住まいを選んで、未来を変える~住まいと環境のつながり

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住まいの環境負荷について考えてみよう

私たちの住まいは、何にエネルギーを使っているの?

世帯当たりの用途別エネルギー消費の内訳
世帯当たりの用途別エネルギー消費の内訳

出典:資源エネルギー庁「令和4年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2023)」

家庭で使うエネルギーの

半分以上「暖冷房+給湯」に使われている

私たちは、毎日の暮らしの中でたくさんのエネルギーを消費しています。住まいで使うエネルギーのうち、暖冷房と給湯が5割以上を占めています。

住まいから出るCO2はどれくらい?

家庭から1年間に出るCO2量は

15600万トン

こうしたエネルギー消費から生まれる、一世帯当たりの年間CO2排出量は3.73トン。日本全体では、住まい(家庭部門)のCO2排出量は約1億5600万トン、全体の14.7%を占めています。私たちの住まいは、環境に大きな影響を及ぼしているのです。

2021年度 日本の部門別二酸化炭素排出量の割合

出典:国立環境研究所 温室効果ガスインベントリオフィス

あなたの住まいは省エネ型?日本の既存住宅が抱える問題

現在の省エネ基準に満たない住宅は

日本の家の約90%

住まいの環境負荷を減らしていくには、一人ひとりのライフスタイルだけでなく、住まいの断熱・省エネ・創エネなどの機能が大きなカギを握ります。しかし、日本の家の90%は、現在の省エネ基準に達していません。

現在の省エネ基準に満たない住宅は日本の家の約90%

出典:社会資本整備審議会 建築分科会 資料(2021年国土交通省)

重要なのは断熱性

住まいの中で最も熱の出入りが多い

などの開口部対策ポイント

夏:外から熱が入ってくる
冬:外へ熱が逃げていく

出典:(一社)日本建材・住宅設備産業協会省エネルギー建材普及促進センター「省エネ建材で、快適な家、健康な家」

現在の省エネ基準に達している家はわずか1割り程度
日本の住宅の

7割が単板ガラス

熱の流出を抑えることができる複層ガラスやトリプルガラス。しかし、日本の住宅の約7割が単板ガラスで、仮にすべての既存住宅の窓をトリプルガラスに変えると、CO2削減量は推計で約1,509万トン/年にものぼります。

※日本の居住住宅ストックにおける断熱性能別・建て方別の住宅数より各住宅の窓をトリプルガラスに変更した際のCO2排出量をAE Sim/Heatにて計算し、求めた住宅1戸当たりのCO2排出量を掛け合わせて算出。(LIXIL調べ)

今ある住まいの環境負荷を
見つめ直すことは、
新築やリフォームなどの機会に、
私たちと地球の未来のために
どんな住まいを選べばよいかの
ヒントになります。

暮らしのCO2を減らすカギは、住まいにあり

2030年までに実現

家庭からのCO266%減

日本は、2050年までにCO2排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)にする目標を掲げています。国の地球温暖化対策計画によると、CO2排出量を最も減らさなければいけないのは、家庭部門です。2030年までに、2013年度比で66%削減することが求められています。

カーボンニュートラルに向けて
日本で暮らす人びとが減らすべきCO2排出量
ライフスタイル・カーポンフットプリント

出典:地球温暖化対策計画(2021年 環境省)

カギを握る「住まい」の
エネルギーシフト省エネ

住まいのCO2を減らすためには、再生可能エネルギーの利用や、エネルギー消費量を減らすための省エネの工夫、エネルギー効率の向上、建物の断熱、お湯の節約などが重要なカギを握ります。断熱+省エネ+創エネで、家のエネルギー収支をゼロ以下にする住まい「ZEH(ゼロエネ住宅)」<図1>など、環境負荷の少ない住まいの選択肢も広まっています。また、ZEHにした場合、電気自動車への乗りかえよりも高いCO2削減効果があることが示されています。<図2>

LIXILのZEH(ゼロエネ住宅)

※ ZEH(ゼッチ)とはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略。断熱+省エネ+創エネで、家のエネルギー収支をゼロ以下に。

図1:LIXILのZEH/ゼロエネ住宅

使うエネルギー エネルギーを創る・減らす エネルギー

図2:暮らしのCO2排出量の最大削減効果
(年間1人当たり)

暮らしのCO2排出量の最大削減効果(年間1人当たり)

出典:小出 瑠・小嶋 公史・南齋 規介・Michael Lettenmeier・浅川 賢司・劉 晨・村上 進亮(2021) 「国内52都市における脱炭素型ライフスタイルの選択肢:カーボンフットプリントと削減効果データブック」Ryu Koide, Satoshi Kojima, Keisuke Nansai, Michael Lettenmeier, Kenji Asakawa, Chen Liu, Shinsuke Murakami (2021) Exploring Carbon Footprint Reduction Pathways through Urban Lifestyle Changes: A Practical Approach Applied to Japanese Cities.
Environmental Research Letters. 16 084001
65の脱炭素型ライフスタイル選択肢による1人1年あたり温室効果ガス排出量(カーボンフットプリント)の最大削減効果から一部抜粋

一方で、気候変動は、台風や豪雨などの異常気象や気温上昇など、すでに私たちの暮らしに大きな影響を及ぼしています。室内の熱中症を予防する、台風に備えるなど、気候変動の影響に適応するための住まいの対策も大切です。住まいは、人生の多くの時間を過ごす大切な場所です。どんな住まいを選ぶかは、長期にわたって、私たちと地球の未来に影響を与える大切な選択なのです。

※詳しくは、LIXILのレポート「脱炭素社会の実現に向けた住宅の高性能化について」をご覧ください。

「CO2ゼロと循環型の暮らし」を実現するためにLIXILの約束

環境ビジョン2050

ZERO CARBON AND CIRCULAR LIVING

LIXILは、世界中の人びとに、そして未来を生きる子どもたちに、豊かで快適な住まいを提供し続けるため、2050年を見据えたあるべき姿を示す「LIXIL環境ビジョン2050」を策定して取り組みを進めています。LIXIL環境ビジョンでは「Zero Carbon and CircularLiving(CO2ゼロと循環型の暮らし)」を掲げ、2050年までに、環境分野のリーディングカンパニーを目指し、事業プロセスと製品・サービスを通じてCO2の排出を実質ゼロにし、水の恩恵と限りある資源を次世代につなぎます。

実現に向けた3つの領域

  • 気候変動対策を通じた緩和と適応

    事業プロセスと製品・サービスによる温室効果ガスの排出を実質ゼロにする

  • 水の持続可能性を追求

    節水や水の循環利用、浄水技術などを通じて、水の環境価値を創造する

  • 資源の循環利用を促進

    循環型社会への変革に貢献し、限りある資源を未来につなぐ

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