メダリストが登壇!富山県の小学校で車椅子バスケットボール体験授業を開催

メダリストが登壇!富山県の小学校で車椅子バスケットボール体験授業を開催

9月21日、富山県小矢部市の小学校で車椅子バスケットボール体験授業を開催しました。講師は、車椅子バスケットボール日本代表の経験があり、世界的スポーツ大会のメダリストでもある宮島徹也選手(株式会社オー・エル・エム・デジタル所属)です。宮島選手は富山県を拠点に活動されていることと、小矢部市内にはLIXILの小矢部工場があることからのご縁で開催に至りました。当日は小学校5年生約40名の子どもたちが参加し、楽しい時間を過ごしました。

授業では、宮島選手より、自身の障がいやパラスポーツを始めた経緯に加えて、日常用・介助用の車いすと競技用の車椅子の違いについて実物を見せながら紹介いただきました。
まずは実践!ということで、バスケットボール用の車椅子に乗ってみた子どもたち。前に進んでみたり、後ろに下がってみたり試してみたところで、宮島選手を「鬼」とする鬼ごっこをすることに。短い時間の中で車椅子を操作して一生懸命逃げる子どもたちでしたが、あっという間に宮島選手に捕まってしまいました。
その後、方向転換やブレーキのかけ方、手を使わずにどう進むかなど一通り教わり、今度は子どもたち全員が「鬼」となって宮島選手を捕まえることになりました。ゲームが始まると、さすがの宮島選手、大人数の子どもたちが追いかけても、見事な車椅子捌きで次々に追っ手を交わしていきます。さらに、ボールを手に取って逃げながら見事にシュートも決める華麗なプレーを見せてくれました。これにはギャラリーからも歓声と拍手が!
車椅子バスケットボールについて子どもたちに感想を聞いてみると「楽しかった」、「車椅子の操作が難しかった」、「(車椅子を)使いこなせる宮島選手がすごい」といった声が多く、宮島選手のこれまでの努力と鍛錬の一端を感じ取ってくれたようです。

授業の後半では、多様性に関する講義を実施。障がいを切り口に年齢や性別、国籍など様々な多様性について学びました。日常生活で車椅子を使用する宮島選手に対し、子どもたちから、普段の生活でどのようなことができて、どのような場面で困ることがあるのか、などを質問し、答えていただきました。
車椅子バスケットボールですばらしいパフォーマンスを見せてくれた宮島選手にも、自宅で料理をしたり入浴をする場面では困りごとや不便があることを知った子どもたち。物事を自分たちの目線だけでなく、宮島選手の目線から見て考えてみる機会となりました。

宮島選手は「車椅子バスケットボールは、障がいのある人のためのスポーツと思われがちですが、障がいの無い人もチームに入って試合に出ています。また、年齢・性別に関係なく誰でも楽しめる競技なんです」と、自身が所属するチームが10代から70代まで幅広い年齢層で構成されていることや、女性の選手も所属して一緒にプレーしていることを例に競技の多様性を紹介してくれました。最後に、「車椅子バスケットボール以外にも、義足を使った競技や、目の見えない方(視覚障がい者)の競技など、いろいろな競技があります。この授業をきっかけに色々なパラスポーツに興味をもってほしいです」というメッセージをいただきました。

LIXILは、自分とは違う誰かを思いやり、配慮できる「心のユニバーサルデザイン」を推進する活動をしています。子どもたちにアスリートとの交流の場と、自分の知らなかった世界を知る機会を提供し、多様性への理解を育むことを目的にこの授業を実施しました。
LIXILはこれからも、子どもたちの心のユニバーサルデザインを広め、SDGs達成に貢献していきます。


<宮島徹也選手プロフィール>
1988年11月29日生まれ。富山県砺波市出身。
中学2年の時、バスケットボール県選抜チーム入りを決める選考会中に靱帯断裂の大けがを負い、手術を受けるも医療事故により左足を切断。半年後に先輩に誘われ車椅子バスケを始めた。高校2年でジュニア日本代表、日本福祉大(愛知県)在学中の2008年に北京パラリンピック日本代表として出場。その後も2012年ロンドン、2016年リオデジャネイロとパラリンピック3大会連続出場を果たす。富山県車椅子バスケットボールクラブに所属、チームのコーチ兼選手として活躍中。

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