的な数字を達成した当時の様子を、開発者は次のように語りました。「そもそもトイレは、土台となるセラミックの部分と、その上に被さる機能部分に大別できます。当時社内では、それぞれの部署が個別に設計を担当していましたが、それでは一切の無駄を許さない世界最小寸法にはたどり着きません。そこで、当時初めてとなるプロジェクト制を導入し、部署という壁を取り払い、想いをひとつにして650㎜への最小化を実現したのです」

こうしてサティスは2001年、“世界最小・満足最大”をキャッチコピーに誕生しました。コンパクトな本体は、トイレ空間を格段に広げ、さらにタンクレスゆえ手洗器や、身だしなみを整えるための鏡、収納などの設置も進み、ひとつの居室のように生まれ変わりました。トイレに新しい価値を生み出したのです。

※ 2001年発売当初

サティスならではの美しいサイドビュー

サティスはグローバルでも展開する製品のため、世界の暮らしにも溶け込むようにデザインされています。デザイナーとしてこだわった部分、それは意外にもトイレの側面でした。「欧米諸国では、トイレ、洗面器、バスタブが一直線に並んでいる広い空間レイアウトが多いため、トイレ本体の側面に目が行きがちです。だからこそ、サイドビューのデザインには徹底的にこだわりました」

日本のトイレは狭く、トイレ本体を横から眺める機会はそう多くありません。改めて普及品や他社品のトイレ本体を横から見てもらうと、サティス側面のラインがいかに整っているかに気づくはずです。「サティスはそのデザイン性も評価され、グッドデザイン賞を受賞しています。ぜひ美しいフォルムを間近で眺めてほしいですね」

セラミックの特長を活かした製品づくり

土という自然素材を材料とするセラミックの設計と生産には、特別なノウハウが求められます。セラミックは、INAXブランドの根幹をなすものと言っても過言ではありません。「清掃性、耐久性、さらに加工の容易さ、コスト面を踏まえても、セラミックに勝る素材はありません。2016年から搭載されているアクアセラミックという水アカの固着を科学的に防ぐ独自の新素材も、100年以上にわたって陶器を手掛けてきたからこそ、生まれました」

セラミックの特長を活かした製品をお届けすることで、お客さまの望みを叶えられると信じています。

ひとりきりでくつろげる幸せを提供したい

より快適に、ゆったり、ゆっくり過ごせる空間となるよう、2021年6月、サティスは5年ぶりにフルモデルチェンジを果たしました。機能面の進化はもとより、陶器形状やサイドビューなどを見直し、ノイズとなる部分を排除することで、よりシンプルで建築空間に溶け込むデザインにバージョンアップしたのです。

「トイレでくつろぐという発想は、日本独特のものかもしれません。いずれにせよ、ひとりきりになれる空間、考え事をする空間、集中できる空間としても、トイレは欠かせない存在になりました。お客さまの中には、トイレでテレワークされている方もいらっしゃるとか。これからもサティスがお客さまのきもちを満たす存在になれたら嬉しいですね」

サティスは、この20年間でトイレに新たな価値をもたらしました。INAXブランドはこれからも、トイレ本体のデザイン性や機能性の向上にとどまらず、トイレ空間から暮らしの価値を変えていくことに挑戦をつづけていきます。すべては、お客さまの暮らしに幸せなひと時を届けるために。

サティス 商品詳細

サティス

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