海洋プラスチック問題に、私たちは何ができるだろう――。そう考えたLIXILの従業員が声を上げ、あるプロジェクトを始めました。海の復活の願いを込めて、「SEA(海)+ EASTER(復活祭)=SEASTER(シースター)」と名付けられたこのプロジェクト、どういったものでしょうか?
私たちの生活で便利なプラスチック。プラスチックの生産量は年々増加し、たくさんのごみを生み出しています。自然界で半永久的に残るプラスチックは波や紫外線の影響を受けるととても細かく砕け、マイクロプラスチックに。魚が誤食し、魚を食べる私たちの体にも悪影響を及ぼす危険性があります。
洗面化粧台を製造している大谷工場(愛知県常滑市)に勤めるある従業員は、海洋プラスチック問題に関心を持っていました。
「LIXILの樹脂技術で、プラスチックのリサイクルに貢献できないかな…?」
そう考えて、関心を同じくする洗面開発部の仲間に声をかけ、始動したのがSEASTERです。初めは、海洋プラスチックを使ったクラフトを作ってみたり、ビーチクリーン(海岸の清掃)を行ってみたりと、試行錯誤。その後、海洋プラスチックを細かく砕いて原材料に混ぜ込んだ手洗いボウルなどのプロトタイプモデルを作るまでに発展したそうです。
ビジネスアイデアを提案する社内イベントに出場すると、「知多半島で長きに渡り事業を営んでいるLIXILとして、地域に貢献できる活動にしては?」というアドバイスが!現在、SEASTERは、地域課題の解決とリサイクルへの貢献の両方を目指すプロジェクトとして、動き出しました。
今年、SEASTERは、環境省が主催する「海ごみゼロウィーク2023」に参加しています。興味を持ってくださった常滑市役所の職員有志の皆さんと一緒に、常滑多屋海岸でビーチクリーンを行いました。
始まったばかりのSEASTERは、一歩一歩、前進しています。今後は、LIXILの樹脂技術を活かしたリサイクルを研究しつつ、地域の皆さんに環境問題を知ってもらう活動にも取り組んでいきたい、と考えているそうです。限りある資源を大切にする思いを常滑から発信する、SEASTER。これからの取り組みに注目です!